ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ランボー 最後の戦場』

2008-04-25 16:01:36 | 新作映画
(原題:John Rambo)

----この映画ってRー15指定になったんだよね。
「うん。ここまでやっちゃえば、それも仕方ないかなあ」
----そんなに激しいの?
「ここまでの大量血飛沫は
“ブラッド・バレエ”と言われた『ワイルドバンチ』以来じゃないかな。
あちらは、まだ銃撃戦だけど、
この映画はそれに加えて残虐な大量殺戮があるからね」

----それは、でも少し問題だよね。
スタローンは確か、
ミャンマーの軍事政権から虐げられ、
虐殺されるカレン族の実情を知ってもらおうと
この映画を撮ったんでしょ。
「そう。
だから配給サイドも宣伝には相当に苦慮しているみたいだ。
もらった資料には
“バイオレンスを売り物にする映画ではなく、
暴力を描きながら、暴力を否定する反戦映画の側面が多分にありますので、
そこを誤解されない様にみなさまに伝えていければ……”と、
なぜRー15になったかの理由が書いてあるばかりか、
なんと映倫からのコメントまで載せている」

----えっ?それは興味深いニャあ。
「じゃあ、読み上げるよ。
『村人の虐殺、女・子供への暴力といじめ、
戦闘中の首・腹など肉体損壊の描写の頻度が多く、
15歳未満の鑑賞には不適切ですので
『R-15』に指定しました』。
もう、これ以上はまったく必要ないほどの端的な描写説明。
ただ、そこにもう一言つけ加えるなら
これらのシーンはグリーンバックによるCGではなく
昔ながらのロケによって撮影されている。
それだけに、そのバイオレンス描写は
観る者に“痛み”を感じさせるだけの“力”を持っているんだ」

----でも、そこまでやっちゃうと
ミャンマーからのクレームがつきそうだけど…。
「うん。
軍事政権は『ランボー』シリーズDVDの発売を禁止。
それに対してスタローンは軍政との対決も辞さない
という強気の態度に出ているようだ」

----mmmmm。
「一方、反政府組織からは
『この映画は、暴力的で残酷な現状を忠実に表現し、
反テロを奨励する素晴らしい作品だ』との声が挙がり、
民主化を進める上でのシンボルとなっているようだけど、
ぼくらは実際のところはどうなのかを
この目で見て知っているわけじゃないから、
ただもう、観て驚くしかない。
なぜって、ここで描かれているのは
いわゆる政府軍に見えないんだ。
ジャングルの中で、
こんな殺戮、レイプ、そして酒宴を繰り返していて
果たして国として成り立つのか、
まずそこが不思議で仕方がない」

----ふうん。じゃあ少し話を変えて、
これって『最後の戦場』となっているけど…。
ほんとうに終わり?
「ある意味、ランボーの生きざまに決着がつくからね。
彼は今回、
傭兵たちと一緒に敵と戦う。
そこで彼ら傭兵に言い放つセリフがランボーをよく表している
『こんなところにいたいと思う奴はいない。
だが、これが俺たちだ。そしてこれが俺たちの仕事だ』。
その彼も実はそれまでは死んだように暮らしていた。
ところが今回、
キリスト教支援団の女性サラ・ミラーとの出会いによって変わってゆくんだ。
自分と向かい合う中で生まれたその言葉が、またいい。
『ムダに生きるか、何のために死ぬか---お前が決めろ』」

----うわあ。ほんとカッコいいニャあ。
映画って、歴史に残るセリフが生まれることがあるけど、
これもその一つになりそうだね。

           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンにはとても観られそうにないニャあ」もう寝る


※『ロッキー』と並行してよくこんな役を演じていた度
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※ここからはCM。
映画とは関係ありません。この車も出ていなかったと思います。

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