書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

2008年に読んだ本

2008年12月31日 16時40分15秒 | 読書
今年は23冊でした.

2006年は37冊2007年は31冊でしたので,毎年減ってますね.だんだん忙しくなってるからなあ^_^;

リストアップ結果は下記に.左の数字は,読んだ順の逆になってます.
つまり,今年最初に読んだのが,23番の「パーフェクトプラン」.

1.「エンドゲーム 常野物語」恩田陸
2.「GOTH」 乙一
3.「予知夢」東野圭吾
4.「こころげそう」畠中恵
5.「B型自分の説明書」Jamais Jamais
6.「地図男」真藤順丈
7.「池袋ウエストゲートパークⅦ Gボーイズ冬戦争」石田衣良
8.「秘密」東野圭吾
9.「優しい音楽」瀬尾まいこ
10.「サウスバウンド」奥田英朗
11.「マドンナ」奥田英朗
12.「陰日向に咲く」劇団ひとり
13.「空中ブランコ」奥田英朗
14.「情報源」赤坂英一
15.「推理小説」秦建日子
16.「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」北尾トロ
17.「チームバチスタの栄光」海堂尊
18.「イン・ザ・プール」奥田英朗
19.「町長選挙」奥田英朗
20.「ZOO」乙一
21.「アイの物語」山本弘
22.「心霊探偵・八雲 赤い瞳は知っている 」神永 学
23.「パーフェクトプラン」柳原慧

では,恒例のマイ・ベストスリーを発表.

◆第3位◆
12.「陰日向に咲く」劇団ひとり
この作品は,癒しでもなく,諦めでもない,人生に新たな光を投げかけてくれる小説ってことで,高評価.

◆第2位◆
13.「空中ブランコ」奥田英朗
脱力系という新たな心の処方箋を与えてくれた功績で,名誉の2位.

◆第1位◆
じゃじゃじゃあ~ん
第1位は...







21.「アイの物語」山本弘
この本をおいて他には考えられないですね.
ある意味,私に哲学を再発見させてくれたとも言える小説です.
この本は100年残ると思いますよ.

さて,来年は何冊読めるか?
もちろん,冊数は問題じゃないのですけどね.

上記,ベスト3のような本に何冊めぐり会えるかな?

「エンドゲーム 常野物語」恩田陸

2008年12月31日 16時09分44秒 | 読書


「常野物語」の最新本ということなのですが.

「常野物語」シリーズは,不思議な力を持って生まれた常野一族の波乱に満ちた運命を描いた作品集なのですが,第1作目の「光の帝国」がやはり素晴らしかった.
素晴らしかっただけに,次を期待してしまうのですね.
gooのブログでずいぶん前に,この第1作目の素晴らしさを褒めたのですが,ひとことで言うと,人類の進化に関する哲学的な考察をエンタテイメントの絵筆で描くことに成功しているという点です.

2作目の「蒲公英草子」は,エンタメの方が今ひとつでしたが,「哲学」の方は素晴らしかったので,これはこれで充分面白かった.

しかし,「エンドゲーム」では,肝心要の「哲学」が抜け落ちちゃって,エンタテイメントだけになっちゃってるわけで.
仏作って魂入れずという言葉がありますが,私的にはまさにそんな印象を受けています.

ただし,天下の恩田陸氏ですから,つまらない話ではありません.
小説としてはとても面白いと思うし,このブログを読んで,「そんなことはない.とても面白いじゃないか!」と反論される方がおられるのは承知の上です.
ただ,私の場合,恩田さんに対する期待があまりに大きかったから,ということなのでご勘弁いただきたいと思います.

「GOTH」 乙一

2008年12月30日 13時50分14秒 | 読書


『無感動の美学』
とでもいいましょう.

無我の境地とは違う.

徹底的に自我を意識しつつ,感動からは最も遠い場所に自分を置いている.

しかも,ミステリーであることが素晴らしい.

乙一さんのGOTHシリーズの第1作目.

短編集.

いずれも猟奇的な殺人事件に纏わる物語.

主人公の高校生男女2人が何らかの形で事件にからむ.

フェイクというか,読者だましの描写が数多く用いられますので,要注意.

心に闇を抱える人,例えば,自殺願望のある人や,逆に殺人願望のある人は,読まないほうがいいですね,絶対.
『死』がなんとも甘味なものに思えてくるからです.

そこんところ,よろしくです.

