シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ジュリエットからの手紙

2011-05-16 | シネマ さ行

本当は見に行くつもりはなかったんですが、にゃおが見たいと言うので行くことにしました。

見に行って正解でしたー。

ニューヨークからイタリア・ヴェローナに新婚旅行代わりの婚前旅行に出かけた記者志望のソフィアマンダセイフライドとヴィクターガエルガルシアベルナルだったが、ヴィクターはもうすぐオープンする自分のレストランの仕入先を回るのに大忙しでソフィのことはほったらかし。ソフィは一人でヴェローナの街を観光していた。そのときヴェローナで有名なジュリエットの家を訪ねるとたくさんの女性がその家の壁に手紙を残し、それに返事を書いている“ジュリエットの秘書たち”に出会う。記者として取材させてもらうことになったソフィは、壁の間に挟まった50年前のイギリス人女性からの手紙を見つけ、その手紙に返事をしたところ、なんとその女性クレアヴァネッサレッドグレーヴが、孫のチャーリークリストファーイーガンとともに15歳のときイタリアで出会ったが、自分に勇気がなかったために別れてしまったロレンツォを探しに来た。

10歳のとき両親を亡くし自分を育ててくれた年老いた祖母が傷つくのを恐れ、「何、いらん手紙出してくれとんねん!」とソフィを責めるチャーリーだったが、クレアはソフィを気に入り、一緒にロレンツォを探す旅に出ることになる。3人はロレンツォがいると思われるトスカーナ地方のシエナへと向かう。またこれがトスカーナ地方ってのがミソよね~。

ロレンツォバルトリーニと同姓同名の人を訪ねていく3人だったが、次々と空振りが続く。この空振りっぷりが相手がイタリア男だけに非常に面白い空振りっぷりになっている。ほとんどのロレンツォバルトリーニがクレアに対して、「僕だったら良かったのに」とか「僕なら君を離さないよ」とか「本物のロレンツォが見つからなかったら僕のところへ戻っておいで」とか言っちゃうのだ。さすがイタリア男、本気かどうかは別としてレディの扱いはお手の物。このおかげで空振りを見続けるのも楽しいシーンの連続となっている。

クレアがロレンツォを見つけることができるのかというのと同時に進むのが、ソフィとヴィクター、ソフィとチャーリーの関係。まぁ、始めからソフィとチャーリーがくっつくんだろってことは劇場中の全員が分かっていることだとは思うのだけど、ヴィクターも決して悪い奴ではないわけで、忙しいニューヨーカーの主人公がこういうタイプの男性と付き合っていたとしても不思議はないし、そんな彼女がイタリアでヴィクターに物足りなさを感じ始めてもおかしくはない。ニューヨーカーのソフィにしては、ロンドン子でエリートのチャーリーはちょっと堅物過ぎる感はあったけど、心根は優しい子みたいだったし、クレアみたいな素敵なおばあちゃんに育てられたのだから、きっと良い人に違いないなとは思う。

そんな簡単にチャーリーに傾いちゃうなんて、と思う人もいるかもしれないけど、テーマが「ロミオとジュリエット」だけに、「運命の恋人」ということで許してあげてほしい。なんせ、一目惚れで恋に落ちたロミオとジュリエットが心中してしまうまでたった5日間というお話だから、ソフィとチャーリーがロレンツォ探しの間に恋に落ちてもちっともおかしくはないというわけ。

クレアを演じたヴァネッサレッドグレーヴは年をとっても本当に素敵な女優さんで上品で情熱的なクレアにピッタリでした。本物のロレンツォを演じたフランコネロとは実生活でもパートナーなんですねー。しかし、ばあちゃん、ソフィとチャーリーのキスを盗み見ていて、二人をたきつけるなんてまだまだ若いですな。

アマンダセイフライドは「マンマミーア」のときはほんのちょっぴりも可愛いと思わなかったのに、この作品ではビックリするくらいに魅力的でした。特に髪をおろしているときが素敵ですね。あの金髪は本物かなぁ?これから「クロエ」「赤ずきん」と立て続けに公開されるので注目していきたいと思います。

ガエルガルシアベルナルが主人公に振られる婚約者なんてつまらない役でどうしてわざわざ出演したのかちょっと疑問でした。英語とイタリア語話せる役者がいなかった?

クレアとロレンツォの50年という長い時間を経て実った恋にも涙が出たんだけど、ソフィとチャーリーのバルコニーのシーンにもなぜか涙が出ました。やっぱり「運命の恋」が実るところを見るのは良いものですね。

オマケ1この「ジュリエットの秘書たち」は実在するらしく、とても興味深いお話ですので、公式サイトをチェックしてみてください。「ジュリエットからの手紙」公式サイト

オマケ2この作品を見るとおいしいパスタとワインが欲しくなって、帰りにイタリア料理を食べて帰りましたとさ。


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