雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

宝の山 商い同心お調べ帖

2014-04-13 21:00:00 | 

梶よう子著"宝の山 商い同心お調べ帖"を読みました。
澤本神人(じんにん)は定町廻り、隠密廻りをしてきました。
奉行が変わって神人を見て顔が整いすぎということで
諸色調掛同心をすることになりました。
子がなく婚家を追い出された妹が産んだ七歳の多代と
暮らしています。
妹はお産の後亡くなっています。
諸色調掛同心とは商店の物の値段が適正か調べる仕事です。
庄太という小者がついています。
庄太は若いのに物の値段や計算に強いです。そして
食べることが大好きです。
商売がらみのいろんな事件を調べていきます。

多代の実の父親も登場します。
親の言うまま離縁して娘が生まれたことを知らない
そぶりをしてきました。
食べたら首がとぶという鶴を知らない間に食べさせられた
のではないかと神人をたよってきます。

神人の父が追っていた偽金の事件が食べ物に毒が入って
いたと店じまいに追い込む出来事とつながります。

当時双子は嫌がられていて10ヶ月違いの兄弟だと
して育てた兄弟が煙草屋で人気者となります。

気軽に読める本でした。

星になるには早すぎる

2014-04-12 21:00:00 | 

永田7俊也著"星になるには早すぎる"を読みました。
女性刑事の一ノ木薫は捕まえた犯人に騙され自殺の
道ずれにされ5階から落ちました。
犯人は死にましたが薫は肩の骨折で助かりました。
薫は警察を辞めます。
薫は交渉屋だという玉城に仕事をするよう誘われます。
薫の3つの仕事が描かれています。

"七つの子"
かつて小学校の先生をしていた高齢の女性を家から
立ち退かせるよう彼女の娘と息子に依頼されました。

"羽衣の下"
歌劇団で男役をしていた女性が退団後女優として
活動しています。
ハリウッドからオファーがあり受ければ活動の場が
広がるのに受けようとしません。
所属事務所からオファーを受けるよう説得をするよう
依頼がありました。

"錆び鉄"
数年間の高給な年棒の契約をしている選手がいます。
まだ契約期間が残っています。
球団は最下位の成績です。
彼の高給な年棒のため優秀な選手を獲得することが
できません。
球団は年棒の引き下げを受け入れてくれるよう説得を
依頼してきました。

警察を辞めることになって落ち込んでいた薫が交渉屋と
して再生していきます。
おもしろかったです。
しかし最初の家を立ち退く話は、立ち退くのに同意する
のが当然みたいに言われていますが自分の家をどうする
のかを決定するのは彼女の自由ではないかという気が
してひっかかります。
彼女が家に留まりたい理由はいいですね。
最期の話は理不尽です。
薫の努力の甲斐あって成功しているのにそれをまた
ひっくり返したのは球団側のせいなのに報酬を払わない
というのはおかしな話です。

黒猫の刹那あるいは卒論指導

2014-04-11 21:00:00 | 

森晶麿著"黒猫の刹那あるいは卒論指導"を読みました。
シリーズになっている黒猫の最新作です。
いままで年月の順になっていましたがこの本は過去に
戻っています。
黒猫と付き人なる前の語り手の女性が、大学4年生の
1年間を描いたものです。
以前の本では黒猫は教授で、付き人はまだ研究中の身
ですが、二人は同級生でしたね。
大学の4年生の時に二人は出会っています。
美学って本当にそういう学問があるのですね。
本の中の話だと思っていました。
新聞に美学の教授って載っているのを見てそういう
学問があるのだとびっくりしました。

連作短編集です。
難しい学問的な話でさっぱりわからないというものも
あります。
黒猫と彼女はよくいっしょに過ごします。
恋人とまではいえない状態です。
最期の話では黒猫はパリへ留学してしまいます。
もうちょっとで切り刻まれる所を黒猫によって救われる
話もあります。
宴会の会場から主催者夫婦の妻と付き合っていると告白
した男が飛び降り自殺をする場面に遭遇する話も
あります。

