JRA女性ジョッキー・藤田菜七子騎手が、21日に名古屋競馬場に初参戦しました。名古屋競馬場には女性ジョッキーが2人いて、女性騎手の国内最多勝利記録を持つ宮下瞳騎手と、木之前葵騎手が所属しています。この2人と菜七子騎手の競演も実現しました!
藤田騎手はこの日、7レースに騎乗。
まず1鞍目の第3レースで、④ノーザンエンブレムに騎乗するも8頭中5着。
2鞍目の第6レースでは、菜七子騎手と木之前騎手の2人が登場。菜七子騎手は2番人気の⑦ローレンマックス、木之前騎手は⑦コーリンジャヴローに騎乗。スタートでローレンマックスがポンと飛び出すと、その流れで先手を奪う。対するコーリンジャヴローは最後方を追走。3コーナーのところで、先頭を走るローレンが⑥デスティーノトップに並ばれ、ジャヴローが4番手に浮上。最後の直線で、ローレンがもう一度先頭に立つと、デスティーノを振り切ってゴール。藤田騎手のローレンマックスが1着になり、木之前騎手のコーリンジャヴローは6着。
8レース、菜七子騎手、木之前騎手、宮下瞳騎手の女性ジョッキー3人が揃い踏み。宮下騎手は①マッシヴビクトリー、宮下騎手は③メイショウラファー、菜七子騎手は⑥グッドバディーに騎乗しました。序盤からマッシヴビクトリーが先行し、グッドバディーとメイショウラファーは中団より後ろの位置を走る。4コーナーから直線コースに差し掛かり、宮下騎手のマッシヴが逃げ粘るが、ゴール前で②ダムキナにかわされ2着。菜七子のグッドバディーは直線追い込んで3着。木之前騎手のメイショウラファーは最下位の8着。最初の対決は宮下騎手に軍配。
菜七子騎手は第9レースで②アベックモアに騎乗。スタートから単騎の逃げを打つと、2周目3コーナーで後続を引き離し、最後は2着に4馬身差の圧勝。藤田騎手、この日2勝目をマークしました。
第10レースの「ブルーサルビア特別」で、女性騎手トリオが再び競演。藤田騎手は⑧メモリービビッド、宮下騎手は①マルカシグナス、木之前騎手は③ダイコウキに騎乗。このレースでも藤田騎手が積極的に先行策を取り、2番手以降に大差をつけて軽快に飛ばす。宮下のマルカシグナスは3,4番手、木之前のダイコウキは最後方の8番手。2周目3コーナーのところで、菜七子のメモリービビッドが⑤サカジロビューティに並ばれ、ビビッドも必死に食い下がるも、直線で競り負けると、ゴール前で④アカデミックドレスにもかわされて3着ゴール。マルカシグナスはその後の4着、ダイコウキは7着。この勝負は菜七子騎手が先着しました。
女性騎手対決の第3ラウンドとなった第11レースの「名古屋CCヴェスタ賞」では、宮下騎手騎乗の⑤サザンキングが5着、木之前騎手の①ラヴァリーオステルが7着、藤田騎手騎乗の⑧カジノクイーンは9着。
最終第12レースの「ウメバチソウ特別」、この日7鞍目の藤田騎手は⑩デスドロップに騎乗。道中は2番手を追走し、2周目3コーナーのところで⑨ダイヤモンドハートを捕らえる。直線で叩き合いとなったが、ラスト100mあたりでデスドロップが抜け出して1着ゴール!藤田菜七子騎手、最終レースでこの日3勝目を挙げました!
というわけで、藤田菜七子騎手のこの日の成績は、7戦3勝・3着2回という内容。1日で3勝を挙げたのはデビューしてから初めてです。3勝したことも凄いですが、5レースで馬券に絡む大活躍でしたね。3勝のうち、逃げ切り勝ちが2回。特に第9レースは上手く乗れていたし、直線で後ろを見る余裕がありました。
最終レースでの表彰式には、宮下騎手と木之前騎手がゲストで登場し、菜七子騎手の勝利を祝福。宮下騎手が「7戦3勝は立派!菜七子マジックでした」と菜七子騎手を絶賛しました。宮下騎手は2011年に自身の妊娠を理由に一度は引退しましたが、今年8月に5年ぶりに現役復帰を果たしたばかり。私生活では2人の男の子を持つ母親で、日本唯一の「ママさんジョッキー」でもあります。この日は菜七子騎手と3度顔を合わせ、2度も先着しております。
藤田菜七子騎手はこれで地方で通算8勝目。中央の4勝を合わせると通算12勝目となりました。名古屋の先輩たちからに大いに刺激を受けたことだし、そろそろ中央のレースでも勝って欲しいぞ。