書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

ものづくり

2007年05月31日 22時45分11秒 | 日記

ご存知東京ビッグサイトのモニュメントです。
人はなぜ、ものを作るのか?
必要は発明の母といいますが、それだけではない。
無から有を生み出すということは、人間を人間たらしめる特徴であり、無上の喜びでもあるのです。
でも、でも、残念ながら、今、この創造の喜びを知らない子供達がだんだん増えつつあるように思います。
というのは、小さいころから完成品のおもちゃしか与えられた経験がないからです。
おもちゃとはスイッチを入れれば動くものだと思い込んでいる子供達が多いのです。
もちろん親の責任ではありますが、親が悪いばかりでもありません。
部品・材料を集めて、組み立て、試行錯誤をしてうまく動くようにするという作業は、今の多忙な親達にはあまりに時間と手間がかかりすぎます。
カンベンしてよ、というお父さん達のつぶやきも聞こえそうです。
ただ、手間をかけなくても手はあるような気がします。
つまり、完成品を与えずに、部品や材料だけ買ってやり、あとは自分でやらせる、という方法もあるのかな、と思います。
きっかけさえ与えれば、興味をもって自分から工夫しだすかもしれません。
そして、さんざん、やってだめな時に、お父さんがちょっと教えてやればいいのではないかと思います。
創造の喜びを知ること、これは一生の財産ですから。

「三国志(2)」吉川英治

2007年05月29日 22時16分42秒 | 読書

皇帝の断りもなく勝手に洛陽から長安へ遷都し、傍若無人の限りをつくした董卓が、呂布の裏切りでついに死にます。
しかし、単純な裏切りではありませんでした。
ミッションインポシブル顔負けの巧妙な仕掛けがありました。
董卓ある限り、平安の世は来ないと考えた王允は、自分の養女、貂蝉(ちょうせん)がまれに見る美女であることを利用して、一計を案じたのです。
つまり貂蝉に言い含め、董卓と呂布の二股をかけさせたのです。
それも、最初に呂布に想いがあるように見せかけて喜ばせた後に、董卓にも色目を使わせ、呂布から貂蝉を奪う形で妾とさせてしまうのです。
しかし、貂蝉は折を見ては、呂布に想いを打ち明け(もちろん嘘だけど)、董卓を亡き者とするよう訴えたのです。
で、ついに呂布は董卓を裏切り、彼を殺してしまう。
非常な美女を傾城・傾国といいますが、まさに美女貂蝉の魅力が城と国を傾けてしまったわけですね。
この後、曹操、呂布、袁術、玄徳、孫策らの虚虚実実の謀略合戦がこの第2巻の骨子となります。
非常に面白いのですが、物語が複雑になりすぎて、誰が誰の味方だかがわからなくなってしまう事がしばしばで、何度も前を読み返しました。
それにしても、この後、話がどうなるのかとても楽しみです。


コンピュータのシステムダウン防災訓練

2007年05月28日 23時31分16秒 | 日記
全日空のコンピューターシステム障害は27日に復旧したものの、ダイヤの混乱は一夜明けた28日も一部で続きました。
予想外の大きな混乱を招きましたね。
考えてみたら、飛行機が故障したわけでもなければ、乗務員がストをやったわけでもない。
予約や搭乗手続き用のコンピュータが不調になっただけなんです。
なのに、こんな大事になってしまったのです。
この事件は、とても大事なことを示しているような気がします。
つまり、我々の一見便利な社会システムが、あまりにコンピュータに依存しすぎているのではないかということです。
水や空気と同じように世の中に浸透しているコンピュータシステム。
しかし、ひとたびそれが反乱を起こせば、それに対して人間はあまりに弱い。
コンピュータは、人間が作ったものでありながら、すでに人間の管理能力のはるか上を行く能力で、人間を管理しているという事実を思い知らされた事件でした。

