雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

思い出のとき修理します2

2014-04-24 21:00:00 | 

谷端恵著"思い出のとき修理します2 明日を動かす
歯車"を読みました。
"思い出のとき修理します"の続編です。
"思い出のとき修理します"という看板を出している
時計師の飯田秀司と美容師の明里は恋人として付き
合っています。

"きみのために鐘は鳴る"
明里の妹の香奈が訪ねてきます。
母が再婚して義理の父との間に生まれた妹です。
明里は早くに家を出ています。
妹とは年が離れていたためあまり交流がありません。
香奈は喫茶店で知り合った女性から高価な時計の
預り証をもらいました。
その時計は秀司のお祖父さんが預かって10年保管
されています。
時計の持ち主は遠藤みどりとなっています。
父親の克彦がみどりの名義で預けました。
みどりが亡くなって遺言で預り証は義理の妹の薫に
渡りました。
薫は克彦の愛人の子として生まれました。

"赤いベリーの約束"
果物屋の宝果堂の保と葉子の物語です。
二人が結婚するいきさつにある男性が関わっています。
二人はお互いに相手の心の動きを想像して苦しんでいます。

"夢の化石"
本物のように時計を克明に彫刻した時計を直すように
石が時計店に持ち込まれました。
持ち込んだのは明里の高校時代の先輩です。
陸上競技のタイムを計るために精巧な時計を持っていた
のですがある出来事で時計を河原に投げ捨てました。
少しして時計を探しに行って見つけたのが石になった
時計でした。

"未来を開く鍵"
雷に打たれて母と娘と思われる二人が病院に運ばれました。
親子と思われましたが他人でした。
年配の女性は記憶を失くしています。
印刷屋をしていた森村さんの奥さんではないかとわかりました。
森村さんは子供が小さい時に前の奥さんを亡くしました。
女手が欲しくて再婚しました。
偏屈で人に嫌われる人です。
奥さんのことも手伝いだといってはばかりませんでした。
奥さんが行方不明になっても素直に心配できません。

心がすれ違って悲しんだりさみしかったりする人達が
時計店にかかわることで肯定的に生きていこうとします。
ほっとする気分になります。