書く仕事

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「ナミヤ雑貨店の奇跡」

2014年12月27日 17時43分07秒 | 読書
「ナミヤ雑貨店の奇跡」




これは一押しだ.
東野圭吾は大好きな作家の一人だが,中でもこの小説は好きだ.

プロット自体はSFとファンタジーの中間的なものだが,物語の流れはあくまでミステリー.
周到な伏線と意外な展開.
最後の最後に,残されたジグソーのピースがピッタリとはまる瞬間の快感がたまらない.

また,「新参者」でも見せた一人一人が背負う人生の重みと,それから逃れられずに悩む姿.そこに差し込む一筋の光,,,みたいな展開がページをめくる手を加速する.

「地獄の奇術師」二階堂黎人

2014年12月20日 23時21分00秒 | 読書
「地獄の奇術師」二階堂黎人




題名からして,オカルト的要素のあるキワモノかなと思ったけど,思い切り本格推理小説でした.

女子高生名探偵 蘭子の名推理が冴えますが,語り手は蘭子の兄,黎人.
これに蘭子の同級生,英希を加えた高校生3人組がj謎の連続殺人事件を追いかけるという構成.

舞台は,あるカトリック一家で大金持ちの暮林家の豪邸内と豪華なホテルのスイートルーム.
大体,大金持ちというのは悪いことをしていると相場が決まっていて,誰かから恨まれる羽目になり,事件が起こるということに...

この事件,蘭子の活躍もさることながら,キリスト教の抱える矛盾も炙り出しており,宗教色の強いものになっているので,クリスチャンの読者はどう思われるのか,ちょっと心配です.

ま,コメントは差し控えさせていただくということで.