「リピート」乾くるみ
「イニシエーションラブ」「セブン」に続き,乾くるみの3冊目.
シチュエーションミステリーとでも呼ぼうか.
現実にはあり得ないけど,もしこんなことが可能だったら,その後にどんなことが起きるだろうか?
前提は荒唐無稽だが,それ以外の部分は徹底的にロジカルに徹することで意外な結末を誘う物語.
決められた時間に決められた場所に行くと,時間の穴があり,そこに飛び込むと10か月前に戻れる.
その際,自分の意識と記憶はそのままの状態で,10か月前に居た場所の自分の肉体に,スッと入っていく.
これが前提.
もしこんなことが可能だとしたら,あなたはどうする?
競馬の大穴の結果を覚えて行って,大儲け?
値上がりすることがわかっている株を買う?
イニシエーションラブを書いた乾くるみ作品である.
そんな美味しい話だけでは済まないことは当然予想できる.
結末は読んでのお楽しみということになるが,正直言ってあまり道徳的・倫理的に好ましい話ではない.
人間なんて所詮身勝手なものさ,という諦観に立たないと最後まで読み通すのは苦痛かもしれない.
哲学的思考とは対極の人生観に基く小説だ.
「イニシエーションラブ」「セブン」に続き,乾くるみの3冊目.
シチュエーションミステリーとでも呼ぼうか.
現実にはあり得ないけど,もしこんなことが可能だったら,その後にどんなことが起きるだろうか?
前提は荒唐無稽だが,それ以外の部分は徹底的にロジカルに徹することで意外な結末を誘う物語.
決められた時間に決められた場所に行くと,時間の穴があり,そこに飛び込むと10か月前に戻れる.
その際,自分の意識と記憶はそのままの状態で,10か月前に居た場所の自分の肉体に,スッと入っていく.
これが前提.
もしこんなことが可能だとしたら,あなたはどうする?
競馬の大穴の結果を覚えて行って,大儲け?
値上がりすることがわかっている株を買う?
イニシエーションラブを書いた乾くるみ作品である.
そんな美味しい話だけでは済まないことは当然予想できる.
結末は読んでのお楽しみということになるが,正直言ってあまり道徳的・倫理的に好ましい話ではない.
人間なんて所詮身勝手なものさ,という諦観に立たないと最後まで読み通すのは苦痛かもしれない.
哲学的思考とは対極の人生観に基く小説だ.