ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『サイレントノイズ』

2006-08-23 23:23:13 | 新作映画
----『サイレントノイズ』、これも分かりにくいタイトルだね。
「うん。原題は『White Noise』。
これはEVP(Electronic Voice Phenomena)、
いわゆる電磁音声伝達現象を扱った映画なんだ」

----そんなこと言われても、
難しい言葉ばかりでニャんのことか分かんないよ。
「簡単に言えば、電子機器が発する静電磁波を媒体として
死者が生者に音声やイメージを伝達する現象」

----なんか眉唾っぽいなあ。そんなの本当にあるの?
「信憑性を持たせるためか
映画の冒頭にその可能性を示唆する
エジソンの言葉が出てくる。
プレスによるとEVPを信じる人や団体は
近年、増加の一途をたどっているものの、
まだまだ科学のメインストリームからは異端視されていると
言うことらしい」

----それはそうだろうね。
でもこの映画、それをモチーフにしていると言うことで、
もう内容が想像ついちゃうな。
「おそらく80%はフォーンの想像で当たっているだろうね。
主人公は建築家のジョナサン(マイケル・キートン)。
一度結婚に失敗した彼だったが、
ベストセラー作家アンナ(チャンドラ・ウェスト)と再婚。
アンナから妊娠の兆候があると知らされ、
幸福の絶頂にあった。
ところがそのアンナが失踪。
数日後、死体が発見される。
哀しみに暮れるジョナサンの前に
謎の男レイモンド(イアン・マクニース)が現れる。
彼はすでに亡くなったアンナの声を聞いたと言うのだったが…」

----やはりね。
それ以後、ジョナサンは
このEVPにハマっていくわけだ。
「うん。だけど残りの20%に
ある味付けがなされている。
アンナの声との接触に成功したジョナサンは、
その声に導かれ、人命救出を始めるんだ」

----それは意外な展開。どういうこと?
「EVPには助けを求める女性が映るわけ。
でもそれは未来の予知のようなもので、
こちらの世界ではまだ彼女は死んでいないんだね。
かくして彼は、未解決の女性誘拐事件にも乗り出していく。
ところがその背後では
あの世の悪霊たちが蠢いていた!」

----ちょちょっと、待ってよ。
そんなことまで言っちゃっていいの?
「だいじょうぶ。
この悪霊の存在は比較的早い段階で明らかにされるからね。
かくしてこの映画はオカルトスリラーの要素を強めていくわけだ。
監督はイギリスBBC出身のジェフリー・サックス。
ジョナサンの離婚や前妻の子との関係など
明らかに説明不足の部分もあったけど、
スリラーとしての雰囲気の醸成はまずまず。
妊娠をジョナサンに告げ、
車で仕事に向かうアンナが写されただけで、
あっ、彼女は死んじゃうなと予感させる。
アメリカではボックスオフィス初登場第2位。
そうそう、この手の映画にピッタリの
デボラ・カーラ・アンガーも出ているよ」


          (byえいwithフォーン)

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