チームは5連敗で借金生活に入り、打線も5試合で9得点と1試合あたり2点に満たない援護しかないという悪条件の中で、弱冠18歳の唐川がチームを救う快投を見せてくれました。
プロ2試合目の登板で初の完投勝利を無四球の10奪三振で飾り、ローテーションの座をがっちりと自分のものにしました。
地元出身で高校生BIG3の1人に数えられた唐川ですから、もちろん期待はしていました。
しかしまさか1年目のこんな早い時期から主戦として活躍してくれるとは想像すらしていませんでしたし、想像できていた人は世の中広しと言えども誰1人いなかったと思います。
そのぐらい、唐川のこの活躍ぶりには驚かされっぱなしです。
入団時から素質は抜群とは言われていましたが、由規や中田が紙面を賑わす中で、2軍で育成するとのチームの方針の基で地味な存在とされていました。
しかしオープン戦の最後の最後でファンサービスの意味合いで登板した試合で好投し、久保の不調もあってチャンスを掴んだ唐川には、エースへの一本道が見えているはずです。
いくら力があってもチャンスを活かせずに消えていく選手が多い中で、その力をいかんなく発揮できるということは凄いことです。
だからと言って彼に必要以上の期待をかけて潰すことのないようにして欲しいのですが、中6日を堅持するチーム方針を考えればリスクは低いと思われます。
むしろ気をつけなければいけないのは野球以外で、球団が営業のためにサイン会などに引っ張り回さないことを願いたいところです。
今日の唐川は前回に比べてストレートも高めに抜けることもなく、ほぼ完璧で天晴れなピッチングでした。
たまにボールが先行しても簡単にカウントを整えることができる制球力は、あのお手本とも言われる綺麗なピッチングフォームによるものでしょう。
無駄な四球を出さないことで、三振を奪うタイプの投手にしては球数が少なく済むことが今日の完投を生んでいます。
橋本もストライクゾーンを上下左右に広く使っていましたが、それも唐川のコントロールがあってこそです。
また前回も書きましたが、得意と言われるスライダーよりも、今日は前回より多めに使った落差のあるカーブの方が武器になりそうな気がします。
高めに思わず手が出てしまうほどキレがあるストレートと、球速差のあるカーブとのコンビネーション、そして左右に揺さぶるスライダーがあれば、コントロールを乱さなければ相当やれると思います。
目標はまずは成瀬の実質1年目であった2006年の5勝ですが、今日の唐川を見ればオールスター前にでも達成してしまいそうです。
そろそろ他球団も攻略法を真剣に考え始めるでしょうし、5回前後にいい当たりをされたようにスタミナという課題もあります。
体が出来きる前に実戦をこなすことによる故障も怖いですし、いつかは壁にぶち当たる日もくるでしょう。
しかし唐川ならその壁を越えるごとに大きくなっていく、そんな確信に近い思いを持たせてくれる今日のピッチングでした。
その唐川に「ダメな先輩たち」と思われたくなかったのか、今日は打線が活発に援護しました。
キーマンは西岡、あの初回のヘッドスライディングがチームにカツを入れたと考えます。
走り抜けた方が早いことは周知の事実の中で、あの西岡が泥臭いヘッドスライディングをしたことに大きな意味があります。
今日もマウンドに寄っていって唐川に声をかけるなどチームリーダーとしての自覚がでてきた西岡が導火線となって、湿りきっていた打線に火をつけてくれました。
引退が近いのではと思われるぐらいダメダメの西口の甘いボールを連打したに過ぎない面もありますが、それでもあれだけ打線が繋がったのは久しぶりです。
あの西岡の泥だらけのユニフォームが「お前ら何やってんだよ!」というチームメイトに対するカツのように思えてなりませんでした。
そしてズレータに待望の一発、これが試合を決める大きな要因でした。
あのまま2点で終わっていれば唐川もプレッシャーを感じる重苦しい雰囲気となったでしょうし、ズレータ自身にとっても重しのようなものが外れた気分でしょう。
今季初の3安打猛打賞は大砲を打線に置くべきと考える私にとっては心強いもので、チーム上昇の鍵を握るズレータの復活に向けてきっかけになってくれればと思います。
暴走とも見えたセカンドへのスライディングにもズレータの気合いが感じられ、粘り強く起用し続けたベンチの勝利だと思います。
ところでスタンドからはベンチ前のパフォーマンスは昨年までの「幕張ファイヤー」の様に見えたのですが、実際はどうだったのかがちょっと気になります。
橋本、大塚、根元もいい仕事をしました。
橋本は好調さをアピールする左方向への強い打球で唐川に先取点をプレゼントし、大塚もエンドランを見事に決める流し打ちを見せてくれました。
また根元は久しぶりの出場でノーヒットではありましたが、ボールはしっかりと見えているようで大丈夫だと感じさせてくれました。
核弾頭や主軸がきっちりと仕事をすれば脇役も引き立つもので、また脇役がきっちりと自分の仕事をこなしてこそ得点に繋がるわけで、この両者を繋ぐ役割がベンチワークです。
だからこそ快勝とも言える今日の試合でも、不満も当然ながらあります。
立ち上がりの西口を打ち込みながら、結局ずるずると中盤まで投げさせてしまうのはいつもと同じでした。
ここという場面で1本が出ないのは相変わらずで、7回はルーキー投手が勝手に自滅しただけでロッテ打線が打ち崩したと言うのは早計でしょう。