ひとつ提案です。
地震や大火のための防災訓練ってありますよね。
多くの企業や自治体で、毎年実施されているはずです。
その防災訓練の一環として、コンピュータシステム障害の防災訓練というのをやるのです。
もし、その企業や自治体のメインコンピュータがシステムダウンしたら、という想定で訓練をやるのです。
人手を使ったり、昔のシステムを使ったりいろいろな手が考えられると思いますが、とにかく、復旧までの半日なり1日をなんとかしのげるよう、予め訓練しておくのです。
これをやるかやらないかで、全然違ってくると思いますよ。
もちろん、人件費などコストはかかると思います。
しかし、ANAは結局たくさんの欠航を出してしまいました。その経済的損失と社会的責任を考えたら、お安いものだと思います。

「スナッフ」1999年 / ドイツ

2007年05月26日 21時03分48秒 | 映画・DVD

監督・脚本:トーマス・ベルガー
出演:ヤスミン・タバタバイ、ハインツ・ヘニヒ、フェリックス・アイトナー、リュディガー・フォグラー

久しぶりに、GYAOで映画を見ました。
暇な時に、思い出したようにGYAOを覗いてみて、面白そうなのがあると見ます。

今日は、サスペンスを見たくて、選んだのが、この「スナッフ」。
ドイツ映画ですが、英語の吹き替え+日本語字幕というシステムです。
元はドイツ語なので、口と英語の音声とは当然合いません。
日本語字幕が出ているのに、口と声が合わないって妙な感じですね。

さて、物語の方はというと...

女性を暴行した上に、残忍な方法で殺害する連続殺人鬼が出没。
正義感の強い女性刑事バレリー(ヤスミン・タバタバイ)は、殺人鬼を追う捜査チームに志願して参加します。
しかし、捜査が進むうちに、いつしか彼女自身が次の犯行のターゲットとして狙われてしまうのです。

「羊たちの沈黙」や「セブン」ほどのセンセーショナルなインパクトはないのですが、よくまとまったミステリーという意味で、楽しめました。
捜査班のリーダとして、ベテラン俳優ハインツ・ヘニヒが活躍します。
このボス、肝心な時には、いないんだけど。
主演の女性刑事バレリー役は、話題作「バンディッツ」で4人の女囚の一人を演じたヤスミン・タバタバイ。
この女優さん不思議な魅力があります。
ジョディーフォスター程の知性派ではなさそうですが、内面の苦悩・葛藤とほのかなセクシーさが調和して、coollife的には、スターリング刑事より、好みかも。
ははは。誰も聞いておらんちゅーに。

ちょっと意外だったのは、エンディングクレジットで、どう見ても主演のはずのヤスミン・タバタバイでなく、ハインツ・ヘニヒの名前が最初に流れてきました。
格の違いからかなあ。

格が違おうが、主演は主演だと思うのだけれど...

それにしても、このGYAO、よく広告収入だけでやっていけるなあと感心します。
タダなのは助かりますけど。
面白いことに、コマーシャルの時だけは、早送りボタンが消えちゃうんです。
だから、コマーシャルは必ず見ないといけないような仕掛けになっています。
うまく出来てます。

この人ってどんな人?

2007年05月24日 22時14分56秒 | 日記
小説や映画では、物語をわかりやすくするためか、善人は善人、悪人は悪人としてはっきり描き分けられますよね。
まあ、推理小説では、善人だと思ってた人が、犯人だったり、いかにも犯人っぽい人がじつは私服刑事だったりとかありますけど、まあそれは、推理小説としての演出でありますから...
しかし、実生活では、え?この人善い人なの?それとも悪い人なの?
どんな人なのかわからなくなってしまうことがあります。
そして、そういう経験をするたびに、こちらの人を見る目が少しずつ出来てくるような気がするのです。
私の知り合い、Mさんの場合は、とにかく自分の意見を、相手が納得してくれないと気がすまないタイプ。
言い出したらきかない。
相手から否定される事が何より嫌い。
そのくせ、相手の意見は平気で否定する。
いますよね。皆さんの周りにも。ふふふ。
しかし、最近わかったのは、このMさん、意見と意見が衝突する場合には徹底抗戦の構えを取るくせに、別の場面では実に紳士的なのです。
例えば、あるミーティングで喧々囂々の言い合いをしても、次の日に廊下ですれ違うと、「やあ、おはよう!」と来る。
こっちは前日のことが引っかかっているから、「おはようございます」の言葉も若干、うわずります。
よく観察すると、Mさんの場合、大事なのは、議論しているその場・その時だけであり、空気が変わるとまったくケロリと忘れてしまっているのです。
そんな人もいるのです。
こんな人相手に継続してカッカするのはバカらしくなります。
それに気が付くと、こちらの方も気持ちに余裕ができるというか、落ち着きを取り戻す事ができますし、早く気が付いてよかったなあと、逆に胸をなでおろしたくなります。
人を理解するということは、世の中を、気持ちよく生きていく上で、とても大事なことだと思います。
逆にこのような体験なしに、相手の表面的な嫌な面だけ見て生きていくのは、しんどいと思います。
その人が共通の土俵の上では何をどのように考えているのか、別の土俵ではどう考えているのかを、洞察できる目を養って生きたいなあと痛感しています。
自分自身の幸せのために、ね。

