ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

ぎょうさん、行仙 下山編

2013年11月21日 21時19分52秒 | ウォーキング

水汲みの疲れが十分回復したところで、
水と地図だけ持って小屋を出た。

目指すは標高1353mの笠捨山。

佐田の辻から水場への道を
うらめしく左に見ながら、南に直進。



しばらくはなだらかな尾根道を歩いていく。
やがて、進行方向に笠捨山の姿が見え始めた頃から、
道はかなりの急登となる。
朝の水汲みで大転倒しているだけに、
ここは慎重に足を運んだ。

なにせ、左側は谷底へ向かって
一気に落ちる急斜面だ。

朝のように転倒したらひとたまりもない。

先にも書いたようにこの辺は急峻な山が多い。
地図では表現しづらいアップダウンが何回か続く。

ようやく、笠捨山に据えられている、
マイクロウェーブの反射板が
くっきりと認識できるところまできたが、
残り時間とS藤さんのひざの加減が心配となってきた。
急斜面を登るということは
帰りには急斜面を下るということだ。
ひざにかかる負担は大きなものがある。

そのため、あとわずかであったがUターン。

行仙小屋には絶対また来よう
ということになっていたので、
笠捨山はその時のお楽しみということにした。

そして先ほど登った急斜面を
そろそろと下っていたその時だ。

前を歩いていたS藤さんが体勢を崩して
思わず持った樹がぽきりと折れて、
そのせいで谷底に向かって大転倒。
7~8メートルほど落ちたところで、
木につかまって止まったのは
奇跡としかいいようがない。

「大丈夫ですか?」
の呼びかけに元気な声で
「大丈夫」と返事があったのでひと安心。

その時は打ち身と顔の小さな擦り傷だけとのことであった。
ただ、携帯が行方不明だとのことで、
大捜索の末、S藤さんが止まったところから
数メートル下に、これも奇跡的に発見することができた。



その後自力で這いあがってこられたので、
事なきを得た一行なのであった。

それにしても、doironといい、
S藤さんといい、
山に関してはベテランの域に入る二人でも、
大転倒するという事件に遭遇し、
「もうわしらも若くないなあ」
としみじみと思ったものだ。

小屋についたときに、
S藤さんの手首が腫れていたので、
昼食の用意をしている間に、
膝用に持ってこられていた湿布をした。

膝は快調だったのでその湿布を使わなかったそうで、
実に具合よく間に合ったものだ。

昼食は昨日の鍋の残りの具材を使ったみそ汁と
朝食の残りのごはんで作っておいたおにぎり。



それを少し残っていたビールで流し込み、
素晴らしい小屋と名残を惜しみながら、下山を開始した。

下山はS藤さんも思ったほど持病の膝痛も出ず
快調に下った。
よくもこんな坂道を上がってきたなあ
と笑いながら下ること1時間と少し。

ようやく車に到着したころには
汗だくになっていた。



帰りには温泉に入りたかったのだが、
doironに急ぎの用事があってスルー。
これも次回の楽しみということにした。

わがまま言ってすみませんでした。

手首を痛めているので、僕が運転しますよ
と申し出たところ、
保険が運転者限定だし、
支障なくハンドルを捌けるというので
心配しつつもご好意に甘えることにし、
再び紅葉の山々を眺めながら、
五条まで3時間のドライブを楽しませていただいた。

しかし、doironといい、S藤さんといい
もし脚の骨折だったりしたら、
帰ってこられないところだったと考えると、ぞっとする。

本当に山では何が起こるかわからない。
万一のことも考えて、
やはり登山届は出しておくべきだろうて。

それにしてもひとつ間違えば
命に係わる事故だっただけに、
三人とも強運としか言いようがないよな。

とはいえ、人生は短い

遊べるうちは精一杯遊ばねばと
ハプニングにもめげず、
「これに懲りずにまた行こう」と誓い合った、
平均年齢60歳以上の三人なのでした。

ぎょうさん出来事のあった行仙山行。
このシリーズ終わり