東京ドームで開催中の「2017 ワールド・ベースボール・クラシック」1次ラウンド・プールBは、10日に第3戦が行われました。2連勝でB組1位通過を決めている日本代表(侍ジャパン)は、中国代表と対戦。3戦全勝で1次ラウンドを締めくくることができたのか?
両チームのスタメン
日本 中国
1(遊)田中広輔 (一)褚夫佳
2(二)菊池涼介 (遊)ジョイ・ウォン
3(指)山田哲人 (三)レイ・チャン
4(左)筒香嘉智 (指)那闖
5(一)中田翔 (左)楊順意
6(中)鈴木誠也 (中)陸振洪
7(右)平田良介 (捕)王偉
8(三)松田宣浩 (右)許桂源
9(捕)小林誠司 (二)杜暁磊
(投)武田翔太 (投)甘泉
日本はこの試合、田中と平田がスタメン入り。2戦続けて1番に入っていた山田が、3番DHに入りました。先発投手は武田が務めました。
1回、日本先発・武田が中国先頭の褚夫佳に初球を狙われ、ライト前ヒットを許す。その後、内野ゴロと外野フライで2死3塁とされたが、4番・那闖をカーブで見逃し三振に仕留めて無失点に抑えます。
先制点がほしい日本は、1回裏に先頭の田中がセンター前ヒットで出塁。続く菊池が三振→1塁走者・田中が2塁への盗塁を成功すると、相手の悪送球で3塁に進塁します。1死3塁と一打先制の場面で、山田が直球を打ち上げて浅めのライトフライ。3塁走者・田中がタッチアップすると、俊足を飛ばしてホームイン。山田の犠牲フライで1点先制。
続く2回、鈴木と平田が倒れて2死となった後、松田がレフト前ヒットを放つと、続く小林が中国先発・甘泉の3球目のストレートを捉え、レフトスタンドに飛び込む2ラン本塁打!小林にまさかの一発が飛び出し、3-0とリードを拡げます。
3回、武田が2アウトから四球とヒットで1,2塁のピンチを招くと、レイチャンにライト前タイムリーヒットを浴びる。右翼手・平田が好返球を見せるも間に合わず。武田が1点を失ってしまう。しかしその裏、2死1塁で中田が2球目の直球を打ち上げ、左中間スタンドへの2ラン本塁打。日本が5-1とします。
日本は4回から藤浪晋太郎が2番手で登板。2球で2アウトを取った後、2つの四死球でランナー2人背負ったが、杜暁磊を空振り三振に退け0点に抑える。5回には上位打線から3者連続三振を奪います。
さらに追加点がほしい日本ですが、中国2番手・孟偉強の前に4回から6回まで無得点。迎えた7回、2死2塁から田中が2塁内野安打で出塁すると、すかさず2塁に盗塁。2死2,3塁となり、菊池が3球目を叩きつけてショートへの内野安打。さらに悪送球も重なり、2人の走者が生還。日本が2点を追加して7-1とします。
その後、8回に5番手・平野佳寿、6番手・秋吉亮が3者凡退に抑えてゲームセット。日本が7-1で中国を下しました。
第4回WBC・1次ラウンド 3月10日 東京ドーム
日本VS中国
(観衆:40,053人 試合時間:2時間41分)
中|001 000 000|1
日|122 000 20X|7
勝利投手 武田(1勝)
敗戦投手 ガン・チュエン(1敗)
本塁打 (日)小林 1号(2回裏2ラン)、中田 2号(3回裏2ラン)
1次ラウンド最終戦の中国戦は、小林選手と中田選手のホームランなどで3回までに5点を奪い、投げては先発の武田投手、藤浪投手ら6人の投手リレーで中国に1点しか与えず。中盤は「中国の大谷翔平」と言われている孟偉強投手の前に苦戦する場面があったけど、7回にようやく追加点が取れました。中国に快勝した侍ジャパンは、1次ラウンドを3戦全勝で終えました。日本代表が1次ラウンドを全勝で飾ったのは史上初だそうです。この勢いを2次ラウンドでも継続したいですね。
この日の投手陣は、先発の武田投手が3回まで47球を投げて被安打4・3奪三振・1四球・1失点。立ち上がりに先頭打者にヒットを打たれてピンチを作ると、3回は3番打者にライト前タイムリーを打たれ、中国の今大会初得点を献上。勝ち投手にはなったけれど、内容的にはイマイチでしたなあ。
中継ぎ陣では、2番手の藤浪投手が2イニングを投げて無失点。4回の杜暁磊から圧巻の4者連続奪三振。こりゃ先発でも行けそうだな。終盤は松井裕樹投手、平野投手、秋吉投手のパーフェクトリレー。7回に登板した松井投手は3連続奪三振。平野投手と秋吉投手も危なげないピッチングを見せました。
打線の方はチーム全体で8安打。1番に入った田中選手は2本のヒット&2盗塁を記録。初回の先制点は田中選手の足でもぎ取ったと言ってもいいでしょう。2回に2ラン本塁打を放った小林選手は、これが代表初アーチ。外寄りのストレートをレフトスタンドまで持って行きました。まさかの一発に球場全体が沸きましたね。中田選手は豪州戦に続いての2戦連発。打ったボールもど真ん中のストレートでした。
1次ラウンドのプールBのもう1試合・キューバVSオーストラリア戦は、5回表に豪州が先制しますが、その裏にキューバが2死からヒット2本と四球で満塁のチャンスをつかみ、4番・デスパイネが左中間への特大満塁本塁打を放ち4-1と逆転。豪州は7回と8回に1点を挙げて1点差に詰め寄るもあと一歩及ばず。4-3でキューバが競り勝ち、2次ラウンド進出を決めました。
1次ラウンド・プールBの最終順位
1位:日本 3勝0敗
2位:キューバ 2勝1敗
3位:オーストラリア 1勝2敗
4位:中国 0勝3敗
12日から始まる2次ラウンド・E組は、日本、キューバ、イスラエル、オランダの組み合わせになりました。日本のスケジュールは、12日にオランダ戦、14日はキューバ戦、15日はイスラエル戦となっています。イスラエルは3連勝でA組1位通過、オランダにはバンデンハークとバレンティンがいる、キューバは一度勝っているけど打線が怖い。3チームとも難敵揃いだ…。侍ジャパンにとって試練の2次ラウンドになるけど、全員野球で試練を乗り越えたい。