「たおやかに輪をえがいて」窪美澄
『夜に星を放つ』で直木賞を受賞した窪美澄さんの長編小説.
夫の裏切りや娘の危険な恋愛に呆れつつも,家族のために奉仕し続けるだけの自分の空虚な人生に嫌気がさしてきた絵里子.
そんなとき,同窓会で昔の友人・詩織に再開する.
詩織は主婦臭さの全くないキャリアウーマン風で,美しい容貌とファッションはひときわ目だつ存在だったが,話を聞いてみると,驚愕の人生を送っていた.
平凡な人生は,平凡なだけなら決して悪い人生だとは思わないし,むしろ平凡に生きれることは稀有な幸運に恵まれたことだとさえ思う.
平凡なのに,不幸な出来事が同居するから不幸なのだ.原因は平凡ではなく,不幸な出来事にある.
しかし,なぜか他人に自分の人生を嘆くときは,「私って本当に平凡なの」と嘆く.
そうじゃないだろ,夫が浮気をし,娘が非行に走るから嘆きたいんだろう.
中年を過ぎた主婦の心の襞を丁寧に描いた,文学の香りがする長編小説.
『夜に星を放つ』で直木賞を受賞した窪美澄さんの長編小説.
夫の裏切りや娘の危険な恋愛に呆れつつも,家族のために奉仕し続けるだけの自分の空虚な人生に嫌気がさしてきた絵里子.
そんなとき,同窓会で昔の友人・詩織に再開する.
詩織は主婦臭さの全くないキャリアウーマン風で,美しい容貌とファッションはひときわ目だつ存在だったが,話を聞いてみると,驚愕の人生を送っていた.
平凡な人生は,平凡なだけなら決して悪い人生だとは思わないし,むしろ平凡に生きれることは稀有な幸運に恵まれたことだとさえ思う.
平凡なのに,不幸な出来事が同居するから不幸なのだ.原因は平凡ではなく,不幸な出来事にある.
しかし,なぜか他人に自分の人生を嘆くときは,「私って本当に平凡なの」と嘆く.
そうじゃないだろ,夫が浮気をし,娘が非行に走るから嘆きたいんだろう.
中年を過ぎた主婦の心の襞を丁寧に描いた,文学の香りがする長編小説.
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