(原題:Disco)
----これって、あのトラヴォルタが若い頃に、
一世を風靡した、踊るディスコのことだよね。
「そう。踊りながら
なんかポーズをびしっと決めて…。
この映画で初めて知ったけど
手をぐるぐる回して右上に伸ばすポーズは
“愛の風車”とかいうらしい(笑)。
しかしフランスでもディスコが流行っていたとは…」
----流行っていたということは、昔の話?
「いや。これが現代なんだね。
かつてディスコで人気があった男が
昔の栄光を取り戻そうとするというお話。
ロックなんかではよくあるけどね。
1970年代に活躍したロックバンド、
"ストレンジ・フルーツ"の20年後の復活を描く
『スティル・クレイジー』もそう」
----確か、あれはビル・ナイも出ていたよね。
「うん。
ただ、この映画の場合、
主人公のディディエ(フランク・デュボスク)はもっとダメ男。
妻子に逃げられ、仕事は失敗ばかり。
しかも着ている服はビー・ジーズのTシャツと、
いつまでたっても大人になれない。
そんな彼が久しぶりに会う息子をオーストラリアに連れて行こうと、
クラブのオーナー(ジェラール・ドパルデュー)が企画した
ディスコダンスのコンテストに出場するというもの」
----ニャるほど。
それってひとりで踊るの?
「いや、昔の仲間を誘うんだ。
しかしその仲間たちというのが、
一人はパソコンの資格試験を目指し猛勉強中。
もう一人は、埠頭で働く労働者のストを指揮中。
でも、ディディエが息子のために
オーストラリアへの渡航費用を稼ごうとしていると知り、
それぞれに一肌脱ぐんだ」
----つまりここに厚い友情の物語が生まれるわけだ。
「そういうこと。
なのに、ディディエは
インストラクターのフランス(エマニュエル・べアール)に
無謀にも惹かれていく。
このあたりが、大人になれないディディエだけあって、
観ていて実に痛々しい。
まずは、その服装をどうにかしろよと言いたくなる」
----へぇ~っ。エマニュエル・べアールが
こんな映画に出ているというのも不思議だね。
「エマニュエルいわく
『フランス映画界は、知的と言われる作品を創るグループと
コメディ作品を創るグループがあります。
私はどちらかというと前者、監督は後者に属していて、
お互いあまり交流することはありませんでした。
初めて会ったときも、属するグループが違う私を少し怖がっていたそうです』
と、とんでもないことを言っている。
オモシロいから、もっとプレスから引用するね。
『表情を変えずに静止したまま、1分間ずっと撮影していたときは、
死ぬほど恥ずかしい思いをしました。(中略)
また、監督だけでなく、チーム全員が大きな声を出したり、笑ったりするのは、
私にとって初めての経験でした。
最初のうちは役者への配慮や集中力に欠けている気がして
不快な気持ちになりましたが(後略)。
『赤いショートパンツに黄色のタイツが用意してありました。
正直、「人生でストップをかけなければならないときがあるとしたら、今だ」と思いました』」
----それ、言いすぎニャ。
そんな気持ちじゃ、いい映画はできニャイよ。
「いや、それは撮影の初期だけ。
次第に現場の雰囲気がとても心地よく感じてきたようだ。
実際、これは現場の楽しさが伝わるような映画に仕上がっている。
しかもこの映画の場合、上流社会に対する風刺も入っていて、
山椒は小粒でもピリリ---といった感じ。
彼らが決勝に進出できたワケも掟破り。
まじめな映画だったら、まずありえない。
ラストなんか、
ジュリアン・デュビビエの『望郷(ペペ・ル・モコ)』の引用だし。
ほんと楽しいよ」
----音楽は、やはり当時の曲?
「それはもう盛りだくさん。
『恋のナイト・フィーバー』『セプテンバー』
『ブギー・ワンダーランド』『愛はきらめきの中に』
『カンフー・ファイティング』『ラスト・ダンス』----
ビー・ジーズだけでなく、ドナ・サマー、
アース・ウィンド&ファイヤーと、
これは好きな人にはたまらない選曲だろうね。
しかし何より驚いたのが
音楽がミシェル・ルグランということ。
まだ現役だったんだね。
ほんとうに久しぶりに聞いたよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンでも知ってる曲がいっぱいなのニャ」
※難しいこと言わなきゃ、楽しめる度
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----これって、あのトラヴォルタが若い頃に、
一世を風靡した、踊るディスコのことだよね。
「そう。踊りながら
なんかポーズをびしっと決めて…。
この映画で初めて知ったけど
手をぐるぐる回して右上に伸ばすポーズは
“愛の風車”とかいうらしい(笑)。
しかしフランスでもディスコが流行っていたとは…」
----流行っていたということは、昔の話?
