書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

日ごろの行いが大事

2009年04月26日 15時21分21秒 | 日記
ツヨシくん事件は,おそらく起訴猶予で決着すると思います.

ところで,今度の事件で,ツヨシくんの評価が決定的に下がったと思っている人はいないと思うのですよ.

「人間,酒飲んで憂さを晴らしたいことあるよね.」
「いい人ほどストレス溜まるしね」
「たまには羽目を外してもいいんじゃない」
「でも悪いことは悪いことだから,しっかり反省して,また頑張ってよね.」

これらが,おおかたの庶民感情じゃないかな?

コマーシャルを打ち切らざるを得なくなったり,売り上げが落ちたり,とかいう負の経済効果があるだろうことは事実ですが,そこまで予測して日常生活を律するのは,今の34歳には無理じゃないかな.
私だったら,55歳でも怪しいです.

地デジのキャンペーンだって,そもそも,彼を選んだのも,彼のまじめさとか人柄のよさとかに便乗しただけでしょ?
その思惑が外れたから,地デジの推進官庁である総務省の大臣が頭に来て,あんなこと言っちゃったわけでね.
じゃあ,彼を選んだ任命責任はどうなの?ってなっちゃう.

いくらきれいごとを並べても,結局自分の都合だけで動いてるわけでね,皆さん.

自分に都合が悪いと非難する.単なる機械ですよ.
自分の都合式非難製造機ですね.

庶民としては,せいぜいそういう自己都合式批判に惑わされずに,素直に自分の評価をしましょう.

本当に悪いやつなんて,世の中にそうそうたくさんいるものじゃない,と思うのです.

「名探偵の掟」東野圭吾

2009年04月26日 14時35分48秒 | 読書


真剣に読む本じゃないことは先に言っとかないと.

主人公の探偵の名前が「天下一大五郎(てんかいち だいごろう)」だと.
物語の語り手の警部の名前も「大河原番三(おおがわら ばんぞう)」.
ふざけてます.
推理小説,特に本格ものと呼ばれるジャンルを徹底的にこき下ろしまくりです.
トリックの不自然さとか,探偵役が事件後の最初から全てがわかったように動き回る不自然さとか,最後に関係者を1室に集めて,犯人宛をすることとか,常識的には変でしょ?っていうことを痛烈に皮肉ってくれます.
この辺はかなり痛快で,溜飲を下げる場面もたびたび.

でも,ミステリー好きの立場からは,ちょっとね.
古女房の悪口を言われたような気になる.
当たっているだけにきついというか...

でも,ちょっと待って,東野さん,あなた自身推理小説書いているでしょう?
という突っ込みは野暮というもの.
笑って読み飛ばす懐の深さがないと,この本は読めない.

そうですね.
面白いと言えば面白い,
ばかばかしいといえば,ばかばかしい.

劇中劇というか,登場人物が,この本の文章の書き方について,ケチをつけたり,独り言を言っておきながら,「今の俺の独り言は不自然だぞ」と言ってみたり,もうやりたい放題.

実験小説という見方も出来るわけで.
そりゃ褒めすぎか?

まあ,図書館に在庫があったら,読んでみてください.

そもそも図書館に置いてないって?

じゃあ,このレビューは読まなかったことにしてくださいな.

あのツヨシ君が...

2009年04月23日 20時29分56秒 | 日記
草なぎ剛 わいせつ容疑で逮捕

あのツヨシ君が...

ファンだったのに!
何があったのだろう?

34歳で億万長者だよね.
人生お金じゃないんだよな.
きっと辛いことがあったのじゃないかな?
でも,全く覚えていないほど飲んじゃいけないね.

まあ,夜中に騒いだのは良くないけど,人を傷つけたわけじゃないし,お金からみでもなさそうなので,反省して,復帰して,また人々を楽しませてほしいな.

「ジェネラルルージュの凱旋」海堂尊

2009年04月19日 18時00分48秒 | 読書


「チームバチスタの栄光」に続く,海堂尊の病院ミステリー.
どちらも映画化されていますが私は,どちらもまだ見ていない.

原作はどちらも面白かったけど,この「ジェネラル・ルージュの凱旋」の方が社会性が強い.
つまり,人の命を救う病院が実は企業と同じ経済原理で動かざるを得ないという現実を突きつけてくる.
その現実に体を張って立ち向かう現場医師の奮闘をリアルに描いています.
その医師を,赤字を垂れ流しているという理由から排除しようとする病院事務局一派が実に憎らしく描かれています.

一応ミステリーなんで,ストーリーは書きませんが,感想を少し.

そもそも人の命を救う病院が,なぜ経営を問われるのか?
例えば,水は人が生きるための不可欠なものだから,水道局というお役所がやっている.
電気も一応民営化されてはいるけど,極めてお役所に近い電力会社が供給している.
同じように,人の生命・健康を守る病院も公共であるべきでは?
単に経営が公共というのではだめで,経費をケチったり赤字を恐れて設備の導入が遅れては本末転倒と思うのです.
人の命を救ってナンボでしょう,病院は.
ICU(集中治療室)が赤字の原因であるという理由で廃止されるようなことがあってはならないが,現実はどこの病院でもICUはお荷物状態だという.