黒猫のシリーズは理解できない部分が多いのにそれでも
手にしてしまう本です。
黒猫の雰囲気が結構好きです。

仇討 とんずら屋請負帖

2014-04-10 21:00:00 | 

田牧大和著"仇討 とんずら屋請負帖"を読みました。
"とんずら屋弥生請負帖"の続編です。
弥生は叔母の経営する船宿の松波屋で男の格好をして
弥吉と名乗って船頭をしています。
松波屋の裏の家業はとんずら屋です。
人に知られずに別の場所へ逃げたいという人を逃がす
仕事をしています。
弥生は大名の来栖家の血を引いています。
お家騒動が治まっていません。
松前屋に長逗留している進右衛門は来栖家の家老の
息子ですが商人といつわって若旦那と呼ばれています。
お鈴が新しく女中として雇われました。
徳松という子供がいます。
何かわけがありそうです。

近所の寺で寺子屋を開いている澤岡左門という男と
進右衛門は知合います。
進右衛門は左門を好ましい男と見ます。
進右衛門は父から鈴音の仇討ちを助けて左門を討てと
いう手紙を受け取っています。

鈴音がお鈴であることは間違いありません。
両親が左門に殺されずっと左門を追っています。
左門は鈴音のすぐ近くにいます。

この仇討ちには深いわけが隠されています。
弥生はこの件に関わっていきます。

弥生はほとんど弥吉として登場しています。
もつれた状況を解きほぐし解決方法を見つけ出す力も
身に着けてきました。

まだ続編がありそうです。

木場豪商殺人事件 耳袋秘帖

2014-04-09 21:00:00 | 

風野真知雄著"木場豪商殺人事件 耳袋秘帖"を読みました。
南町奉行の根岸鎮衛と部下の栗田、坂巻が活躍する
シリーズの1冊です。
栗田と坂巻は奉行から金物屋の奥州屋の隠居の住んで
いた家を調べるよう言い付かります。
その家は手品にこっていた隠居が隠居が作らせた家で
調べてみるといろんな仕掛けがしてあります。
階段が家の外からの捜査でまっすぐになり隠居は夜中に
ここをすべり落ち殺されたのだとわかります。
家を作ったのはここ数年に台頭してきた材木商で建築まで
請け負う日野屋です。
日野屋の主人の尚之助は貯木場で死んでいるのが見つ
かります。
尚之助は商売熱心でいろいろと人に恨みをかうような
こともしています。
喬之助という尚之助とは双子の兄弟が現れます。
二人は27歳になって出会うまでお互いを知りません
でした。

腕相撲の強い女性が通りがかりの人に勝負を挑む話し、
お寺に寄進された笑っている仏像を盗む話などが
差し込まれています。
主流の話と関係あるのかないのかわからないまま
読んでいてはてあの話はなんだったのかなと感じる
ことがあります。
関係なくはないのですがなんとなく読み進んでいます。

結局尚之助の死の真相は…

探偵★日暮旅人の壊れ物

2014-04-08 21:00:00 | 

山口幸三郎著"探偵★日暮旅人の壊れ物"を読みました。
五感のうち目以外の感覚がなく他の感覚を目で補って
いる旅人が主人公です。
両親を殺され自身も拷問され辛い過去を持っています。
シリーズの前作までは時間が順番に過去から現在に
流れていましたがこの作は中学校時代の話が出てきたりと
過去のことに戻ったりします。

"箱の中"
旅人は両親が亡くなってから親戚の間をたらい回しに
されました。
彼の他人を寄せ付けない状態に恐れをなしてしまいます。
中学時代から10年経って旅人の探し物探偵事務所に
中学時代の先輩の見生美月が尋ねてきます。
持ってきた箱の中にある物を当てるように言います。

"傷の奮え"
安藤朋美はカリスマ作家の鶴岡大成のアトリエに
子供のころから行っていました。
大成は事故死しました。
遺作があるはずですが見つかっていません。
朋美は大成の弟子とされアーティストとしてもてはや
されることになりました。
朋美は交通事故で右手の神経が切れました。
旅人は大成の遺作を探すよう依頼され朋美と会うように
なりました。
朋美は旅人を恋するようになりました。
両親は朋美によってお金を得ることしか考えていません。

"憧憬の館"
羽能章仁の父聡仁は財界に名をとどろかす資産家です。
妻子を持ちましたがないがしろにしました。
大きな家の中で母は苦しんでいました。
そして自殺をしてしまいます。
章仁は才能もなく父に見向きもされません。
しかし自由にさせてもらえなく会社に名目だけの社員と
して押し込められました。
章仁が失踪しました。
旅人は章仁の行方を捜すよう依頼を受けます。

