書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

「尋ね人」谷村志穂

2015年11月22日 22時10分19秒 | 読書
「尋ね人」谷村志穂



死期の迫った母の最後の願いは,昔好きだった人を探し出すことだった.
その願いを叶えるべく,奔走する娘.

娘本人も,彼と別れた(振られた)ばかりで,心は鎖に縛られたような状態.

そんな中でも,何とか母の気持ちに沿えるよう調査を始めるのだった.

母の想いと,今の自分の不甲斐なさに挟まれて苦悩する娘.

重たい小説だな.

恋愛って,こんなに重たいものなの?

仕事とか,趣味とか,旅行とか,スポーツとか,料理とか,気の合う仲間とか...
人生には楽しいことがいっぱいあるでしょう?
なんで恋愛だけが特別なの?
なんて,つまらないことを思ってしまう,恋愛音痴の私でした.

「ファウル」安藤公章

2015年11月14日 14時41分58秒 | 読書
「ファウル」安藤公章



安部公房ならぬ安藤公章のミステリー、というか刑事ものというか、まあ、事件もの。

ドキュメンタリー風に殺人事件を追いかける展開。

ある市役所の小役人が野球のバットで殴られ殺害される。

調べてみると、その被害者がひどい奴。
若いころからずっと、人を傷つけることが趣味みたいな悪人で、過去に何人もの人を自殺に追いやったり、職を失わせたりしてきた。
そんなひどい奴が殺されたわけで、当然、彼に恨みを持つ者は多く、犯人は誰?って感じになる。

ただ、その設定の割に、加害者と疑われる登場人物が少なくて、え?他にもいるだろうっていう違和感があった。

ただ、物語自体はなかなか飽きさせず、面白い。
一方で、文章がちょっと堅くて、角々した感じで読みづらいかも。

題名は、プロ野球と高校野球の関係者が多く出てくることから。

まあ、ちょっと「是非どうぞ!」という感じではないかな。