書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

「努力」と「夢」の関係

2009年07月30日 22時45分38秒 | 日記
「努力」すれば「夢」は叶う.
そう思いたいけど,それは間違い.
努力したからといって,夢が叶うとは限らないからね.

正しくいうなら,「努力」は「夢」が叶うための「必要条件」なのです.
「十分条件」ではない.

でも,これは言える.「努力」しない限り「夢」は叶わない.

こんな当たり前のことだけど,学校では,ちゃんと教えてくれません.

挙句の果ては,「報われないかもしれないのに,努力なんてしないよ!」
努力が嫌われる世の中.

地道な努力こそが,大きな夢への第一歩なのにね.

一番幸せな人は,地道な努力そのものが楽しいと感じられる人です.
楽しいことをしていれば,夢が近づいてくるのだからね.
こんな楽しい人生はない.
たとえ結果的に夢が実現しなくても,死ぬときに,「ああ,楽しい人生だった!」と思って死ねるよね.

誰だって,興味のある分野だったら,その真理,わかるはずなんだ.
幾つになっても,少しずつでも,夢に近づく人生を送りたいな.

「おくりびと」DVD

2009年07月27日 13時21分25秒 | 映画・DVD


葬儀の際に,死者に敬意を込めて死化粧を施し,棺桶に納める『納棺』を執り行う人,納棺師(のうかんし)をテーマとした人間ドラマ

死者に触れる仕事と言うことで,妻には内緒ではじめた仕事だけど,次第にこの仕事の奥深さ,死者に対する敬意を家族に代わって表現し,より良い旅立ちを手伝うという仕事にどんどん引かれていく主人公もっくん.

死は,貧富に関わりなく必ず誰にでも訪れるもの
家族の軋轢,親戚間の意見の食い違い等,生前のいろいろなわだかまりや憎しみが,死者を見送る納棺という儀式を通して,雲散していく様が爽快感すらともなう.

もっくん(本木雅弘)は,顔は濃いけど,結構日本人的機微をよく表現していたと思う.
無表情なのが逆にいいのかもしれない.

山崎努も演技派って感じじゃないのが良いんですよ.
いつも苦虫を噛み潰したような表情.

あと,お風呂屋さんのシーンで出てくる,吉行和子と笹野高史の微妙な関係が良いんだなあ.
私はこういう微妙な雰囲気が大好き.といっても本編を見てない人には何のことだかわからないでしょうけど.

ただ一つだけケチを付けるなら,もっくんの妻役の広末涼子.
台詞回しが,清涼飲料水のコマーシャルの口調と同じです.もちょっと勉強せい!

それは目をつむるとして,やはり良い映画でした.
せりふじゃなくて,行間で語るニュアンス.雰囲気.
本当のことって,言葉では語れないという「真実」.
さすが,アカデミー賞って感じ.

似たもの親子

2009年07月20日 19時29分15秒 | 日記
昨日,外出前にドアはちゃんと鍵を掛けたのですが,外出後しばらくすると,帰宅した娘から携帯に電話がありましてね.
「お父さん,窓のロックが開いてたよ.」
とのこと.

「いけねえ」って思ったわけで.
でも,さらに娘のセリフ
「でも,そのおかげで家に入れたよ.だって家の鍵を持っていくのを忘れてたから」

結果的に「セーフ」ですが,無用心なことこの上ない.
気をつけなくては.

それにしても,親子で忘れものとは,似たもの親子ですな.

自分で自分を引っ張り上げる

2009年07月19日 18時57分09秒 | 日記
いやなことがあれば,誰でも落ち込みますね.
悔しくて,やりきれないこともある.

そんな時は,ただじっと嵐が通り過ぎるのを待つしかないのでしょうか?
良いことが起きるのを待つか,いやなことを忘れるのを待つか,いずれにしても時間が解決してくれるのを,ひたすら待つ...

いやですね.そういうのって.
まっぴらごめんだ.

もちろん,生きているうちにはいろんなことが起きますから,当然,いやなこともある.だから,いったん落ち込むのは仕方ない.

でも,もし自分が落ち込んでいると察知したら,できるだけ早く,自分で自分を引っ張り上げる努力をしたい.(→自分)

目標に向かって努力する.家族とおいしいものを食べる.趣味に打ち込む.
本を読む.映画を見る.
何でも良いし,そのネタが多い方が良い.
ポケットは多い方が,幸せの種はたくさん持ち運べる.

先週あったいやなこと(もちろん内容は言えませんが)では,やはり落ち込みました.
でも,今回は2日間で自分を引っ張り上げることができました.
多分ね...
でもまだ時々落ち込みそうになるから,完璧には戻っていない.
まだまだ私は未熟です.
いやなことがあった時,1時間とは言わないから,せめて1日で,すっきりと自分を取り戻せたら良いよね.
そんな自分を目指して,毎日が心の修行です.

熊本 おもしろ広告3連発

2009年07月08日 22時34分41秒 | 日記


[マッサージ屋さんの広告]
ここまで堂々と駄洒落を店名にするとは,すがすがしささえ感じます.
店の前を,毎日通っているし,通るたびにマッサージしてもらいたいなあ思うのですが,私の通勤経路は,大通りの反対側なんだなあ




[占い屋さんの看板]
アタールねえ.当たりそうには思えないなあ.
上通りの,おなじみのカフェの近くです.おなじみのカフェとは,サンマルクカフェです.
チョコクロ+コーヒーが朝は300円なんです.
関係ないか!




[薬屋さんです]

この広告,インパクト大です.
どのくらいの効果か知りたくなっちゃう.
でもなあ,あんまり効果がありすぎても困っちゃうからなあ.

「神はサイコロを振らない」大石 英司

2009年07月05日 18時33分42秒 | 読書


1冊の小説にこれほどまでにたくさんの人生を詰め込んだものがあっただろうか?

10年前に忽然と消息を絶った報和航空四〇二便YS‐11機.
必死の捜索にも拘らず,機体の破片ひとつみつからないまま,10年が経過したが...
そして10年後のある日、そのYS‐11は,突如羽田沖の空中に現れ,羽田空港に帰還した。
しかし六十八名の乗員乗客にとっては、時計は10年前のままだった.

戸惑いながらも再会を喜ぶ家族達.
しかし,乗客にとっては,単に機体のトラブルによる,一時的な着陸に過ぎなかった.

物語の設定は,一種のタイムトラベルものだから,SFですよね.
しかし,その中身は乗客一人一人と,その家族や恋人との壮絶な人生のるつぼでした.

乗客には,政治家,タレント,お笑い芸人,音楽家,そして謎の乗客ミスターX,自衛隊員,エンジニア,物理学研究者,そして,客室乗務員とパイロット.

一人一人が,仕事の苦悩,不倫の悩み,親への強烈な憎しみなど様々な荷物をしょっている.
それらが,10年後帰還してみると,さらなる苦悩へと変貌していることに愕然とする.
しかも,残された時間に限りがあることも明らかになる.

この物語は,死に面している人より,その人を取り囲む多くの人々にこそ,ドラマがあることを明示する.
死ぬ人は死ねばおしまい.
しかし,残された人は死んだ人の分も苦悩を背負い込まなければならないという悲痛な事実がさらされる.

読んでいて,楽しい本ではないかもしれない.

しかし,明日自分が死ぬとわかったときに自分に何ができるのか,さらに,自分の愛する人が明日死ぬとわかったときに,自分に何ができるのか?
考えて見ざるを得ない迫力がある.

考えたくないことですよね.

でも,それを突きつけてくる小説です.

読んでいて,痛みを感じる小説です.