"竹馬の友"
志の、あやめ、縁は子供のころからの仲の良い友達でした。
その絆な家族よりも強いと思っていました。
志のは年老いました。
あやめと縁を探して欲しいと旅人に依頼しました。
彼女は強い絆を持っていた友人のもとをだまって
去りました。

"昔日の嘘"
最初の話の見月に美術部の顧問であり旅人の従兄弟で
もあった甲斐義秀、あだ名がカイセンが命が危ない
状態になっていることを知らされます。
このとき旅人はカイセンに引き取られていっしょに
暮らしています。
カイセンは旅人のことを心から心配しています。
旅人はまわりとなじもうとはしません。
見月だけが旅人に興味を持ち関わりを持とうとします。
旅人は学校の問題児たちとトラブルを起こします。
いっしょに暮らしているカイセンの母が旅人がいることの
ストレスから体を壊したことで短い同居生活は終わりを
告げました。

旅人の中学生時代がわかります。
人を近づかせずぴりぴりした時を過ごしています。

梨園の娘

2014-04-07 21:00:00 | 
著者 : 東芙美子
KADOKAWA/角川書店
発売日 : 2013-12-26

東芙美子著"梨園の娘"を読みました。
おもしろかったです。
歌舞伎の有名俳優の藤村霞右衛門に男女の双子が生まれ
ました。
男の子は桂、女の子は葵と名づけられました。
歌舞伎の家に生まれた子は小さなころから日本舞踊の
稽古をさせられます。
師匠は霞右衛門こと本名京二郎の実家で風間流宗家の
家元をしている甥の俊です。
葵は芸事が好きですが桂は泣いて嫌がります。
歌舞伎の世界では男性だけが大切にされ女性は裏で
支えることのみ求められ舞台に関わることは出来ません。
葵は歌舞伎に惹かれていきます。
父親や友人の凱史は葵が劇場に入ることさえ禁止して
しまいます。
父親は絶対に娘が演劇に関わることを許しません。
どんな手を使っても阻止します。
中学生の時にはイギリスへ留学させられてしまいます。
留学先は凱史の妻の清香が決めました。
そこはシェークスピアの演劇を学べるところでした。
役をもらって演じる前日に京二郎と凱史がやってきて
無理やり日本に連れ帰ってしまいます。
女優になるため葵はオーディションに応募し続けます。
これも葵を受け入れないよう父親に手をまわされて
しまいます。
清香は英語サークルだといって英語と日本語で演劇を
教える人を紹介してくれます。
京二郎の力が届かない映画監督から出演のオファーが
きます。

ここまで娘を女優にしたくないと邪魔をしまくる
父親とそのまわりにいる男性陣の理不尽さにあきれます。
女性はこうであって欲しいという型に無理やり押込め
ようとしたのでしょう。
これで葵がつぶされていたらそれ以後の人生をあきらめで
暮らしていかなければいけなくなります。
ほんとうにこれがしたいのだという人はどれだけじゃまを
されたところで決してくじけはしないでしょう。
いつかは手を差し伸べてくれる人にであうことでしょう。
兄弟の桂は葵と反対に運命づけられた歌舞伎の世界が
嫌で嫌でしょうがありません。
能力がないといわれようといずれそこで生きていくことに
なるのでしょう。

月下天使 ドールズ

2014-04-06 21:00:00 | 
著者 : 高橋克彦
角川グループパブリッシング
発売日 : 2008-09-26

高橋克彦著"月下天使ドールズ"を読みました。
ドールズのシリーズの4作目です。
小学3年生の怜の中に憑いている江戸時代の人形師の
目吉が主人公です。
3つの章になっていますが連続短編集のような長編の
ような感じです。

"使命"
聖夜という女性が新しく登場します。
剣道の腕はすごく、東京から盛岡へやって来て婦人警官に
護身術を教えています。
その一方で喫茶店ドールズでウェートレスのアルバイトを
しています。
連続殺人が起っています。
悪事を行っている人達ばかりです。
前作の正也が殺人の対象となっています。
目吉は聖夜を怪しみます。