初回にしても早川は死球で救われただけで、バントを失敗したというミスを犯したことを忘れてはなりません。
また6回の根元にもバントをさせるべきで、こういった中途半端な戦略が打線としての繋がりを失わせていることに気づけないバレンタイン監督に苛立ちを感じます。
今日は単に各選手が自分の持ち味を発揮しただけで、ベンチワークで勝ったなどとは思わないで欲しいと思います。
明日は問題の小林宏です。
2試合連続して18歳ルーキーに見事なピッチングを目前でされた小林宏の意地に、今度こそ期待したいと思います。
もし明日も惨めなKOをされるようですと、真剣に浦和での調整を考えるべき時期にきていると考えます。
ずるずると1軍に置き続けたことで1年間を棒に振った昨年の清水の二の舞にしてはなりません。
そんなことにならないよう小林宏の快投を望んでいますし、今日の勢いを明日に繋げられるよう下手に打線をいじらないことを願っています。
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昨日までの最悪のチーム状態から少し不安を抱きながらの観戦でしたが、まさかこんないい試合が見れるとは思いませんでした。
唐川については凄いとしかいいようがありません。今、最強の西武打線相手ですから力は本物でしょう。
今後にオリオンさんが言われたような不安もありますが、それよりもどんな素晴らしい投手に育ってくれるのかの期待の方が大きいです。
ズレータにホームランが出たのはチームにとっても大きかったですね。
次の谷間の先発は大嶺を使ってほしいですね。唐川の活躍に刺激を受けていると思いますので、はまれば凄い投球をするかもしれませんし。
明日は小林宏の調子もそうですが、左の帆足ということで、バレンタイン監督がまた打線を大幅にいじることが予想されるので、心配ですね。
仰るように、攻めの拙さは相変わらずですが、ベンチで目を輝かせて唐川を見つめていた俊介・小野・里崎らの選手に好循環がもたらされる事を期待したいと思いました。
先週の一面は2誌(ニッカン・スポニチ)だったと思いますが、明日はどうなるかな?
まさにダイヤの原石ですから、丁寧に慎重に磨き上げて欲しいですね。
今年のうちに成瀬と左右の両輪にまで成長してくれるのではないかと、はや親ばか状態になっています。
いつかは負ける時の負け方も、成長に繋がる負け方をしてくれればと思いますし、間違っても守備が足を引っ張るような負け方をしないよう願いたいところです。
>マリンすらいむさん
「どんだけ~」にするとの話しもありましたが、オープン戦のその一言が不調を招いたと悟ったのでしょうか(笑)
>幻の侍ジャージーさん
あ、語彙が乏しくてすみません(笑)
確かサブローがヒットを打ちまくった時にも同じ表現をしたような気が・・・
実はこんなに唐川の投球数が少ないとはスタンドで見ていてわかっていなかったため、9点差になった時点で8回から投手が交代するものだとばっかり思っていました。
それが続投、さらには9回のマウンドに登った時には「ふざけるな、壊すなよ」と叫んだ次第です。
結局109球で前回より10球ほど多かったですが、あまり気合いを入れる場面すらなかったので、負担は少なかったのではないかと思います。
もちろん心配なのは今後で、おんぶにだっこ状態で球数を多く放らせる展開にならなければいいのにな、と思います。
無四球10奪三振,これからストレートはもっと速くなるでしょうから、楽しみいっぱいの投手ですね。
当分は先発で起用して夏場に疲れたら登板間隔をあけて酷使無しで使ってもらいたいですね。
先発型投手が7人になり調子悪くなったら下に落として調整させる余裕ができ、春先から先発を酷使している球団との差が夏から秋に出てくると期待します。 監督は1人を押さえに回す考えはないでしょうね。
早川、送りバントをセーフティーぎみにやってまた失敗。あいかわらずでした。
ズレータが5番に入っているので心配しましたがホームランに8回の2塁打と本来のズレータらしい当たりが戻ってきて、日ハム戦の元気の無い状態で当分は復調しないと思ったので、これは驚きでした。パフォーマンス(幕張ファイヤー)も忘れてなかった。(パフォーマンスの練習はしていたのか?)
タオル回しを久しぶりに見ました。いつ以来だろうか?
9回の守備に大塚に代わりなぜベニーが??? 守備固めならサブローだろうに。大塚が故障したのか?
成瀬も凄いですが唐川はモット凄くなりそうですね。
ズレータ待望の幕張ファイヤー含む猛打賞で復活に期待ですが
問題は明日のコバヒロですね。
唐川が凄いのはこれでわかりましたのでおいといて、それよりもやっとズレータが復調したと思うので収穫だったと思います。今日の長打2本はSh時代のいいときにしていたバッティングに見えましたね。今季初の幕張ファイヤー♪も見れましたし。
やっぱ今日の4番大松のようなオーダーの方が好きですね、自分的には。
西武は打撃は確かに凄いんですが先発・リリーフが心無いともいえますね。開催前に記者の皆さんは西武は先発がいいといっていて打撃不安といっていましたが実際は逆でしたね。自分は最初から西武は打撃は多分今年凄いんだと思っていましたから。昨日は西武で一番いい投手に当たってしまったんだと思うことにします。(涌井もなんだか・・・)
明日は小林宏なのでなんとかいいピッチングしてもらいたいと思います。多分見れませんが、携帯速報で見ます。KOならエースでも浦和で再調整ですかね・・・今日勝ったので明日からスタートですね!