JR豊肥線

2007年05月24日 21時42分09秒 | 日記

JR豊肥本線の通勤電車です。
なかなか気に入ったデザインなのでご紹介します。
おてっちゃんには「そんのものとっくに知ってるよ」と言われるかもしれませんが、一般の人はご存じないですよね。
私は、この豊肥本線と鹿児島本線を乗り継いで通勤しています。
あっ、普段は自転車なんですけどね。
飲み会がある時とか、足に疲労がたまって不調の時は、電車を利用します。

熊本と言えば、路面電車が有名なんですが、JRも結構便利なんですよ。
交通センターを中心とする市街中心部に行くには不便なんですが、周辺部に住み、別の周辺部に通勤通学するのにはJRが便利なのです。

朝や夕方の通勤通学タイムは豊肥本線から鹿児島本線への乗り換えはスムースですが、ちょっと時間を外すと、平気で30分待ちとかになってしまうのが、困ったことです...

魅力的な国内旅行先

2007年05月23日 11時24分09秒 | 日記

電通が、魅力的な国内旅行先のアンケート調査結果を発表しました。
やはり、沖縄は強いですね。
旅行に期待するものは「日常から開放された気分」がトップとのこと。
日本の最南端、東京から飛行機で2時間以上かかることが、「日常からの開放」に繋がるのかもしれません。
トップテンの中に、函館、旭川、札幌と,3箇所も北海道が入っています。
九州は長崎だけですからね。
旭川は、旭山動物園の集客力によるものだと推測しますが、それにしても、北海道は強いですね。
日本人は旅といえば、寒いところに行くのが好きなのかな?
旅と言えば温泉です。
暑い時より、寒い時の方が温泉に入りたくなりますものね。
北海道が強いわけだ。
熊本は湯布院・別府温泉のある大分の後塵を拝して14位。
まあ、しかたないかな。
もう少し上位を狙える気もしますがね。
うかうかすると、東国原知事の宮崎に抜かれるかもしれません。


PRONTのモンブランケーキセット

2007年05月21日 21時23分34秒 | 日記

昨日のEdyの話しの続き。
早速、Edyを使ってみたくて、熊本の下通りダイエーそばのPRONTでお茶しました。
メニューは写真のモンブランケーキ・コーヒーのセット。
私は、日本モンブラン協会会長をしている(うそ!)ほどのモンブラン大好きオヤジです。
ケーキと言えばモンブラン。
ここのモンブランもなかなかおいしかった。
ナッツのトッピングが乗っていて香ばしさが際立っていました。
そういえば、以前シェ・タニの紹介をした時も、メニューのひとつはモンブランだったな
この次は何を食べようかな?
また、ひとつ楽しみが増えました。

Mileage or Edy?

