2021年の2歳マイル王決定戦・第73回朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ・芝1600m 15頭立て)が19日、阪神競馬場で行われました。新潟2歳ステークス&デイリー杯2歳ステークスと重賞2連勝中の④セリフォス、札幌2歳ステークスを圧勝した⑬ジオクリフ、サイバーエージェント藤田晋社長の愛馬⑪ドーブネ、⑨ドウデュース、⑦ダノンスコーピオンとデビューからの無敗馬が続々と参戦。他にもモーリス産駒③アルナシーム、リオンディーズとの親子制覇を狙う⑥オタルエバー、⑧プルパレイ、紅一点⑩スプリットザシーなども出走しました。
単勝の人気は、1番人気セリフォス(2.4倍)、2番人気ジオクリフ(3.2倍)3番人気ドウデュース(7.8倍)、4番人気のダノンスコーピオン(9.7倍)までが10倍以下。その後はドーブネ、プルパレイ、オタルエバー、③アルナシーム、⑫トウシンマカオと続きました。
スタートでアルナシームが立ち遅れ。絶好のスタートを決めた①カジュフェイスが先手を奪い、2番手争いはプルパレイが上がり、②セッカチケーンとセリフォスとトウシンマカオと⑭トゥードジボンが3番手集団を形成。7番手にオタルエバー、8番手にダノンスコーピオン、外側9番手にドウデュースが追走。10番手グループにはアルナシーム・⑤ヴィアドロローサ・スプリットザシーの3頭が固まり、ドーブネ13番手。ジオクリフは14番手、最後方に⑮ シンリミテス。
外回り3,4コーナー中間を通過し、カジュが先頭、ジボンが2番手、マカオ3番手、プルパ内側4番手。5番手オタル、セリフォスは6番手あたり。デュースが7番手に上がり、ダノスコ中団馬群。ドーブネとクリフは外に持ち出した。
4コーナーからラストの直線コースで、カジュフェイスがまだ先頭だが、内からプルパレイ、外からトウードジボンが並びかけ、さらにはトウシンマカオとセリフォスも上がって来る。残り200mでセリフォスが前に出るが、大外から飛んできたドウデュースがセリフォスに接近し、内からはトウシンマカオも並びかける。残り100mでデュースが先頭に立ち、セリフォス2番手、ダノンスコーピオンが3番手に浮上するも、ドウデュースが先頭でゴールイン!ドウデュース3戦無敗で朝日杯を制しました!
【朝日杯FS全着順】
1着 ⑨ドウデュース 1分33秒5
2着 ④セリフォス 1/2馬身
3着 ⑦ダノンスコーピオン 1/2馬身
4着 ③アルナシーム 1馬身3/4
5着 ⑬ジオグリフ ハナ差
6着 ⑫トウシンマカオ
7着 ⑪ドーブネ
8着 ⑧プルパレイ
9着 ⑭トゥードジボン
10着 ⑩スプリットザシー
11着 ⑤ヴィアドロローサ
12着 ⑥オタルエバー
13着 ②セッカチケーン
14着 ①カジュフェイス
15着 ⑮シンリミテス
【払戻金】
単勝 ⑨ 780円
複勝 ⑨ 200円 ④ 120円 ⑦ 230円
枠連 3⃣-5⃣ 690円
馬連 ④-⑨ 1,060円
馬単 ⑨-④ 3,000円
ワイド ④-⑨ 420円 ⑦-⑨ 1,070円 ④-⑦ 410円
三連複 ④-⑦-⑨ 2,350円
三連単 ⑨-④-⑦ 14,840円
無敗馬6頭が集結した朝日杯FSは、単勝3番人気のドウデュースが、セリフォスとの競り合いを制して優勝。デビューから3連勝で重賞初制覇を果たし、2歳マイル王に輝きました。1番人気のセリフォスは半馬身差の2着。先週の阪神ジュベナイルフィリーズでは兄のミルコ・デムーロ騎手がサークルオブライフとのコンビで勝利し、今週は弟のクリスチャンの番かと思われたんですが、2週連続兄弟GⅠ制覇とはならず。序盤上手く折り合えなかったのが響いたのでしょうか。3着には4番人気のダノンスコーピオンが入りました。2番人気のジオクリフは後方から追い込みを見せるも5着まで。距離短縮が裏目に出たか?
ドウデュースは栗東の友道康夫厩舎に所属し、父・ハーツクライ、母・ダストアンドダイヤモンズの間に生まれました。母は現役時代にアメリカのダート重賞で2勝を挙げ、2012年のブリーダーズカップフィリーアンドメアスプリントで2着に入っています。友道厩舎は2018年のアドマイヤマーズに次いで同レース2勝目。馬主のキーファーズはJRAのGⅠ初勝利。
鞍上の武豊騎手は、このレースで2着が過去5回もあり、今回22度目の挑戦にして念願の初制覇。自身のGⅠ勝利は2019年の菊花賞(ワールドプレミア)以来2年ぶりです。これでJRA・GⅠ未勝利のレースは「ホープフルステークス」のみ。ホープフルにはアスクワイルドモアに騎乗予定。「リーチ一発」でJRA・GⅠ完全制覇を達成できるのか注目です。この日はユタカさんが朝日杯を勝ち、「M-1グランプリ」で錦鯉の長谷川雅紀さんが50歳で史上最年長のM-1王者に輝き、50代男性が輝いた一日になりました。日本の50代はカッコいいんです。
ドウデュースは今年9月の小倉新馬戦で勝利を挙げると、2戦目のアイビーステークスもクビ差で勝利。1800mで2連勝し、マイル戦の朝日杯で優勝。小倉、東京、阪神と3場異なる場所で勝っているし、3戦とも接戦で勝利する勝負根性の良さも持っている。来年の3歳牡馬クラシックでも活躍できるのではないかと思います。
来週は2021年JRA総決算・有馬記念が行われます。ファン投票第1位・エフフォーリア、グランプリ3連勝中のクロノジェネシス、菊花賞馬・タイトルホルダー、エリザベス女王杯で波乱を起こしたアカイイト、さらにはクロジェネと共に凱旋門賞に挑んだディープボンド、アリストテレス、キセキ、メロディーレーンなどが登録しています。エフフォーがファン投票1位に応えられるのか、或いは引退レースのクロジェネの連覇か?夢のグランプリレースを見逃すな!