

春の女王決定戦・第4回ヴィクトリアマイルが17日、東京競馬場で行われました。ドバイ遠征から戻ってきた昨年の年度代表馬・⑥ウオッカが日本での復帰戦にここを選択。昨年は2着に敗れているから、今年はリベンジに燃えていました。ジャパンカップ以来半年ぶりの国内レース、得意の府中コース、牝馬限定戦ということで勝利は至上命題でした。ウオッカに対抗するのは、昨年の桜花賞馬・⑰レジネッタ、最優秀3歳牝馬・⑬リトルアマポーラ、⑩ムードインディゴ、③マイレレーツェルの4歳世代、2006年10月以降勝ち星から遠ざかっている⑭カワカミプリンセス、8歳でも元気な⑫ジョリーダンスなどが出走しました。
直前の単勝オッズでは、ウオッカが1.7倍の圧倒的1番人気。2番人気はカワカミプリンセス(7.1倍)、リトルアマポーラが3番人気(7.5倍)。以下、⑤ザレマ、レジネッタと続きました。
ほぼ綺麗なスタートで始まったヴィクトリアマイル。ウオッカも好スタートを切り、先行争いでは④ブーケフレグランスと①ショウナンラノビアが前を行き、ウオッカは6番手から。その後ろにリトルアマポーラがつけ、内側にマイネレーツェル、ジョリーダンスとザレマも中段でレースを進めていきます。そしてカワカミプリンセスは3コーナーに入ったところで上昇開始。ムードインディゴが13番手でレジネッタは後方2番手。
ほぼ一団で固まって残り800mを通過し、まだショウナンラノビアが先頭、フレグランス2番手、3番手に⑪ヤマニンメルベイユ、ウオッカは5番手の位置、カワカミとアマポーラはまだ中段で4コーナーから最後の直線へ。直線に入ってウオッカが内側から突っ込むと、馬なりのまま先頭に浮上!坂の頂上で2番手以降を突き放して完全に独走!2着争いでは粘るラノビアを②ブラボーデイジーが猛追。カワカミプリンセスとリトルアマポーラは全然来ない。先頭のウオッカはどんどんぶっちぎり、圧倒的リードで1着ゴール!他の馬に力の差を見せつけたウオッカ、今年も女王健在です!
最終成績&払戻金
1⑥ウオッカ 1:32.4
2②ブラボーデイジー 7
3①ショウナンラノビア 1
4⑤ザレマ ハナ
5⑫ジョリーダンス アタマ
6⑬リトルアマポーラ 1/2
7⑱ヤマニンエマイユ クビ
8⑭カワカミプリンセス アタマ
9⑦レッドアゲート 1.1/4
10④ブーケフレグランス クビ
11⑩ムードインディゴ アタマ
12⑧チェレブリタ クビ
13⑮サワヤカラスカル 1.1/4
14⑯アルコセニョーラ クビ
15⑪ヤマニンメルベイユ ハナ
16⑰レジネッタ 3/4
17③マイネレーツェル 1.1/2
18⑨セラフィックロンプ 1.1/4
単勝 6 170円
複勝 6 120円 2 1,000円 1 550円
枠連 1-3 1,200円
馬連 2-6 5,310円
馬単 6-2 6,410円
ワイド 2-6 2,130円 1-6 1,030円 1-2 5,370円
3連複 1-2-6 19,770円
3連単 6-2-1 80,580円
ウオッカすっげえ強い!まるで昨年の安田記念を思いだすかの様な走りでしたね。2着に7馬身、1秒以上引き離しての圧勝劇を飾り、昨年のリベンジに成功しました。ライバルのダイワスカーレットが引退した現在、国内の牝馬は本当に敵無し、ウオッカばっかりが目立っちゃって他の馬が霞んで見えない感じでした。武豊騎手が「牝馬という枠を超えた名馬」と語っていたそうで、そりゃあダービー・安田記念・秋の天皇賞で牡馬を打ち負かし、今回のレースで異次元の走りと強さを見せたんですから。これでもし負けたら、ウオッカのバッシングが酷いものだったかもしれません。これでGIは5勝目、5勝中4勝は東京コースで挙げたものになります。本当に府中が大好きなんですね。
2着以降ですが、ブラボーデイジーが2着、逃げいていたショウナンラノビアが3着と1枠の2頭が上位に健闘。ブラボーデイジーに騎乗していた生野賢一騎手はGI初挑戦で2着と頑張りました。福島牝馬ステークスで重賞初勝利、ヴィクトリアで2着と善戦したから、まだまだ人馬ともに成長が期待できますね。GI馬組はリトルアマポーラが6着、カワカミプリンセスは8着に敗れ、レジネッタは16着惨敗に終わりました。ウオッカに引き離されちゃったら、勝負にならないし心も折れるわな。
ウオッカに騎乗した武豊騎手は、ヴィクトリアマイルは4回目にして初勝利。今年初めてのGI勝利で22年連続GI勝利記録を達成しました。ウオッカとのコンビでGIを制したのは昨年秋の天皇賞以来で、自身も半年ぶりのGI制覇となりました。ウオッカの次走は安田記念の予定。昨年は岩田康誠騎手とのコンビで優勝しましたが、今年は武豊とのコンビで連覇に挑戦します。ディープスカイも登場予定だから、激しいレースになりそうな予感。もし安田でも勝ったら、牝馬でのGI最多勝記録を更新することになるので、記録と記憶に残る女傑が生まれることになるでしょう。
来週は牝馬クラシック第2戦のオークス!ブエナビスタの2冠に注目が集まりますが、レッドディザイア、ディアジーナ、ハシッテホシーノ、ワイドサファイアの抵抗勢力にもオークス制覇のチャンスがあります。ブエナが初めての東京でどのように走るのかも要チェックです。なお当日は「ハシッテホシーノ」の名付け親・ほしのあきさんが我を忘れてはしゃぎすぎて応援する姿が全国に流れるかもしれないので、NHK-BSでの視聴をお勧めしたほうがいいと思います。まあホシーノはブエナビスタに勝てないけどな。




