書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

「インスタント沼」三木聡

2011年10月29日 10時04分57秒 | 読書



全編,ギャグ満載.しっちゃかめっちゃか,奇妙奇天烈長編小説.

もしあなたが大失恋をして,一人旅にでも出ようかと思った人は,切符を買う前にこの本を読んでください.

あまりのバカバカしさに,切符を買う意欲をなくすことは間違いない.

お金の節約にもなります.

作者は三木聡さんと言って,かなり有名な脚本家,放送作家.

「時効警察」,「世にも奇妙な物語」の脚本を書いています.
しかし,ドラマより,むしろバラエティの構成を考えた人としての方がわかりやすかも.

手がけた「作品」は,
「タモリ倶楽部」,「トリビアの泉」,「ダウンタウンのごっつええ感じ」 等等
大体想像つくでしょう?

単なるギャグでなく,アイデアとひねりが効いた変化球勝負のバラエティが多いですね.
ヤングアダルト御用達?

いえいえ,おやじにも十分受ける要素あり,です.

しかし,テレビでは何かと制限が多い.倫理規定もあるしね.

この小説ではテレビでは伝えられないものをドカンと爆発させた感じね.

ただ,正直言って,多くの女性からはそっぽを向かれる気がする.

彼の作品には,「それを言っちゃ身もふたもない」,とか,「そこまで言うか」と思わせる台詞を,若い女性にキッパリと(論理はめちゃくちゃだけど)言い切らせることが多いんですよ.
女性にはもっと,ソフィストケートした表現をしないと受けない.(かな?)

しかし,元おたく,今は隠れおたくの中高年には爆発的に受けそうです.

この小説には習慣性があります.

一度読んだら,捨ててください.
あるいは,図書館で借りて読み,読み終わったらすぐ返すことをお勧めします.
中毒になる前に.
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パンク事件

2011年10月21日 22時03分19秒 | 日記
今朝出勤途中に、その事件が発生。

通勤途上にある某コンビエンスなお店で缶コーヒーを買おうとして、駐車場の「IN」のところから入ろうとすると、「ガタン」というショックと大きな音。

え?と思ってよく見ると、道路と歩道の境界にしきりの敷石があり、それにぶつかって乗り上げちゃったらしい。

強制的に乗り越えちゃって駐車したんだけど、買い物をして車に戻ると、どうも変。

車が傾いている。

「パ、パンクじゃ」

しかし、1時限目の授業開始が迫っているので、JAFを呼んでいる暇はない。

やむを得ず、タイヤをガタガタいわせながら、仕事場へ。距離は500mくらいかな。
タイヤには良くないのはわかっているけど、背に腹は変えられない。

授業が終ってから、JAFを呼んで、タイヤ交換をしてもらいました。
スペアタイヤはつんであったので、無料でやってくれました。
助かった。
JAF、えらい!

そのJAFの方がすごく話好きで、タイヤの交換についていろいろと解説してくれる。

こっちはなにもわからないので、「そうですかあ」 とか 「なるほどお」 とか言って話を合わせます。

そのうち、こちらが大学の先生っていうことがわかると、その方の息子さんも今大学生で、学費が大変だとか、話が発展。

そのうち、理系なので大学院に進学させた方がいいでしょうか?とか、県内に良い技術系の就職先はないですかとか、いつの間にか、息子さんの卒業後のカウンセリング状態。

とっくに修理は終っているのに...

でも、とってもいいお父さんで、これだと、息子さんはぐれないだろうなって感じ。

次の仕事が呼んでいるらしく、名残惜しそうに、去っていきました。

どうもありがとうございました。

パンクしたタイヤはパンク後に走ったため、やはり使い物にならなくなっていました。
と、言うわけで、左の後ろのタイヤはスペアタイヤです。

近いうちにちゃんとしたタイヤに付け替えて下さいと言われているので、今度の週末に、オートバックスか、タイヤ館に行かなくては行けません。

免許証の書き換えにも行かないといけないのに、また、週末の仕事が増えちゃった。
やれやれ。
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「ジェノサイド」高野和明

2011年10月15日 11時30分36秒 | 読書



高野和明さんの小説はデビュー作の「13階段」以来.
「13階段」も面白かったけど,この「ジェノサイド」はその比ではありませんでした.

単なるエンタテイメントの枠を超えた,人類への警鐘であり,哲学であり,未来予測でもある.
そして,痛快なエンタテイメントしても超一級.
物語のスケールが全く違う.
舞台は地球,テーマは人類の未来.

根底に流れるのは,人間の「原罪」
今の人類という「種」がもつ自己破滅型の性質をするどく描きます.

また,我々の世界の指導者と呼ばれる立場が,その支配する国民にとっていかに重要であるか,逆にいうと,その指導者がカスだと,どれだけ多くの命が無駄に失われてしまうのかが,リアルに描かれます.

こういうテーマだと,だいたいある程度立場をぼかして,多少あいまいな役どころを作って,人間の愚かさを描くものですが,この小説でははっきりと,合衆国大統領,名前は「バーンズ」という架空のものですが,誰がどう読んでも,「ジョージ・W・ブッシュ」でしかありえない役が,如何に愚かな,如何に利己的な,如何に無慈悲な行為を繰り返してきたかを,本当にリアルに描きます.