"神の手"
小学校に三年生の女子児童を人質に立てこもりをする
集団に襲われました。
怜が人質の中にいます。
犯人たちは世の中を憂いています。
自分達の主張を世の人達に伝えたいとしています。
聖夜が持ち前の身体を駆使して学校に潜り込みます。
一人にさせられた怜というか目吉と組んで一人ずつ
犯人をやっつけていきます。
犯行の裏には犯人達の仲間内でも思いがけない思惑が
隠されていました。
聖夜も怜の中にいる目吉の存在を知っています。

"導きの道"
この話はオカルト的です。
そして次の最終巻へと続く目吉の秘密や戦いがわかって
きます。
聖夜の問題から巻き込まれていきます。
聖夜の両親は交通事故死しています。
両親の知り合いで聖夜のことを心配してくれた男性も
数日後に亡くなっています。
ドールズで撮った写真に両親と十字架が写りこんでいた
ことから昔のことを調べ始めます。
狐憑きの少女の元へ行こうとしていました。
調べ始めると人が死んでいったりと次々とおかしなことが
起き始めます。
悪魔が起こしているとわかってきます。
この悪魔、江戸時代に目吉と関係があります。
病気であと数ヶ月の命と言われている聖夜は命を絶って
肉体を捨て悪魔の後を追っていきます。

次の巻でドールズシリーズは終わりです。
読みたくもあり終わってしまうのがさみしくもあります。

小野寺の弟、小野寺の姉

2014-04-05 21:00:00 | 

西田征史著"小野寺の弟、小野寺の姉"を読みました。
小野寺の姉は40代、弟は30代で二人で暮らしています。
いつから二人暮らしをしているのかたぶん書かれて
いなかったと思いますがかなり若いころからという
雰囲気がします。
古い2階建ての家に住んでいます。
両親のことも書かれていなかったと思います。
とても仲がいいです。
姉は小さな眼鏡屋さんの店員をしています。
弟は調香師をしています。
姉はしっかり者で弟は気が弱いという性格です。
二人は結婚していないわけですが恋をしたり、恋人が
いたこともあり結婚しない生活を選んだわけでは
ありません。
こんな家族もあるんだ、これも一つの形なんだなぁと
感じました。
あまり兄弟での家族って思いえがかないではないですか。
夫婦は普通死ぬまでいっしょに暮らすというのが前提です。
でも兄弟は未来がさだまってはいません。
いつか結婚して別れて暮らすことになるかもしれません。
未来を想定できない生活ってどうなんだろうと考えて
しまいます。
小野寺の姉と弟は幸せそうに暮らしています。
今を楽しく暮らすというのでもいいかと感じました。

夏まぐろ 料理人季蔵捕物控

2014-04-04 21:00:00 | 

和田はつ子著"夏まぐろ 料理人季蔵捕物控"を読みました。
幽霊の話を得意とする戯作者の喜之助が結婚式をする
ことになりました。
新婦の故郷の慣わしで亡くなった姉妹も花嫁として呼ぶ
という幽霊婚を行いたいと季蔵に料理の依頼があります。
婚礼で喜之助が殺され、その後新婦も行方がわからなく
なります。
婚礼に出席していた山本屋から季蔵は料理を頼まれます。
季蔵はまぐろの料理を出すことにします。
当時まぐろは犬も食べないとさげすまれていた魚です。
食べたとわかると軽蔑されます。
山本屋の主人は甥の邦助と姪のお登代を引き取っています。
彼らは料理を得意とします。
季蔵、邦助、お登代はいろんなまぐろの料理を作ります。

長編なので話は繋がってはいるのですがいくつもの
エピソードが絡まりあっています。
あれ、なんだったかなと思うことがあります。
この傾向はこのシリーズの他のものにも当てはまります。
あまり深く考えずに読み進んで楽しめばいいのだと思います。

まぐろを食べることを軽蔑していたというのはどういう
ことなんでしょう。
今みたいに冷凍や冷蔵の方法がなく傷みが早いという
ことなんでしょうか。

仮面舞踏会

2014-04-03 21:00:00 | 

横溝正史著"仮面舞踏会"を読みました。
金田一耕介が登場します。
映画女優の鳳千代子は4回離婚をしています。
現在の恋人は大企業の経営を引退した飛鳥忠熙です。
千代子は最初の結婚で美沙という女の子をもうけます。
彼女は夫の義母の元で育てられました。
現在16歳になっています。
元夫が次々に殺されていきます。
場所は避暑地の軽井沢の別荘地です。
最初に亡くなった元夫は交通事故です。
これは事故死と見られます。
次は娘の父である元夫が泥酔してプールで亡くなります。
台風が軽井沢を襲い倒木や浸水などの大きな被害を出した
翌日画家である元夫が青酸カリの服毒でアトリエで亡く
なっているのが見つかります。
アトリエには2色のマッチ棒のまっすぐのものと折れ
曲がったものとが並べられていました。
下敷きになって並びが崩れてしまっています。
4人目の元夫も別荘の屋根裏部屋で青酸カリの服毒死で
見つかりました。