トマムでスキー

2008年12月30日 13時17分15秒 | 日記
毎年,恒例化した年末の北海道スキー.
今年は,トマム.
去年はルスツ,一昨年はキロロでしたので,北海道のスキー場にもだいぶ詳しくなったかな?
ルスツやキロロは,良くも悪くも大資本が入り,徹底したサービスと効率化で,都会人の(?)感覚にあったきめ細かいサービス体制が出来上がっている.それに比べて,トマムは,よくいえば非常に家族的,悪くいうと本気でサービスしていない.
かゆい所に手が届かない感じですね.
例えば,多くのリフトが古いタイプなので,フードがついていない.
寒い北海道では,吹雪の中ではちょっとつらいですね.
ゲレンデもワンパターンで,初心者には難しく,上級者には物足りないという構造になっているようです.
スキーのもう一つの楽しみは温泉ですが,露天風呂が一つだけあるだけで,屋内の大浴場は無し.
マイナス15度の中で,露天風呂のみでは,ちょっと厳しいです.
心臓の悪い人には自殺行為となりそう.

それでも,冬休みとあって,ホテルは満員ですので,営業的には成り立っているかもしれませんが,是非また行きたいという気にはなれないですかね.
去年,一昨年と,とても満足したので,ちょっと期待が大きすぎたのかも知れません.

そんなトマムですが,写真はホテルのレストラン.



雪の森林を借景としたインテリアは見事でした.
カップルで,二人の世界に浸るには良いかもしれません.
ま,我が家では宝の持ち腐れ?
真ん中の写真は,ホテルの廊下から眺める,ライトアップされた森林.



幻想的な世界が広がります.

最後の写真は分散したホテルをつなぐスカイウオークと名づけられた渡り廊下.



う~む.
いずれも,視覚的なアピールは充分なのですが,もっと実質的なサービスが欲しかったなあ.

例えば,レストランの料理も,手が込んでいるのだけど,海鮮ものはあまり無し.
そんなに手をかけなくていいから,例えば,カニやイクラを好きなだけ食べたかった.

シンプル・イズ・ザベスト

まあ,久々の家族4人の時間は過ごせたので,結果的には楽しかったです.

もうちょっと事前によく調べてから行くべきと,反省しております.

またか!休み直前の風邪!

2008年12月22日 15時37分37秒 | 日記
よくやるんです.

長い休みの直前になっての風邪.
先週の金曜から喉の痛みと鼻水,熱も37.4度ほどある.

なぜですかね?
もたないんですよ.あと少しなのに.

土日はずっと家でごろごろしてましたが,やはりちゃんと寝ていないとダメですね.

結局よくならず,今日は午前中病院に行きました.

幸い,唯の風邪で,扁桃腺も異常はなく,おとなしくしてれば直るでしょうとのことで...
抗生物質と葛根湯みたいな漢方薬をもらってきました.

24日,つまり明後日から北海道旅行なので,それまでに直すぞ!おう!

ついでに,ここのところ,腰痛もぶり返してきていたので,これも治さなくちゃあ.

「予知夢」東野圭吾

2008年12月13日 15時30分13秒 | 読書



面白いですね.
東野圭吾さんは非常に多彩な作家です.
基本的にはミステリーなんだけど,純粋な本格推理ものから,思い切り情緒的なものまでとにかく,幅が広い感じがします.
「予知夢」は,そうですね,どちらかというと本格推理ものに近いですが,事件の外見がオカルト的なエピソードを含んでいるという共通の特徴を持った短編集です.

主人公は「容疑者Xの献身」などでおなじみのガリレオ探偵こと,物理学者の湯川学博士です.
ただし,事件をガリレオ探偵に持ち込んでくるのは,語り部である刑事さん.

ミステリーなので内容は書きませんが,題名の予知夢や幻視やポルターガイストなどの不思議な現象を発見者や関係者が経験するわけです.
事件は,そのオカルト現象さえなければ,何でもない通常事件なのですが,オカルト現象だけが気になることから,話がガリレオに持ち込まれるという固定パターン.

オカルト的な現象も,実はトリックだったり偶然だったりするんですが,それを物理の大家である湯川博士が見抜いて解決するという流れになります.

結構,あれ?と思う箇所もあるのですが,話の展開が超面白いから許せます.

この本に限れば,エンタテイメントに徹した「娯楽作品」といえるかな.

電車中の暇つぶしには最適,というか降りる駅をもっと先に延ばしたくなるような作品.

『電』車

2008年12月13日 12時53分42秒 | 日記



熊本名物の路面電車ですが,クリスマスシーズンにはこんなデコレーションで登場します.
なかなかきれいですな.
この写真では写っていませんが,熊本城のライトアップもなかなかのもの.
ま,下通り(熊本最大の夜の繁華街)のネオンサインにも,惹かれますがね.

