お盆の大型連休期間に突入した11日は、新潟競馬場で伝統のマイル重賞・関屋記念、札幌競馬場でダート重賞のエルムステークスが行われました。
札幌のメイン競走・第24回エルムステークス(GⅢ・ダート1700m 14頭立て)は、前走のマーキュリーカップを勝った⑫グリム、マーチステークスを勝った④サトノティターン、昨年の覇者⑬ハイランドピーク、昨年2着③ドリームキラリ、函館ダート1700mの特別競走で2連勝⑭リアンヴェリテ、⑦タイムフライヤー&①マルターズアポジーの初ダート組、⑪レッドアトゥ、②テーオーエナジー、④モズアトラクションなどが参戦しました。
スタートで⑨サングラスが少し出遅る。ドリームキラリとリアンヴェリテの2頭が先手を争い、マルターズアポジー3番手、タイムフライヤーが4番手、グリムは5番手を追走。サトノティターンとモズアトラクションは中団より後ろの位置で1コーナーを通過した。
2コーナーから向正面に入るところで、ドリームキラリ、リアンヴェリテ、マルターズアポジー、タイムフライヤーの4頭が先頭集団を形成。離れた5番手にテーオーエナジー、グリムが6番手、7番手ハイランドピーク。レッドアトゥと⑤モルトベーネが8,9番手で並走し、その後ろの10番手にモズアトラクションが控え、11番手⑧メイショウスミトモ。後方勢はサトノティターン12番手、13番手サングラス、最後方に⑩リーゼントロック。
3,4コーナー中間地点を過ぎ、ヴェリテがドリキラを抜いて先頭に浮上、フライヤー3番手に上がり、アポジーがズルズルと後退。テーオーとハイランドが早めに仕掛け、グリムとアトラクションは中団馬群につけ、アトゥが大外に持ち出す。
最後の直線に入り、先行するリアンヴェリテをタイムフライヤーが並びかける。しかし、モズアトラクションが外側から脚を伸ばし、残り100mで先頭に躍り出る。後続からハイランドピークが追い上げるが、モズアトラクションが先頭でゴールイン!ハイランドピーク2着、その後の3番手争いはサトノティターン、レッドアトゥ、タイムフライヤー、リアンヴェリテと並んでゴールしていました。
ダートと芝の実績馬が参戦したエルムステークスは、単勝2番人気のモズアトラクションが差し切り勝ち。昨年の覇者・ハイランドピークが10番人気の低評価を覆しての2着。混戦の3着争いは、4番人気のサトノティターンが入り、レッドアトゥ4着、3番人気のリアンヴェリテが5着。初ダートのタイムフライヤーは6着、1番人気のグリムは7着という結果に終わりました。
モズアトラクションは3度目の重賞挑戦で初制覇。鞍上の藤岡康太騎手と松下武士調教師はエルムステークス初勝利です。平安ステークスではチュウワウィザードにハナ差の2着、前走のマリーンステークスではクビ差の2着と惜しいレースがありました。
この日は前の集団がハイペースで進む中、アトラクションは後方待機。3コーナーで中団まで押し上げると、最後の直線で外から突き抜けました。重賞タイトルを手にし、秋のダートGⅠ戦線に弾みがついたのではないでしょうか。
新潟メイン・第54回関屋記念(GⅢ・芝1600m)は、⑮ファストアプローチが出走取消のため、18→17頭立ての競走となりました。昨年の新潟2歳ステークス覇者でNHKマイルカップ2着③ケイデンスコール、約9か月ぶりの休養明け⑬ミッキーグローリー、エプソムカップ2着⑤サラキア、同レース3着⑥ソーグリッダリング、10日夜に亡くなったキングカメハメハ産駒⑩ロシュフォール、ディープ×キンカメの配合④オールフォーラヴ、3年前の優勝馬②ヤングマンパワー、元新潟2歳王者⑦ロードクエスト、谷川岳ステークスを勝った⑰ハーレムライン、新潟が得意な⑨ディメンシオン、⑭ミエノサクシード、⑪リライアブルエースなどが参戦しました。
スタートで①マイネルアウラートが絶好の飛び出しを見せて先頭に立ち、ソーグリッダリングとオールフォーラヴが2,3番手を争い、4番手からヤングマンパワー、大外から⑱トミケンキルカスが5番手に上がる。その後にハーレムライン、⑧エントシャイデン、サラキアと続き、9番手ミエノサクシード、10番手ディメンシオン。内側11番手ロシュフォール、12番手ケイデンスコール、13番手⑫フローレスマジック、14番手リライアブルエースとサンデーレーシング勢が続いた後、15番手にミッキーグローリー。16番手⑰サンマルティン、ロードクエストがしんがり。
外回り3コーナーに差し掛かり、アウラートが軽快にひとり旅。キルカスが2番手に上がり、ソーグリが3番手。オールフォーが内側4番手、ハーレム5番手、ミエサクが外に出し、サラキアは中団、ケイデンス,ロシュ,ミキグロは依然として後方の位置。
長い長い直線コースに入っても、マイネルアウラートが先頭をひた走るが、残り400mで後続勢が追いつく。400mで今度はソーグリッダリングが先頭だが、外からミエノサクシードが接近。残り200mでサラキアとディメンシオンも追い上げ、さらに大外からミッキーグローリーもやってきた。残り100mを切ってもミエサクとソーグリが叩き合うが、ゴール前でミキグロが一気に抜いて1着ゴール!長期休養明けのミッキーグローリーが、豪快に差し切りました!
サマーマイルシリーズ第2戦・関屋記念は、1番人気のミッキーグローリーが、後方3番手から直線一気のごぼう抜きで見事に1着。残り400mから激しく競り合っていたミエノサクシードとソーグリッダリングですが、ミエサクが2着、ソーグリが3着。ディメンシオンがその後の4着、5番人気のサラキアが5着。
3番人気のロシュフォールは9着、オールフォーラヴが10着。天国のキンカメに勝利を捧ぐ事ができませんでした。2番人気のケイデンスコールは見せ場なく14着と大敗。メンバー唯一の3歳馬でしたが…。
ミッキーグローリーは昨年の京成杯オータムハンデ以来の重賞2勝目。マイルチャンピオンシップで5着の後、左第1指骨剥離骨折が判明。今回は約9か月ぶりのレースでしたが、豪快な末脚で勝利を飾り、完全復活をアピールしました。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は新潟重賞初勝利。夏休みをフランスで過ごしたルメール騎手、先週日曜日の札幌で1日8勝を挙げると、10日と11日の2日間で6勝をマークしております。
来週は真夏の大一番・札幌記念が行われます。凱旋門賞参戦予定のフィエールマンとブラストワンピース、平成最後のダービー馬・ワグネリアン、ペルシアンナイトのGⅠ馬4頭に加え、昨年覇者・サングレーザー、2年前覇者・サクラアンプルール、ヴィクトリアマイル3着のクロコスミア、豪州GⅠで2着と健闘したクルーガー、ステイフーリッシュ、ランフォザローゼスなどが出走予定です。