ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『UDON』

2006-08-08 23:33:27 | 新作映画
----これ『踊る』シリーズの本広克行監督の新作だよね?
タイトルをわざわざローマ字にしているけど、
どんなお話なの?
「いやあ。これほどストーリーを説明しやすい映画もないね。
いま、フォーンが想像しているとおりの内容。
『『ここには夢なんかない。
ただうどんがあるだけだ!』----
ビッグなコメディアンを目指し、
香川からニューヨークへ渡った松井香助(ユースケサンタマリア)。
夢破れ、故郷へ戻ってきた彼は、
親友・鈴木庄助(トータス松本)の勧めで
地元タウン誌に就職。
そこで香川名物の讃岐うどん特集を始め、
それはついに全国的なブームを巻き起こす。
しかしブームにはいつか終わりがくる。
彼は、亡き父の後を継いで
松井製麺所の味を復活させようとする」

----ありゃりゃ、ほんとうに簡単だ。
で、これは何を言おうとしている映画なの?
「正直言って、ぼくもそれがよく分からない。
後半部分は伊丹十三の『タンポポ』に似てなくもない。
麺はどこそこ、湯で具合はどこそこ、出汁はどこそこと、
よその味を研究して、親父の味を復活させるとこなんかはね。
ただ、讃岐うどんそのものをアピールしたかったからか、
すべてのうどん屋・製麺所のうどんも公平に描かれ紹介される。
途中、客の回転のため、
茹で時間を減らすべく、
麺が細くなった店と言うのは問題点として出てきたけど…」

----つまり<味勝負>みたいなのはないわけだね?
「うん。
その<味比較>がなされないため、
どうしてそのお店が特別おいしいのかが、
うまく伝わってこない。
讃岐うどんの特徴として、
製麺所で直接食べられること、
それもお箸や器持参、
さらには醤油まで持参しなければいけない(ところもある)という
ユニークな点は伝わったけど…」

----その話で2時間13分というのもスゴいね。
「田舎の、一見、うどん屋さんには見えないお店を次々と紹介。
カメオ的スターも記録的なほどに多いからね。
ただ、興味深かったのは、
ブームについて言及しているところ。
ブームを生み出すには<聖地>が必要と言う説明には納得。
数年前に実際に巻き起こった讃岐うどんブーム。
その終息まで描いたのは
<讃岐うどんを持ち上げっぱなしにしてはいない>
という意味でよかったと思うよ。
そうそう本筋とは関係ないけど
中で出てきた『キャプテンUDON』。
これが『ブレードランナー』と『マトリックス』。
スピナーは飛ぶし、名セリフ『二杯で十分ですよ』もある(笑)。
またまた寺島進が大活躍(?)だよ」


                       (byえいwithフォーン)


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