ニューヨークの出版社の鬼編集長マーガレットサンドラブロックはカナダ人。ビザの問題で国外退去しなくてはいけなくなったため、アシスタントのアンドリューライアンレイノルズと結婚すると上司にウソをついてしまう。マーガレットは自分がいなくなったらアンドリューもクビになるのだからとアンドリューを脅し、偽装結婚にYESと言わせる。しかし偽装結婚というのはそう簡単にいくわけではなく移民局での審査に通らないといけないため二人はアンドリューの実家のアラスカで週末を過ごし家族に結婚報告をすることになる。
アンドリューは実はアラスカの富豪の息子だったため、二人の結婚は随分大げさな話になっていく。アンドリューの家族に迎えられたマーガレットは「家族」というものに触れ自分のしていることの過ちに気付き始める。16歳で両親を亡くして以来ずっと一人でやってきたマーガレットは、久しぶりに忘れていた家族の温かさに触れたことにより、こんな良い人たちをだませないと考えるようになる。そんないつもの鬼編集長とは違う彼女の一面を見てアンドリューは彼女に恋をする。
反発する二人が最終的には恋に落ちるというのはラブコメの王道で、周囲の人がとても良い人だったり、お笑いパートを担ってくれる人がいたりするのも王道をいっている。ラブコメが嫌いな人にとっては、ご都合主義の脚本としか思えないと思うけど、ワタクシはラブコメ好きなのでこの作品も良かったです。
アンドリューのおばあちゃんを演じたベティホワイトはアメリカでは超有名な女優さん。この役では優しいけど思ったことはずばずば言うおばあちゃんで笑わせてくれるし、マーガレットに家族の良さを思い出させる重要な役目を担っている。舞台がアラスカというだけで先住民の怪しい祈祷のダンスなどをしてみせるけど、アラスカの人が見たら怒りそうな気もしないでもないけど、マーガレットが一緒になってラップを歌うところはすごくベタだけどやっぱり笑ってしまった。
あとは片田舎にだた一人の男性ストリッパー、ラモーンオスカーヌニェスもこういうラブコメによく登場するコメディパートの変なおじさんで結構面白かったです。
結婚の準備で男親側の母親メアリースティーンバージェンとおばあちゃんが仕切ってしまうなんて日本だったらゲーーーッと思っちゃうような展開だけど、アメリカのファンタジーの世界でやられるとなんか良い話に思えるのも不思議ですね。お母さんもおばあちゃんも良い人だから成り立つわけだけれども。連れてきたばかりの彼女と自分の息子抜きで出かけたりというのが多いのも向こうの文化かなぁと思ったりもしますね。
エンドクレジットでの移民局でのインタビューの様子が面白かったです。コメディ映画ではエンドロールも楽しめるのがすごく好きです。
サンドラブロックのコメディセンスはやはりピカイチで、こういう作品でやり過ぎず、引っ込み過ぎずちょうど良い加減でおかしなシーンを演じられる実は演技力のしっかりした女優さんだと思う。それはすでに証明済みですが。ライアンレイノルズとのケミストリーははっきり言ってまったくなかったと思うんだけど、これはまったく相容れない二人がくっつく話だからそれでも良かったのかなとも思う。ライアンレイノルズのちょっとポカーンとした表情もこの役に合っていた。彼に関してはすでに3本見てるんですが、カッコいいのかも演技ができるのかもちょっとまだ未知数です。
ま、かる~い気持ちで見てもらえると良いかと思います。
「映画」もいいけど「犬」も好き。という方はこちらもヨロシクです。我が家の犬日記「トラが3びき。+ぶち。」