「いや。これが現代なんだね。
かつてディスコで人気があった男が
昔の栄光を取り戻そうとするというお話。
ロックなんかではよくあるけどね。
1970年代に活躍したロックバンド、
"ストレンジ・フルーツ"の20年後の復活を描く
『スティル・クレイジー』もそう」
----確か、あれはビル・ナイも出ていたよね。
「うん。
ただ、この映画の場合、
主人公のディディエ(フランク・デュボスク)はもっとダメ男。
妻子に逃げられ、仕事は失敗ばかり。
しかも着ている服はビー・ジーズのTシャツと、
いつまでたっても大人になれない。
そんな彼が久しぶりに会う息子をオーストラリアに連れて行こうと、
クラブのオーナー(ジェラール・ドパルデュー)が企画した
ディスコダンスのコンテストに出場するというもの」
----ニャるほど。
それってひとりで踊るの?
「いや、昔の仲間を誘うんだ。
しかしその仲間たちというのが、
一人はパソコンの資格試験を目指し猛勉強中。
もう一人は、埠頭で働く労働者のストを指揮中。
でも、ディディエが息子のために
オーストラリアへの渡航費用を稼ごうとしていると知り、
それぞれに一肌脱ぐんだ」
----つまりここに厚い友情の物語が生まれるわけだ。
「そういうこと。
なのに、ディディエは
インストラクターのフランス(エマニュエル・べアール)に
無謀にも惹かれていく。
このあたりが、大人になれないディディエだけあって、
観ていて実に痛々しい。
まずは、その服装をどうにかしろよと言いたくなる」
----へぇ~っ。エマニュエル・べアールが
こんな映画に出ているというのも不思議だね。
「エマニュエルいわく
『フランス映画界は、知的と言われる作品を創るグループと
コメディ作品を創るグループがあります。
私はどちらかというと前者、監督は後者に属していて、
お互いあまり交流することはありませんでした。
初めて会ったときも、属するグループが違う私を少し怖がっていたそうです』
と、とんでもないことを言っている。
オモシロいから、もっとプレスから引用するね。
『表情を変えずに静止したまま、1分間ずっと撮影していたときは、
死ぬほど恥ずかしい思いをしました。(中略)
また、監督だけでなく、チーム全員が大きな声を出したり、笑ったりするのは、
私にとって初めての経験でした。
最初のうちは役者への配慮や集中力に欠けている気がして
不快な気持ちになりましたが(後略)。
『赤いショートパンツに黄色のタイツが用意してありました。
正直、「人生でストップをかけなければならないときがあるとしたら、今だ」と思いました』」
----それ、言いすぎニャ。
そんな気持ちじゃ、いい映画はできニャイよ。
「いや、それは撮影の初期だけ。
次第に現場の雰囲気がとても心地よく感じてきたようだ。
実際、これは現場の楽しさが伝わるような映画に仕上がっている。
しかもこの映画の場合、上流社会に対する風刺も入っていて、
山椒は小粒でもピリリ---といった感じ。
彼らが決勝に進出できたワケも掟破り。
まじめな映画だったら、まずありえない。
ラストなんか、
ジュリアン・デュビビエの『望郷(ペペ・ル・モコ)』の引用だし。
ほんと楽しいよ」
----音楽は、やはり当時の曲?
「それはもう盛りだくさん。
『恋のナイト・フィーバー』『セプテンバー』
『ブギー・ワンダーランド』『愛はきらめきの中に』
『カンフー・ファイティング』『ラスト・ダンス』----
ビー・ジーズだけでなく、ドナ・サマー、
アース・ウィンド&ファイヤーと、
これは好きな人にはたまらない選曲だろうね。
しかし何より驚いたのが
音楽がミシェル・ルグランということ。
まだ現役だったんだね。
ほんとうに久しぶりに聞いたよ」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンでも知ってる曲がいっぱいなのニャ」
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