書く仕事

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「はじまらないティータイム」原田ひ香

2019年02月15日 09時44分05秒 | 読書
「はじまらないティータイム」原田ひ香


人と話していて,「ああ,めんどくさいやつ」と思うことがありませんか.

人間関係への偏ったこだわりだったり,仕事に対する妙なプライドだったり,,,
いずれにしても,早くこの人との話を切り上げて,この場を去りたいと思わせる何かがある.

この小説は,めんどくさい4人の女性が主人公.
他人の夫を寝取って離婚させ,自分との再婚までこぎつけた新妻.
寝取られた方の元妻.
彼女らの義理の叔母.
その娘.

各々の視点で,その場面が語られますが,とにかくめんどくさい.イライラさせられます.
しかし,しばらくお話に付き合っていると,慣れてくるというのか,そのめんどくささの中に,かすかな哀しみが見えてきて,単純に切り捨てては可哀想な気がしてくるから不思議.
それは著者の筆力なんでしょうけど.

第31回すばる文学賞受賞作
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「任務の終わり」上・下 スティーブン・キング[著] 白石朗[訳]

2019年02月07日 11時23分08秒 | 読書
「任務の終わり」上・下 スティーブン・キング[著] 白石朗[訳]


スティーブンキングはホラー小説界の巨匠としてあまりにも有名ですが,実を言うと彼の小説を読むのは初めてでして.
キングさんの映画は「シャイニング」「ミザリー」「ミスト」「グリーンマイル」など結構観ているんですがね.

「任務の終わり」は自動車による無差別大量殺人の犯人が,逮捕される時に大けがをして植物状態になるが,実は意識は生きており,しかも他人の意識をコントロールする超能力を獲得することで,病院に寝たきりのまま,殺人を続けるという,こわ~いお話.
犯人は体を動かせないので,超能力の他,コンピューターやAIなどの知識を駆使して(ここは一部フィクションも含まれる)悪行を遂行する.
これに気付いて犯行を阻止しようと奮闘するのが,ホッジス探偵(元警官)とホリー助手.
ホッジスもホリーも過去に心の傷を負っており,他人の心を操る犯人との間で,虚々実々の駆け引きがある.
これは,なかなか面白いです.
上下2巻計600ページを超える大作ですが,暇さえあれば一気読みですね.
ま,私は通勤時間しか読まないので2週間以上かかったけど.
ごちそうさまでした.
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