最近、夏場には山ガールに変身されている
babiさんおススメの山小屋があるという。
大峰奥駈道が通る
行仙(ぎょうせん)岳と笠捨(かさすて)山に
挟まれたところにある
「行仙宿」
1泊1000円以上の志を
小屋の箱に入れておけば、
食器類など生活用具が
すべてそろった
囲炉裏のあるこの無人の山小屋に
泊まることができる。
この小屋は
「新宮やまびこグループ」という団体が作って、
まめに手入れをしている小屋ということである。
そのグループが不便なことこの上なかった
南奥駈道をこうして整備したことが、
熊野を世界文化遺産登録に導いた
という素晴らしい実績を持つグループだそうだ。
そんなことと、
この小屋にあるという
囲炉裏にハゲしく魅かれてしまったので、
紅葉真っ盛りの中、
エイのいつものメンバーと出かけることにした。
山で囲炉裏を囲んで宴会。
これはもう究極の楽しみである。
今回の行仙山行は、いつにもまして、
それはそれは出来事盛りだくさんの山行だったので、
タイトルは
「ぎょうさん、行仙」にしました。
それではいってみよう~
出かけたのは、
大峰山系屈指の渓谷美を誇る
「ミタライ峡」の紅葉祭りの翌週であった。
実は、この山行は
少し前にも計画していたのだが、
台風のため延び延びになっていた。
少し紅葉には遅いかな
と思いつつ、S藤号で登山口である
白谷林道沿いの駐車場を目指していった。
しかし、少し前の雨で
道路のあちこちが
通行止めになっているとの情報があったので調べてみると、
特に白谷林道の東側で接続する
国道169号が下北山村のダムの近くで
道路が崩れて通行止めになっているとのこと。
なので、西側の国道168号から入ることにした。
これだと林道部分が長くなるので、
少し遠回りとなるのだが仕方がない。
T本さんと待ち合わせをした五条から
車を走らせること3時間。
この奥深さが、
南奥駈の整備を遅らせている要因の一つだろう。
でもまあ、
山は整備されているからいい
というわけでもない。
少々不便さはあっても
豊かな自然があれば
それでいいのかもしれないけどね。
谷瀬の釣り橋付近を通り、
湯泉地温泉の先の
「滝」というところから、
国道425号の白谷林道へと入っていく。
この道は車がやっとすれ違える林道で、
169号の通行止めがなければ
通る車はほとんどいないだろうという道。
右に左にクネクネとつけられた道を
よくぞこんなところに道をつけたものだ
と感心しながら1時間近く進む。
すると、標高がどんどん高くなるにつれ、
朝から降っていた雨も上がり、
遠くの山の景色が見え始めた。
うわーと思わず、見事な秋の山の景色に声が出る。
紅葉の季節にジャストミートである。
長~い直線の
白谷トンネルを抜けたところが登山口。
渓谷の広い河原に車を停めた。
見上げたら見事な岩場がそびえている。
支度を整え、林道を少し行くと
登山口がある。
ここでは登山届を出すようになっているが、
小屋までだけだからと入れなかった。
しかし、今思えば山は何があるかわからない。
これからは入れておいた方がいいなと思ったね。
登山道はいきなりの急登で
階段から始まる。
延々と続く登り。
babiさん情報では
小屋まで40分くらいとのことであったので、
我慢して登り続ける。
背中に、しこたま仕込んだ
ビール、日本酒、ウイスキー等の
アルコール類と
今夜のメインメニュー
「囲炉裏鍋」
の食材が肩に食い込む。
ひざを痛めているS藤さんの
負担を軽くしようと、
荷物を引き受けたからなおさらだ。
こんな階段道をうんとこしょと
歩くこと約1時間。
ようやく行仙岳と行仙宿の
分岐にたどり着いた。
ここが奥駈道でもある。
babiさんはこの先も含めて
40分で登ったというから
すごいお人だ。
まだ3時過ぎであったので、
そこから小屋とは反対方向に
5分と標識に書かれていたので
行仙岳に登ることにした。
ここはまあ、標識通りに5分で到着した。
この山は標高1227m。
三角点がこれ。
山頂から北側は大峰の山々が見渡せる見事なパノラマ。
この時、S藤さんがスマホをかざしていたので、
のぞいてみると、
山のカメラ映像の上に
山の名前が出てくるという
優れものアプリだった。
こんな感じ。
(実際にここから富士山は見えません)
こんなのがあるんやね。
携帯音痴を自称していた
S藤さんの驚きアプリでした。
山頂広場の大木の幹には
木札がいくつもいくつも張られている。
まだある。
まるでお寺の千社札のようだ。
紅葉に彩られた大パノラマの景色に
しばらくみとれて山頂をあとにした。
再び分岐にもどり、
さあ、目的の行仙宿まであと15分。
素敵な囲炉裏の夜が待っている。
次回に続く。