2007年05月20日 10時04分37秒 | 日記

よく使う航空会社はANAです。
熊本-羽田便はもう何回乗ったか覚えていないくらい。
で、マイルがたまります。
最近1万マイルを超えたので、ちょっと悩みができました。
それは、1万マイルを超えると、市内で使える電子マネーEdy1万円分と交換できるのです。
でも、マイルのままもう少しためて1万5千マイルになると、東京-熊本往復航空券と交換できる。
4万円くらいの価値になりますね。
だけど、Edyに換えちゃうと1万円分にしかならないのです。
そう考えると、絶対に無料航空券の方がお得ということになります。
ただ、ひとつ問題がありまして。
無料航空券は繁忙時には使えないんですよ。
私の場合、家族で旅行するのは夏休み・冬休みなどの繁忙期なので結局使える機会は少ないのです。
東京出張の時は研究費でチケットを買いますから無料航空券は必要ないし...
むむむ!悩みます、MileageかEdyか?
で、結局、無料航空券がもらえても、使う機会がなければ意味がないということで、Edyに換えることにしました。

出没!アド街ック天国「宮崎」

2007年05月19日 17時17分48秒 | テレビ

出没!アド街ック天国で宮崎を特集していました。
今回は、東国原知事の大活躍で日本中の注目を浴びている宮崎がテーマです。
といっても東京では既に先月放映されていて、やっと今頃熊本で放映されたのですが...
出没!アド街ック天国の演出がうまいせいもありますが、宮崎の魅力をとても上手に引き出していて、楽しい1時間でした。
ちなみに、第10位から第1位までは次の内容。
第10位 サーフィンの名所
第9位 冷や汁
第8位 イオン宮崎ショッピングセンター
第7位 チキン南蛮
第6位 東国原知事
第5位 青島「鬼の洗濯岩」
第4位 もも焼き
第3位 フェニックスカントリークラブ
第2位 プロ野球宮崎キャンプ
第1位 フェニックス・シーガイア・リゾート

第6位に東国原知事が入賞しています。
知事自身が観光資源となり、絶大な客寄せの役割を果たしている点が立派です。
宮崎県民の人々から見たら知事さまさまでしょう。
古い観光名所や名産品だけでなく、サーフィン、ゴルフといったスポーツを楽しめる名所とか、巨大ショッピングセンターなどが時代を反映しています。

それにしても、この番組で宮崎が取り上げられたのは、間違いなく東国原知事のおかげでしょうから、このまま宮崎が発展を続ければ、彼の功績は歴史に残ること間違いないですね。
本当に頭が下がります。
誰かに足を引っ張られないよう、身辺の清潔さだけには気をつけて頑張ってほしいものだと思います。

「バッテリー」あさのあつこ

2007年05月16日 23時36分14秒 | 読書

う~ん.....

いわゆる野球漫画の原作だと思ったら、ぜんぜん違ってました。
家族や友人たちとのやり取りが物語の骨子を成します。

巧は中学入学直前の天才的ピッチャー
病弱な弟、青波(せいは)がいます。

巧の肥大した自我が、当たりかまわず、つまり、相手も自分も区別なく傷つけようとすることに、心が痛みます。
読んでて退屈するようなことはないんですが、せりふが痛い。

私の感性では、傷つけあう台詞の応酬を、楽しむことができませんでした。
若さの特権といえば特権なのかもしれないが、自分の息子があんなだったら、間違いなく殴ってると思う。

会話が一方通行か一往復なんです。
キャッチボールになっていないんだな。

会話の面白さは小説を読む大きな楽しみの一つなのに、それがない。
この小説では、台詞は槍です。相手にグサッ。それっきり。

第1巻だけで判断しちゃいかんのだろうけど...

まあ、とりあえず、第1巻だけの感想と言うことで...

日常生活の中で、相手をなじりたくなることって、ままあります。
我々「普通」の人間も、腹の中で思う分には、思っていると思うんですね。
でも、実際は言えないわけですよ。
巧は、その感情を正確に表現する。つまり、ストレートに相手を傷つけるわけです。
変な話、すごく感情的になってるくせに、表現はずばり的確なんですよ。

私なんか、すごく腹が立って、相手に一言チクリと言ってやろうと思っていても、表現力がないために、遠まわしな言い方になって、相手に妙な顔をされちゃう事があるんですけど、それって悔しいです。
でも、巧はそんなことは決してない。
出発点は幼稚な感情のくせに、表現内容はやり手サラリーマンのように的確。
不気味です。私にはね。

ストレートな感情表現は、彼のピッチャーとしての天才性と、それを自覚した特権意識によるものであり、それは彼が天才であることで許されるということなの?
「でも、本当は彼は純粋な子なんだからいいでしょ?」というスタンスなのですかね?作者は。

小学生があんなに絶対的な自信を持った生き方をするなんて。
やはり不自然でしょう。
高校球児ならまだあり得たかもしれません。

弟の青波も不自然。あんな兄がいたら、弟は兄を嫌うはず。
「僕の憧れ」ですって。
可笑しいでしょう青波君。君はマゾかい?

