書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

研究室の飲み会

2012年07月24日 23時32分01秒 | 日記
今日は研究室の飲み会でした.

メンバーは,教員は僕1人.

大学院生が2名,卒論生が6名.

計9名です.
研究室の全員が集まりました.

大学院生のうちの一人がベトナムからの留学生で女の子.

この子がバイトで働いている,繁華街の居酒屋さんが今日の会場でした.
店の名前は 「鍋やTAMARI」 わりと有名らしいです.

牛のたたきや手羽先,串揚げなどの後,メインの鍋は5種類の中から選べます.
僕らは「塩ちゃんこ」を選択.

なかなか美味しかった.

普段はわりとおとなしい諸君なんですが,今日は結構和気あいあいとにぎやかに楽しいお酒を飲めました.

ただ,約2名が飲みすぎでダウン.

二次会に行きたかったメンバーも居たようですが,2人のダウン者を2班に分かれて送る事にしました.

僕は比較的うちに近いM君をタクシーで送りました.

あと一息で夏休み.

楽しい暑気払いになってくれたかな?

東北出張

2012年07月23日 10時43分52秒 | 日記
先週,7月19日と20日,宮城県松島に出張してきました.

電子情報通信学会のある研究会で発表するためです.

東北は震災後は初めての訪問なので,内心複雑な思いがありましたが,行ってみればやはり東北は東北.

津波の爪痕はほとんど残っておらず,逆に訪問がこんなに遅くなってしまって気が咎めるような思いでした.

研究会の会場は,宮城県松島の丘の上にある和風旅館「新富亭」



この旅館,玄関に珍しいものが飾ってあります.



何だと思います?




答えは,「どんぐり」

あの,「どんぐりころころどんぶりこ」のどんぐりです.

作詞者の青木存義(あおきながよし)はこの地,松島生まれということらしい.


次は松島海岸の景色.



ついでに,ここの主の様なかもめさん達.



研究会終了後,急ぎ東京に行く用事があったので,見物は1時間程度で済ませましたが,海岸をじっくり見て回った友人の話では,あちこちに津波の爪痕が残っており,その凄まじさが想像できるとのことでした.

こうして,のんびりと松島を見物できるまで復興したことは喜ばしいことですが,原発からの放射能汚染問題は全く目途が立っておりません.

地震・津波は痛ましい災害ですが,復興自体は数年で実現するでしょう.

しかし,原発による事故の復興はおそらく数十年,へたをすると100年単位の時間を要するかもしれません.

いまだにチェルノブイリ事故に起因する病気に苦しむ人が後を絶たないわけですからね.

「誰かが足りない」宮下 奈都

2012年07月01日 23時11分56秒 | 読書
「誰かが足りない」宮下 奈都




2012年本屋大賞ノミネート作品

タイトルだけ見ると,ミステリー小説そのものですね.
アガサクリスティを思わせるタイトルです.

足りない誰かとは?犯人?被害者?目撃者?
と思ってしまうのは私だけ?

ところが,ミステリーではないのです.

とても寂しくて,哀しくて,やがて心にランプが灯るような暖かい物語です.

6編の全く異なるお話から成る短編集です.

ただ,どの短編も暗く悲惨な状況から始まり,最後にかすかな希望が見え,そのうち皆でレストランで食事をしようということになる.
そのレストランの名前が共通していて,「ハライ」

人は生きているだけで,大変です.
不運もあれば失敗もある.
次々にいろいろなことが降りかかってくる.

いろいろな出来事を幸・不幸だけで受け止めていては,何時までも同じことの繰り返し.
人間として進歩が無い.

不運は不運,それはそれだけの事と受け止めて,新しい次の一歩を踏み出そうという強いメッセージに溢れた小説となっています.

特に大切な人に先立たれた不幸は,もちろん本人にしかわからないつらい出来事かもしれません.

しかし,例えそうであっても,やはり人間は新しい一歩を踏み出せば,また新しい人生の1ページが開けるのですね.

「誰かが足りない」という感覚は「不幸」ではなくて,新しい「幸福」のために避けて通る事の出来ないプロローグなんです.

というお話.

じんわりと来るお話でした.

ハンカチは不要だけど,忙しい時に読んではこの小説の良さはわからないだろうな.

少し,時間の余裕のある時がいいかもしれません.

渡部陽一チャリティ講演会

2012年07月01日 01時40分08秒 | 日記



戦場カメラマンとして有名な渡部陽一さんのチャリティ講演会を聴いてきました.

国際的なボランティア団体(NGO)であるケアサポーターズクラブの主催.

アフリカの内戦の悲惨さについてはマスコミが隠している(意図的かどうかは別にして)のであまり知られていないが,知ってしまうと,自分も死んでしまいたくなるような現状があると聞いています.

その酸鼻極まる中を取材し,こうして日本でも講演会を開いている渡部氏の努力には頭が下がります.

ただ,本当に悲惨な現状は巧みに隠しつつ,ボランティア活動の一環として,楽しくアフリカやイラクの一面をお勉強する材料を提供することが,彼が本当にやりたいこととは思えない.

本当はもっと伝えたいことがあるはずです.

しかし,その現状を伝えれば,まず会場に子供を呼べなくなる.あるいは,講演中に卒倒するおばさまが出てくる.
みたいな心配があるわけですね.

だから,こういうお勉強会にせざるを得ない.

その事情はよくわかる.

そういう意味でいろいろと考えさせられる講演会でした.