書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

え?Googleがハッキングされた?

2010年05月22日 14時14分40秒 | 日記
と,思いますよね.
今日のGoogleホームページ.
でも,よく見ると,パックマン30周年記念だそうで.
紛らわしいなあ!

クラウドコンピューティングの元締め(?)としては,ここでハックされたら会社がつぶれますよね.
ある意味,マイクロソフトがハックされるより影響が大きいかもしれません.
でも,これからコンピュータはどうなっちゃうんだろう?

って情報の先生が言ってちゃいけませんね.

さあ,仕事仕事.
はい,いつもの休日出勤です.

仕事が遅いので,平日だけだと終わらないのです.
ただ,平日に時間に追われながら,会議だ授業だと目の色変えて走り回っているより,休日にコーヒー飲みながらワードやパワーポイント作ってる方が,よっぽど精神衛生的には好ましいと思うのです.

「そのときは彼によろしく」市川拓司

2010年05月16日 13時52分52秒 | 読書
「そのときは彼によろしく」市川拓司



小さなアクアプラント・ショップを営むぼく,アルバイトに応募するためフラッとやってきた美しい女性,花梨,幼なじみだけど病気のため十数年眠り続けている佑司の3人の不思議な,ラブファンタジー.
キーワードは「夢」.
ファンタジーだから科学的にはあり得ない話.
つまり,夢の中で人と人が会話して,それが夢が覚めてからも両方の共通の事実として残っているというようなね.
しかも会話だけじゃなくて,昏睡状態から覚めることを夢の中の会話を通して導くことも可能となるという話.
恋というものに,人はこれほどまでに純粋になれるものなのか?
人生の垢にまみれたcoollifeには想像も出来ない感性です.
しかし,こういう人生もあって良いなと,思ってしまう.
愛する人の目が覚めることをただひたすら待ち続けるだけの毎日.
恋に対する純粋さは評価が分かれるかもしれないけど,自分がやるべきことを淡々とこなしていくことの尊さをメッセージとして伝えてくれる点については,惜しみない拍手を送りたい.
人生は人それぞれ.
大統領になる人もいれば,職人を目指す人もいる,ホームレスで一生を終わる人もね.
しかし,どの人生も同じ重さを持っているということが,この本からは伝わってくる.
ここが良い.
ちなみに,作者はミリオンセラー「いま,会いに行きます」の著者.
小学館文庫からも文庫本として出ている.

「茂木健一郎の脳科学講義」茂木健一郎・歌田明弘

2010年05月09日 11時19分42秒 | 読書




人間の脳の働きを認知科学の視点から捉えた啓蒙書
非常に面白いし,脳科学の「本当の課題」を示唆してくれている.
脳科学は大きく分けて,テクノロジーとサイエンスの2つの視点から進んでいる.
そして,これらは似て非なるものである.
テクノロジーの方は,例えば脳から体に向かって出ていく神経の信号を取り出して,それで義手・義足を動かしてやるような研究です.
手足を失った人が,頭で動かそうと思えば,手足(実際は義手・義足)が動いてくれるようにできるわけで,身体障害者に対する大きな福音となります.
しかし,茂木さんに言わせると脳科学の最前線はむしろ,もう一つの課題,つまり,サイエンスの方だという.
ここでは,人間の意識というもの,つまり周囲の状況を認識する「自己」というものが脳の中で,どのような神経細胞の反応や電気信号として捉えられているのかという問題です.
実は私はこれにすごく興味がある.
興味のある方は,是非読んでいただきたいし,非常にエキサイティングな内容になっている.
本当に面白い部分は本書に譲るとして,ポイントは2つ,インプットされた外界の情報をスクリーンに投影する脳(後頭葉)と,その投影された情報を認知するもうひとりの自分である脳(前頭葉)との2つからなるという話.
つまり人間の知覚は階層化されているということです.
階層化というのは,単純に外から入ってきた情報を受け入れる脳つまり後頭葉と,それをもうひとつ高い段階からスーパーバイズする前頭葉が別に存在していて,前頭葉の方が認識を受け持っているのじゃないかという考えです.