まだ、第1巻だけしか読んでいないのですが、面白くなるのかなあ、これから。

こんな台詞のやり取り読んで、感動しますか?
私は痛みしか感じない。

そうそう、この小説には感動が無いんです。
心の苛立ちをぶつける言葉のとげの連鎖しかない。

青波が道に迷ったシーンも、最後に巧がなぜ、涙を流すのかぜんぜん理解できない。
涙は、辛いことの後に光が見えた時に流れると、感動するんですけどね...
私の場合はね。

それにしても、久しぶりにけなしちゃったなあ。
バッテリーって結構長いシリーズなんですよね。
ってことは、ファンがいっぱいいるってことですよね。
ってことは、この小説を面白いと思っている人がいっぱいいるということで、私の読み方がおかしいのかなあ?
村上春樹さんの感想の時も同じ様なこと書いたぞ。

続きを読むかどうか、とりあえず、三国志の(2)を読んでから考えます。

お米バイオエタノールの話

2007年05月15日 21時18分44秒 | 日記
以前にブログに書いた納豆事件では、とうもろこしのバイオエタノールが原因でしたが、今回は日本のお米を原料とするバイオエタノールの話です。
ただし、とうもろこしの時とは違って、今回は少しいい話です。

戦後、パン食が増え、お米の消費は減る一方でした。
毎年、減反減反で、休耕田は増加の一途をたどっていました。
お米用の田んぼは、田植えをするために、わざと水はけが悪い土地にしてあります。
水はけがよいと田植えのために水を張ることができませんからね。
だから、お米がダメからと言って、すぐに他の野菜に転用することはできないらしいのです。
そんな時に、お米による代替燃料の話が持ち上がってきたというわけです。
もともとお米で日本酒を造っていたわけですから、お米からエタノールが取れることは不思議でもなんでもないわけですね。
あとは、人が口にするわけではないので、味はどうでもよくて、量的にたくさん採れるように品種改良を加えたというわけです。
この話、一石二鳥どころか、
・休耕田の有効利用
・専業農家の救済
・栽培による二酸化炭素の減少(酸素の増加)
そして、本来の目的である、代替燃料の確保という、一石四鳥のうまい話なのです。
ひょっとしたら、このお米エタノール、21世紀の日本を救う、最高のプロジェクトとなるかもしれません。
エネルギー資源の99%を輸入に頼る日本にとって、また、二酸化炭素排出量に関する京都議定書を守る事が絶望的になってきた状況で、問題を最小限にするためにも、是非とも成功させたいプロジェクトですね。

「三国志(1)」吉川英治

2007年05月14日 23時00分13秒 | 読書

時は後漢、西暦200年頃の中国
後漢も時代が熟れ、政治は腐敗しています。
世の常で、そんな時代には、天変地異が起こり、盗賊が横行します。
特に黄巾賊と呼ばれる凶悪な集団が、各地で悪行の限りを尽くし、世の中は乱れきっています。
そんな背景の中、桜桑村の一青年劉備は、逞しい武将、関羽、張飛と同士の契りを交わし、黄巾賊を討ち、世の中を救おうと立ち上がるのですが...