イラクに大量破壊兵器(核爆弾)があるという,嘘の報告をねつ造し,それを大義としてイラクを攻撃したアメリカでした.
しかし,実際は,アメリカが欲しかったのは,莫大な埋蔵量を持つイラクの石油の利権なのです.
単に石油が欲しかったというなら,まだ米国の国益という大義も成り立つでしょうが,真の目的は?
ジョージブッシュはテキサスの石油一家の御曹司なわけです.
彼がイラク戦争を起こすことによって,先細りする米国内の石油資源の不足を,ブッシュ一族は心配することなく,将来にわたって確保でき,その利権で大もうけできることになったわけです.

それから,小説内で,進化した人類「ヌース」からあえなく爆殺される「チェンバレン副大統領」は,これまたディック・チェイニー副大統領のコピーですよ.
小説の中では,チェイニー,いやチェンバレンの一族の経営するエネルギー企業はイラク戦争における政府からの大量受注で大儲けしている.

これも,実際はチェイニー副大統領が世界最大の石油掘削機会社であるハリバートン社のCEOであり,イラク戦争後に巨万の富を得たことを揶揄していることは間違いない.
まず,進化した人類を殺すために,アメリカは,リモコン操縦の無人の爆撃ヘリを使うのですが,逆にハッキングされ,そのヘリが米国にいた副大統領を攻撃しててしまうのです.
その,爆殺シーンの後の文章が痛快であるので紹介すると,
「戦争で私腹を肥やした権力者は,自らの死体をもってアメリカ製殺戮兵器の優秀さを物語った.」

また,次の一節も同様.
「この史上稀にみる愚かな戦争を主導したアメリカの指導者たちは,いつか人生の終わりをむかえたとき,彼らが信じた神によって地獄に堕とされるだろう」 
この文章は,単なる小説のト書きではなく,高野さんの心からの怒りの発露に違いないものと思われます.

また,表題にもなっている,ジェノサイドは大量殺戮の意味です.

アフリカ大陸では,ザイールのフツ族とツチ族の対立が有名ですが,私などもその実態はよく知りませんでした.

この小説では,そのたぶん一部でしょうが,目を覆いたくなるような惨劇が描写されます.
小説で「目を覆いたい」というのはおかしいと思われるかもしれませんが,本当にそう思えるくらい,描写がリアルです.

人間の愚かさに関するエピソードはこれくらいしますが,その他にも,科学技術に関する最新の話題がてんこ盛りで,理系人間のcoollifeとしては本当にしびれます.

残念ながら,物語の中心テーマである遺伝学とバイオテクノロジーは私の専門外なので,「へー」としか言えませんが,IT技術に関するお話は専門に近くて面白かったです.

特に暗号解読に関する箇所は,ニヤニヤしてしまった.

そうなんですよ.

素数なんですよ.カギはね!

もちろん,専門知識なんか必要ありません.とにかく面白いです.

知的な好奇心を満足させてくれるだけでなく,コンゴの密林での手に汗を握る逃走シーンもすごい.
それから,ついにアフリカを出て,飛行機で逃げるとき,アメリカのF22ジェット戦闘機から,どうやって逃げるのか,ここはネタバレになるので控えますが,ここも,う~んと,うならされました.

また,ミステリーとしても面白い,進化した人類には意外な助っ人がいたのですが,これも読んでからのお楽しみ.

書きたいことは他にもいっぱいあるけど,是非直接読んでみて,その面白さを味わってください.

そうそう,この本を勧めてくれたのはお友達のもりちえさん.

ありがとうございました.

久々の星5つでした.
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「猫カフェ」

2011年10月01日 22時03分58秒 | 日記
猫大好きおやじのcoollifeですが、自宅は賃貸で猫は飼えないので、たまに通りかかったペットショップをちょっとのぞいてみるか、Youtubeの猫サイトで動画を見て、ため息をつくくらいでした。

しかし、なんとあのかわいいぬこちゃんと触れ合える場所があったのです。

アイルーロスという名前の猫カフェがそれ。


たまたま福岡の西新という出張先の最寄の地下鉄に降りていこうとする直前。
なんだか大きな猫の写真がビルの壁面に...
看板に「猫カフェ」とある。
あ、これが猫カフェか!!

仕事を急いで終わらせて(いいのか!)、期待に胸を膨らませて、入店すると、とてもやさしそうなオーナー(の奥様?)がシステムを説明してくれます。

料金とか、手洗いをしてから猫ちゃんのいる部屋に入ることとか...

コーヒーを注文してカフェー内に入ると7,8匹の猫ちゃんたちがお客さんと遊んでいる。

システムとして感心したのは、お客さんたちが猫と触れ合って楽しむのは当然としても、猫たちがストレスを感じたり、病気をもらったりすることがないように、とても気をつかっている点でした。

オーナーは猫が本当に好きなんだなあと思いました。猫を大切にしている気持ちがお客さんにも伝わって、暖かい気持ちに慣れます。

その点は一部のペットショップと違う点かな。

私が入店したのは午後1時頃だったので、猫ちゃんたちはお昼寝タイム。というか猫は夜行性なので、夕方まではずっとこんな感じらしい。

でも、それはそれで、眠そうな猫ちゃんもかわいいわけで、寝顔をみて癒されてきましたよ。

写真をみると、眠そうな雰囲気が伝わるかな?










システムや料金は上のホームページにてご確認を。
コメント (2)
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