書く仕事

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「沈底魚」曽根圭介

2015年02月07日 18時44分40秒 | 読書
「沈底魚」曽根圭介




007じゃあるまいし,好き好んで危険な仕事をしたがる人なんていないのは当然.
しかし,何か人に言えない理由があれば,話は別.
それがこの物語の縦糸.

国家スパイの興味深い点は,スパイであることを知られてはいけないが,仮に知られたとしても,知られたことを気付いたことを知られなければ,策はある.
ということは,スパイの存在を知られているかいないかによって,作戦が全く変わってくる.
スパイを知られているか否かをどうやって探るか,ということも重要になるわけね.
これが横糸.

縦糸と横糸が絡まったりほぐれたり,忙しいこと.

それにハードボイルドな危機も絡んできて,なかなか面白かった.

2007年の江戸川乱歩賞受賞作.