ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『MONGOL モンゴル』

2008-04-22 22:40:40 | 映画
(原題:Mongol)

----これってアカデミー外国語映画賞にノミネートされたんだったよね。
浅野忠信主演ということで大きな話題を呼んでたみたいだけど…。
「そうだね。
映画は、
チンギス・ハーンがモンゴルの統率者となるまで……
父の毒殺、かつての父の部下の裏切り、
そして復讐、異国での投獄、無二の友との雌雄を決する戦い----を描いている」

-----ふうん。そうか。
ということは
これはストーリーに関して語るものではないよね。
史実なわけだから……。
となると見どころはどこ?
雄大な自然、スペクタクル溢れる戦い、
それともやはり浅野忠信なのかニャあ。
「ちょ、ちょっと待って。
これは完全な史実というわけではないんだ。
以下、オフィシャルサイトからの流用だけど
重要だからコピペするね。
『当時の歴史を記した「元朝秘史」によれば、
チンギス・ハーンの人生には、空白の期間があるという。
セルゲイ・ボドロフ監督は、
「おそらく捕らえられ、牢に繋がれていたのだ」と考える
ロシアの歴史学者レフ・グミリョーフの説を大胆に取り入れ、
架空都市・タングート王国で長い間監禁されるテムジンを描いた。
「これは物語上、とても重要だ」と彼は語る。
「ロシアの19世紀の革命家やスターリン時代に
長い年月を獄中で過ごした人々の何人かが、
後に哲学者や偉大な人物となったように、
テムジンが瞑想し深く考える月日を持たなければ、
後のチンギス・ハーンは存在しなかったのではないか」と考えたからだ』。

この牢獄に繋がれたシーンを頂点として
浅野忠信の目の演技はスゴい。
同じ日本人としてのひいき目を除いてもね。
観ているうちに
いつしか彼が日本人俳優ということを忘れてしまうもの」

-----ふうん。でもなぜ、いまごろこの映画を?
「思うに、それは異文化への畏敬の念じゃないかな。
この映画を観て分かったのは、
モンゴルにはその民族独自のものの捉え方、
守らねばならない掟というものがある。
たとえば結婚相手の女性は目が細いほどいい……」

----えっ、それどういいうこと?
「目が大きいと、悪魔(だったかな)が入ってきやすいんだって」
----あらら。
「この映画によると、
チンギス・ハーンは子供の頃に何度も
敵に捕えられている。
でも『子供は殺してはならない』という掟に従って生き延びる。
また、『主人を自由に選び乗り換えることができる』というのも
よそでは見かけない約束事だ。
これらのモンゴル特有の掟がなければ
チンギス・ハーンは存在しえなかった」

----ヨーロッパでは将来ヤバいと思ったら、
その血筋を徹底的に絶やすため
赤ん坊の命まで奪おうとするからね
「そう、
それはキリストが産まれたときのエピソードでも明らか」

----ニャるほど。文明の対立が激化する中、
相手のよさをもっと知ろう。
いまや世界はキリスト教文化だけではない。
この映画は、そういう高い志を掲げているということニャのかな。

        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「浅野忠信、カッコいいニャあ」身を乗り出す

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