書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

おやじの退院

2009年12月31日 21時39分34秒 | 日記
間に合ってよかった。
12月28日に退院しました。
お正月は家で迎えられます。
今後は時々通院して様子を見るだけでいいそうです。
本当に良かった。

糖尿病には長年苦しめられてきた父だけど、糖尿病の精密検査の際に早期肺がんが見つかり、発見が早かったおかげで命拾いをしたわけです。
人間何が幸いするかわからないですね。

つらいことやいやなことはたくさんあるけど、ひょっとするとそれが後日自分を守ってくれるかもしれないのです。

何はともあれ、おやじには、自宅でゆっくりと休んでほしいですね。

「流星の絆」東野 圭吾

2009年12月24日 09時33分16秒 | 読書


ほんのちょっと,ネタバレなので,要注意です.

ある洋食屋の主人が,深夜,妻とともに惨殺される.
小学生の3人兄妹の子供たちは,外出していて無事だったが,一時に両親を失い,その後の人生は苦難の連続となる.
2番目の男の子が逃げていく犯人の顔を見ていたが,決め手とならず,捜査は難航.
事件が未解決のまま,月日が流れる.
時効を迎えようとした時,事件の解決の糸口が発見される.
しかしそれは,3兄弟がしくんだ犯人への罠だった.
親の仇を討とうとする3兄妹の必死の犯人探し.
しかし,真犯人は想像もしない人だった...
っていうあらすじ.

小学生時代に一度に両親を失うことの喪失感や経済的な苦労,何より辛いのは親がいないということに対する世間の冷たさですね.
しかし,幸いというか,何というか,2人の男子と1人の女の子という3人の絆は,親のあだを討つという目的のため,とてつもなく強力なものとなるわけで.
タイトルは,親が殺されたとき,3人が見に行っていた流星群から.

仇の息子がいいやつで,犯人への憎悪の感情を揺さぶることになるし,なんと一番下の妹「静奈」がその息子に恋をしてしまうという,予想外の展開が兄達を苦しめます.

これだけ複雑なストーリーを,一切の混乱なく,息もつかせずに読ませるのは,さすが東野作品だけど,むしろ静奈と仇の息子との淡い恋心の揺れ動きが,物語の奥行きを拡げているように思います.
私など,犯人探しより,この二人がうまく行ってほしいと思いながら読んでいた気がするな.

3兄妹は生きていくために詐欺師のようなことをやっていくのだけど,その人格と,親の仇を討とうとする一途さのミスマッチも登場人物がステレオタイプに陥らせない効果をもたらしています.

惜しむらくは,犯人ですね.
確かに伏線は張られているし,ロジックは合っているんだけど,心情的に,この人はどんな状況でも殺人はしないだろうという気がするんですよね.

でもまあ,他が面白いから許すか,みたいな.

ICUから一般病棟へ

2009年12月13日 18時46分47秒 | 日記
おかげさまで、父の手術は成功しました。
執刀医の先生のお話では、一応見た範囲では、すべて取りきれたとのこと。
念のため脇のリンパ節も切除したそうです。
おそらく、転移はないだろうとの診断でした。
昨日ICUから一般病棟に移り、食事もおかゆから食べ始めました。

このぶんだと、正月は自宅で迎えられそうです。

それにしても、この歳にしてこの体力。
人間、どんな境遇にあっても、最後は体力勝負なのですね。
早く、もとのように元気に歩き回ってほしいですし、好きな釣りやカメラやパチンコで余生を楽しんでほしいと願っています。

体力といえば、今日、先月やった健康診断の結果が返ってきました。
一応、すべての数値は範囲内でした。
LDLが137で、基準まであと2でしたけど。
今回はセーフです。
自転車通勤のおかげだと思っています。

健康について、久しぶりに真剣に考えさせられた2009年末です。

「シュレディンガーの哲学する猫」竹内薫+竹内さなみ

2009年12月12日 18時38分07秒 | 読書


ソフィーの世界のおじさんバージョンってところかな?
私にはやっぱり哲学はわかりません.
たぶん,シュレ猫などという不可解な存在を用いることで,哲学そのものの難解さをシュレ猫の怪しさで覆い隠そうというのか?
ああ,もどかしい.くやしい.
くやしい理由は...
くやしいのは,作者には人間の心とは何かが,どうも(少し)わかっているみたいなのだ.
でも,こっちにはわかっていない.
だから,くやしい.
ただ,作者ももどかしさを感じているように見える.

作者自身,人の心がわかっていても,それを人に伝える明確な術をもっていないのだ.
それが,哲学者の悩みでもあるのだろう.

同じ心の話でも,茂木健一郎さんの話はとてもよくわかる.

自分の心の中で,シミュレーションが出来るからね.
でも,デカルトもサルトルもそれができない.
はっきり言ってちんぷんかんぷんである.

ああ,くやしい.

男coollifeどこへ行く.

哲学に打ちのめされ,仕方なく,茂木健本や立花隆本で自らをなぐさめるしかないのか?

おやじの大病

2009年12月06日 22時05分46秒 | 日記
今年81歳の父が倒れましてね.
もともと糖尿病で病院に通っていて,最近,薬の量を間違えたとかで,逆に低血糖になってしまい,意識を失って病院に担ぎ込まれたのです.
その件は大したことなく済んだのですが,高齢だし,ものはついでにということで,全身いろいろと検査をしてみると,「肺に影がありますねえ」,ということになって.
精密検査の結果肺がんが見つかったのですよ.

しかし,不幸中の幸いというべきか,発見が早く,進行度が7段階中,まだ,第2段階ということで,思い切って手術をすることになりました.
来週です.

この年だと,通常は,たとえ見つかっても,手術しないで緩和ケアをすることが多いとのことですが,父の場合,進行度がまだ少ないことと,食欲,体力ともあり,手術に耐えられる可能性があるということで,決断しました.

私は離れていて,何も出来ないのですが,娘とかみさんが共同で千羽鶴をおってくれました.昨日はそれを届けに行ってきました.

来週の水曜が手術ですが,うまく行ってくれることを祈るだけです.