もちろん放漫経営はもってのほかだけど,それを締め付けるために救うべき命が救われないとしたら怖い.
まあ,フィクションなんで実際の病院にはいろいろ難しい問題があるとは思います.

現役の勤務医である海堂さんだけに病院内部の人事階層とか,力関係とかが非常にリアルに描かれていて面白い.

いるんだろうなこんなエグイやつが,ってのが出てくる出てくる.
もともと頭が良い人に性格の悪さが加わるとこんなにもいやなやつになるのかという人物が出てくる.

エシックス(病院内の倫理委員会)の委員長がそれ.

まあ,読んでみて下さい.こんないやなやつが現実にいたらきっと誰かに殺されるに違いないと思いますから.

大いなる怒りと,多少のカタルシスを味わってみたい方にお勧めです.

払い下げ電車

2009年04月14日 09時54分19秒 | 日記


先日乗った熊本電鉄の電車です.
車内で,ふと吊革を見ると,そこにはなんと,「109」と書いてある.
あれ?と思って発車前に運転手さんに聞いてみた.
「この電車,ひょっとして東急からの払い下げですか?」
ピンポン~
その,運転手さん,単に職業柄だけでなく,かなりの鉄道マニア.
うれしそうな顔をして,いろいろと教えてくれました.
・この電車は東横線を20年くらい前まで走っていて,その後地方に払い下げられ,さらに転々として,数年前にこの熊本電鉄に来たとのこと.
・椅子などの内装は手を入れているが,新しくしすぎると骨董的価値が落ちるので,あえて,内装をピカピカにはしていないとのこと.吊革を残しているのもその理由.
・その運転手さん自身はJR東日本で定年まで勤めたが,希望して九州の私鉄に再就職したとのこと.
いろいろ話してくれるのはうれしいのですが,そろそろ出発時間が...
しかし,さすがプロ,ちゃんと時間通りに出発しました.

「国家の品格」藤原正彦

2009年04月03日 21時25分21秒 | 読書


論理がむちゃくちゃですよこの本.

許せないのは,「本当に大事なことは論理で伝えられない」という居直り.

そんなことはない.
本当に大事なことを論理で伝えられないのは,あなたに文才がないだけの話で.

とにかく,話が飛ぶこと飛ぶこと..

読んでて,いやになります.

よっぽど,読むの途中でやめようと思ったけど,読まずに批判するのはよくないと思って,一応読み通しました.

結局,アジ演説を,我慢して聴いたように気分になっただけで.

なぜ,こんな本がベストセラーなの?

この人の強烈なエリート意識には虫唾が走る.
武士道についてしつこく出てくるけど,武士階級なんて,国民の数%です.
決して日本民族の代表なんかじゃない.
日本は農業と,もの作りの国なんです.

お百姓さんの創意工夫が,せまい国土しかない日本の生産性を高め,優秀な民族を支え続けてくれたのです.
もの作りでも,日本の国力を支えているのは,エリートではなくて,優秀な労働者階級です.

武士なんて,戦国のあだ花,人殺しを正当化する殺人者集団とも言える.

もの作りの現場における日本の技術力は,間違いなく世界ナンバーワンです.

エリートではない,たたき上げの技術者のレベルが高いことこそが,日本が世界に誇るべきことなんですよ.

一部のエリートと,かれらに導かれる一般大衆に分けて考えてません?藤原さん.

とんでもないですよ.

それと,文化面で,革新的な貢献をしたのも,武士なんかじゃなくて,千利休だの,世阿弥だの,芸能の専門家なんです.

武士階級は文化面ではほとんど貢献していない.

こんなむちゃくちゃな本で,莫大な印税をもらっている藤原さん.

ちと,ひどすぎません?

東京タワー

2009年04月01日 14時11分19秒 | 日記


電子・情報・通信系の研究者の人の多くは,東京タワーになじみが深いと思います.
といっても,電子情報通信学会の事務局が東京タワーのすぐそばの「機械振興会館」内にあるのと,学会主催の研究会がしばしば,この「機械振興会館」で開催されるからというのが,その理由なんですけどね.

写真は,芝公園から撮った東京タワー.
ところで,この東京タワー,近年の高層ビルとは,何かが違うんですよね.

どんなに近代的なビルもこの,東京タワーの魅力には勝てない.

ランドマークタワーや六本木ヒルズにはない魅力.

リリーフランキーの「東京タワー」や「三丁目の夕日」の世界ですね.

そして,東京タワーから連想するのは,「東京オリンピック」であり,「大阪万博」そして,「新幹線0系」です.

そうです.つまり,この東京タワーの魅力は「昭和」を感じさせてくれることなんですよ.

昭和,バンザイ!