いやあ、ついに三国志に手を染めてしまいました。
吉川英治さんの小説はあの宮本武蔵以来2作目、いや2シリーズ目です。
宮本武蔵のときは、NHKの大河ドラマ「宮本武蔵」がきっかけでした。
今回の三国志は、先日読んだ「蒼穹の昴」です。
中国の歴史ものに目覚めちゃったというしだい。
全8巻中の、まだ、第1巻しか読んでいないわけですが、すっかりはまっています。
面白いですよ。

劉備、関羽、張飛の三者三様の性格の描き分けも面白いし、劉備の高貴さ、関羽の知恵、張飛の力と武力が物語を多面的に展開していくのが痛快です。
しかし、ただ、三人の活躍でとんとんと物語が進んでいくのは、ほんの最初だけで、いきなり困難にぶつかります。
三人は地方の義士ですから、中央官庁の官位がないのですね。
だから、どんなに大活躍しても、出世に結びつかないのです。
日本の戦国時代だと、どこかの殿様に見出されて、それこそ秀吉のように出世するのでしょうが、この時代の中国は官位がないと、出世できない。
スタート地点にすら立てないのです。
戦国時代の日本よりはるかに封建的なんですね。
この第1巻では黄巾の乱が治まった後、董卓仲穎(とうたく・ちゅうえい)が霊帝死後の宮中を牛耳り、幼帝を勝手に廃して、自分の傀儡となる献帝を奉じて、暴虐の限りをつくすところまでが描かれます。
主人公の三人は失意の中、ひたすら自分達の時代が来るのを待ち望むという状況ですね。
董卓の対抗馬として、第四の主人公、曹操が登場します。
曹操は最初は、野心だけが肥大した上昇志向の若武者として描かれますが、この巻の最後では、覇権争いの醜さに嫌気がさし、もう一度自分の使命を見つめなおすために故郷に帰ることになります。
さあ、第2巻はどうなるのか、楽しみです。

熊本=熊の親子?

2007年05月13日 16時09分20秒 | 日記

熊本で第2空港線と呼ばれる幹線道路の近くにあるJA熊本の直販所に貼ってあったポスターです。
私は全く気が付かなかったのですが、長女が気が付きました。
「お父さん、地図の熊本県の形は、熊の親子のおんぶした姿と同じだね」
言われてみると、確かに右側の緑色の熊本県の形と、左の熊のおんぶした形はそっくり。
手に持った、果物の袋が天草になっているところが微妙にユーモラスです。
この子はこういうことには妙に鋭い。

3年生と4年生の差

2007年05月12日 17時34分07秒 | 日記
今はどこの大学でもそうなんですが、担任制度があります。
入学して学科がきまると、その学科ごとに一つのクラス(学級)を作り、教官が一人、担任として任命されます。
担任はそのクラスの学生が卒業するまで、あれこれと相談に乗ったり、学校に出てこなくなっちゃった学生の家に行って、学校に来るように話をしたりします。
中学高校じゃないんですよ。大学です。
でも、今はそれをやらないと大学に来れない学生もいるのです。

それは置いといて、私はうちの学科の2004年度入学生の担任をしています。
この4月から、彼らは4年生となり、多くの学生が就職活動を開始しています。
3月までの彼らと、4年生となった彼らとの違いが今日の話題です。

表面的な変化は就職活動をするようになったことです。
そして、私が言いたかったのは、その副次的な効果として、自分が他人からどのように見られているかと言うことに、すごく気を使うようになったという点なのです。
学生としての彼らは、もちろん友達間ではいろいろ気を使うこともあるのでしょうが、大人から見て、あるいは社会から見て自分がどのように見えているかと言うことについては、非常に無頓着でした。
それが、就職活動を行うことに伴って、身なりを整えることは当然として、敬語の使い方とか、文章の書き方とか、相手に失礼にならないようにするにはどうすればいいのかと言うことを、真剣に考え始めたのです。
就職活動そのものは必要に迫られてやっているのでしょうが、私としては、この副次的な効果、つまり自分の内面外観を客観的に見て、それを整えるという習慣ですね、これがすごく大事なことだと思っているのです。
そういう訓練を受けた経験がない彼らにとって、社会に出るために必要な最初のトレーニングだと思うのです。
彼ら個々人は皆いい奴なんです。
しかし、対人インタフェースがよくないんです。
もったいないと思っていました。
そんな彼らが客観的に自分を見つめ、それを修正しようとし始めた、ということなのです。
これは、非常に喜ばしいことだと思いますよ。
希望する企業に、皆が合格してくれることを祈りたいと思います。