「こころげそう」畠中恵

2008年12月12日 16時08分56秒 | 読書


時代物はあまり読まないのですが,ジャケットの雰囲気に誘われて手にとってしまった一冊.

時は江戸時代.幼なじみの男女9人の恋物語+謎めいた殺人事件.
ミステリー要素もたっぷりなので,その面でも楽しめますが,物語の骨子は,やはり「ラブ」です.
いつの世でもそうなのでしょうが,恋とはうまくいかないもの.
好いた人には好いてもらえず,気にもかけていない人からは心ならずも好かれてしまう.
ほんに恋とはうまくいかぬものって,おいっ,お前には合わない話題だろ,って突っ込まれそうですが,そんな批判は無視してしまおう.

ただ,読んでいて,とても切ない雰囲気があるにも関わらず,決してじめじめした恋地獄にはなっていない.
それは,登場人物たちが,いずれも仕事や生き方の面でも岐路に立たされていて,恋をとるか人生目標を取るか?っていうジレンマに悩みつつも,自分なりの答えを見つけていくという展開が,好いたはれただけの恋物語とは一線を画してますね.

ところで,時代物のミステリーといえば,やはり宮部みゆきさんですね.

でも,宮部さんの時代物とはかなり違う.
宮部さんの方はもっと,ずっとエンターテイメントに徹していて,話自体がとてもうまくできているというか.

それに対して,畠中さんはもっと,登場人物一人一人の「想い」が物語りに占める割合が大きいですね.

もちろん,それぞれの個性ですのでどっちがどうという話にはなりません.

あえていえば,好き好きの問題ですね.

私は...う~ん.
どっちも好き.

「B型自分の説明書」Jamais Jamais

2008年12月08日 22時08分23秒 | 読書



「B型自分の説明書」はよく売れましたね.
今までの血液型の本って,「あなたの性格はこんなですよ」という書き方で,それを読んで「そうそう」と頷くのは,その血液型の人だけで,違う血液型の人が読んでも,「???」って感じですよね.
でも,この本は,違う.
まず,本を書くスタンスが,その血液型本人の考え方を痛快に代弁している.
「私ってこんな人間なんです」
明らかに,他の血液型の人に,B型を啓蒙する立場で書いている.
これが受けた.
誰に受けたかというと,まずB型自身に受けた.
B型の私が言うんだから間違いない.

今までの,血液型本は,何だか読んでて気分が悪い.というのは,B型さん,あなたはこんな人間だから,人に嫌われるんですよ,みたいなね.ちょっと極端な言い方だけど,そういう風に読める.
でも,この本を読むと,自分が世の中に対して感じている違和感みたいなものを的確に言い当てていて,爽快です.
そうそう,俺も,世の中のそこが気に入らないんだ.うんうん,となる.
わが意を得たりって気持ちになるんですね.
さらに,他の血液型の人が読んでも,そうか,B型の彼はこんな風に世の中を見ていたんだね,というのが本当によくわかる.

後に出た,「AB型自分の説明書」を読んだときに,反対の立場からそう思いました.
かみさんがAB型なのでね.
すごく参考になりました.

このシリーズ結構良い線行っていますね.

知るか!

2008年12月06日 22時59分15秒 | 日記


ここどうするの?って聞かれてもね.
最初は,マンション建設反対の住民運動の看板かな?とも思ったのですが,よく見ると不動産会社の広告でした.
騙された!

熊本も不景気の風は同じ.

空き地,空き店舗がなかなか埋まりません.

どうせ売れないなら,少しでも人目を引いて,コマーシャル代わりにでも,ということなのでしょうね.

殺風景な空き地だけよりは,多少ブラックでもユーモアを感じさせてくれる看板がある方がましでしょうね.

金星と木星の最接近

2008年12月02日 20時07分43秒 | 日記


昨夜は金星と木星の最接近日でした.
写真は今夜18時過ぎに撮ったもの.
今夜はちょっと離れましたが,写真のように,まだかなり近いです.
それと昨夜は,月の方が下にあって,金星と木星が上でした.
月は約30日で天空を1周するので,他の星より,少しずつ遅れていくのですね.

以前住んでいた関東に比べて,熊本は空気がきれいなので,星がよく見えます.
そのおかげで,星を見ようという気も起きようというもの.
わざわざ,星を見るために天文台のあるペンションに行こうなんて,関東にいたころは考えもしなかったですものね.

冬の夜空も素敵ですが,何といっても夏の銀河,天の川,Milky Way(くどい!)ですよ.
降るような星空,始めてみたときは奮える様な感動がありました.
始めて天の川をみたのは南阿蘇の高原でした.
あれ以来星を眺めることが楽しみの一つになりました.

熊本に移住してからいろんなことに感動しています.