前頭葉で認識される内容は,単にものの形とか色とかの物理情報じゃないんです.
それは後頭葉の仕事.
前頭葉では,その結果を受けて,味わいとか印象とか深みとか物理情報で表せないものになっている.その物理情報で表せないものが「クオリア」なんですね.

まだ,私自身本書の内容を十分理解していないので,解説はこれくらいにしますが,いよいよ「哲学」と「科学」が近づいてきたなあという期待を抱かせる一冊であることは間違いありません.

仕事の目測を誤った.

2010年05月03日 16時01分27秒 | 日記
こんなに忙しくしちゃったのは完全に自分のミス.
わかっているんだけど.
自分の日記を書くどころか,人様の日記を見る暇もない.

今まで忙しかった原因は2つ.

一つは某学会 (×価学会じゃないよ.ITに関わる学術領域の学会です) のシンポジウムのイベント企画の幹事を引き受けちゃったこと.
もうひとつは,総○省の研究補助金をもらおうと思って,福岡のあるIT企業さんらと組むまではよかったが,提案書書きを安易に引き受けちゃったこと.
この二つがこの連休明けまでの〆切で重なったというわけ.
どっちも,大学の研究教育とは関係ない話で,やらなけりゃやらずに済んだ話なんだけど.
後悔しても遅い,自分で背負い込んだ話だからあたる相手もいない.

でも,ぶつぶつ言いながらも,この1週間の奮闘で,やっと目処がついた感じ.
ついさっき,一通り資料が出来 (まだ完璧じゃないけど) て,ほっと一息,コーヒーを飲んでいるところです.

でも,この時間は嫌いじゃない.

悶絶しながらワープロを打っていた1週間が夢のよう.
今は気分がふわふわしています.

これも茂木健一郎さんのいうクオリアの一種かな?

さて,明日は実家のじいちゃん・ばあちゃんに孫娘を見せに行く約束です.

とりあえず,仕事が一段落して良かった.
明日は休めます.

終わらなかったらやばかったし.

「富豪刑事」筒井康隆

2010年05月01日 10時12分22秒 | 読書
「富豪刑事」筒井康隆




私は筒井康隆は天才だと思うのです.
しかし,世の中はそうは見ていないようで,「鬼才」とか「異才」とかいう.
まあ,いいですけど.

いずれにしろ,彼にとって作品を書きづらい世の中なんだろうなあとは想像しています.
なぜかというと,彼の初期の作品群は,皆,鬼気迫る緊迫感にあふれていた.
彼のライフワークが「狂気の文学的表現」にあるのではないかと,密かに思っているcoollifeですが,この狂気を書かせたらこの人の右に出るものはいない.

しかし,障害者に対する差別的表現にまつわるいざこざから断筆宣言をしたことは有名な話.
断筆解除後は,やはり断筆の際の教訓があるのか,なんとなくつまらないんだなあ.
もちろん,差別的表現をしてほしいとは決して思わないけど,筆の勢いが,ちょっと鈍っている気はしてならない.

この富豪刑事は,断筆前の作品で,さすが筒井,発想が奇想天外.

刑事ものというと,地道な聞き込みでコツコツと証拠を集めていくお話か,天才的な推理で犯人をずばりと当てるかの2種類でしたよね.
でも,この富豪刑事は全然違う.
金ですカネ.
例えば,誘拐事件で身代金が用意できない被害者に,ポンと身代金相当のお金を貸しちゃう.あげても良いと思っている.

お話はどちらかというと,ミステリーと言うより,ドタバタものです.
ただし,筒井氏お得意のスプラッターではないです.

安心して子供にも見せられる.

暇つぶしには最適な一冊.