シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

7つの贈り物

2009-02-27 | シネマ な行
「幸せのちから」ガブリエレムッチーノ監督ということで、ちょっとどうかなーと思ってたんですけど、今回もう1回は信じてみようと思いまして、見に行ってみました。

うーん、信じたワタクシがバカでした。

テーマとしてはね、ベンウィルスミスの行動をどう取るかは個人によって違うし、ワタクシはそれが彼にとっての贖罪であったなら、それはそれで自由だと思うんですよ。この件に関して倫理的にどうかとかはワタクシはあんまり気にしないです。

ただ、映画の演出としてどうかというと、いい点数はあげられないなぁ。こういうテーマならもっとスリリングな演出とかハートウォーミングな演出とか切ない演出とかどうにでもやりようがあったと思うんですよ。「幸せのちから」のときもそうだったけど、全体的に演出が平坦で一本調子なんですよね。

物語に深みを与えるには、弟マイケルイーリーとか、親友バリーペッパーとの絆とか彼らの葛藤とかをもっとうまく描き出す必要があったと思うし、全盲のエズラウッディハレルソンの扱いだって、もうちょっとうまくできなかったかなぁと思う。

それにしても、、、アメリカでは臓器移植が進んでるから、事情はかなり日本と違うと思うんだけど、こんなふうに誰にあげるって他人でも指定できるんかな?できないとお話にならんよね。エミリーロザリオドーソンは“めずらしい血液型”と言っていたから、それがベンと一致してた?それで、一番近くの人だから順番的に一番なの?でも、どうやって彼女の血液型まで分かったんかな?国税局にそんな記録があるとは思えないんやけど。骨髄も移植してたけど、そんな簡単に「あの子に」って型が合うの?あれは骨髄液じゃないのかな?うーん、ちょっと分からん。それに、あれくらいの調査で「あなたは助けるに値する」ってアンタ、何様?って感じよね。まぁ、そりゃ自分の臓器が殺人犯に移植されたらイヤだろうけどさ、贖罪なわりには傲慢なのねって思っちゃった。

と、いうわけで、残念ながらしばらくガブリエレムッチーノ監督のことはちょっと信じないことにいたします。


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