マッチ棒の現していた秘密から犯人にせまっていきます。
元夫たちは勘違いして千代子を見ていました。
働くということを知らない人はお金のために残酷なことを
します。
連続殺人が起きる話ですがおどろおどろしさはありません。
金田一の雰囲気がなんか違っているような気がします。
厚い本ですがたいくつしないで読めました。

シャドウ・ストーカー

2014-04-02 21:00:00 | 

ジェフリー・ディーヴァー著"シャドウ・ストーカー"を
読みました。
厚い本ですが一気に読みました。
キャサリン・ダンスが主人公のシリーズの1冊です。
ダンスは捜査官で尋問で相手の動作などから嘘を見抜く
キネシクスの達人です。
今回はダンスは休暇で趣味の知られていないミュージシャン
の音楽の録音と、友人のカントリー歌手ケイリー・タウンに
会いに旅に出ました。
ケイリーはストーカーに悩まされています。
ストーカーのエドウィン・シャープはケイリーの前に姿を
現します。
ケイリーのクルーのチーフが殺されます。
シャープが犯人と疑われます。
ダンスは無理やり捜査に首を突っ込みます。
初めは邪険にしていた地元の保安官達ですがしだいに
ダンスと共に事件に向き合います。
ケイリーの曲をネットに流していた男が殺されます。
姉と姪が命を狙われます。
ダンスがシャープを尋問してもまったく本心を現し
ません。

二転、三転とします。
今回は犯人に押され気味です。
最期は危ないところで犯人逮捕となります。
ストーカー犯罪はこわいですね。
この本の中のストーカーのシャープぞっとする人物です。
理詰めで話してもまったく通じない、自分の基準で
行動する人物です。
こういう人物と縁を切ろうとするには逃げるしかない
のでしょうか。
理不尽です。

雁渡し 藍染袴お匙帖

2014-04-01 21:00:00 | 

藤原緋沙子著"雁渡し 藍染袴お匙帖"を読みました。
医師千鶴が活躍するシリーズ2冊目です。

"別れ鳥"
押込み犯の一人を捕まえ牢に入れてありました。
差し入れの食べ物で毒殺されてしまいました。
求馬は武士に暴力を振るわれていた踊り子を助けました。
お朝という娘は子供の時別れた母親に会いにきました。
母親のおきたは偶然にも千鶴の患者でした。
呉服屋の女将として働いてきましたが夫が亡くなり前妻の
生んだ義理の息子に店をゆずり隠居しています。
冷たい扱いを受けています。
押込み犯を目撃して命を狙われています。
娘は捨てられたと恨んでいます。

"花襦袢"
百舌鳥と呼ばれている七之助はまだ少年です。
夜鷹のおちか姉さんに優しくされました。
それで夜鷹の客引きをするようになりました。
おちか姉さんが武士に切り殺されました。
七之助は敵を討つために武士を探し出します。

"月下恋"
おまきは清次という男を助けていっしょに暮らして
きました。
清次は武士で切られて倒れていました。
清次は気億を失っています。
おまきは清次の悪口をいう男を殺してしまいました。
刑は遠島と決まりました。
おまきは清次のことが気になり千鶴に様子を見てきて
くれるよう頼みます。

"霧雨"
千鶴の父の東湖は千鶴が長崎に勉強に行っている間に
逆恨みから切りつけられ足を怪我しました。
その怪我が元でやがて肝臓を痛め亡くなりました。
犯人の弥次郎が島から戻ってきました。
父は弥次郎が捕まった時に嘆願書を提出してやっています。
弥次郎は騙されて東湖を襲う事になったのです。
操ったのは元東湖の弟子で破門された男です。

気楽に読める本です。
千鶴のまわりにいる人々との交流が暖かいです。