オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
写真など一切の転用、転載を禁止します

2007年通信簿 10 大松尚逸

2007-10-27 13:49:18 | 千葉ロッテ

10 大松尚逸 外野手 25歳 年俸1600万円

【2007年成績】 77試合 213打数 24得点 64安打 打率.300 14二塁打 0三塁打 5本塁打 22打点 1盗塁 15四死球 31三振 得点圏打率.288

今年の野手の成長株の一番手は大松でした。
シーズン前に目標として掲げた「左方向を意識したバッティング」を見事にものにし、昨年よりも大きく打率を上げて3割を達成しました。
得点圏打率も.288とレギュラーを目指すのに申し分のない成績を残せた1年でした。

昨年はデビューから立て続けにホームランを放ち注目を集めましたが、中盤からはほとんどいいところがなくシーズンを終えました。
変化球にタイミングが合わない、これはプルヒッターであることも1つの理由であったと思います。
そこを考えてのプルヒッターからの決別宣言が件の目標であり、それこそ福浦ばりのタイミングを外されながらも左方向へ流したヒットを打てるようになったことは大きな進歩です。
割と大きなスイングで空振りもするイメージが強いのですが、意外と三振が少ないのにはびっくりしました。
これも課題であった変化球をファールで粘れるようになったのが大きいのもしれません。
ただバットにボールを当てることに意識が行き過ぎているのか、タイミングを外された時に体勢を崩しながらバットに当ててボテボテの内野ゴロというのも多いので、狙い球と違った時に踏みとどまる勇気も必要だと思います。
昨年に引き続き少なかった四球の数が、来季に向けての課題になると思います。

大松と言えばホームラン、ファンもそうですしベンチが望むのも大砲としての活躍です。
今年は5本と昨年から数を減らしましたが、私は今年はこれで良かったのだと思います。
もちろん大松らしい弾丸ライナーのホームランを数多く見たいという思いはありますが、それよりも1軍の選手としてきっちりと結果を残すことが今年の大松に必要であったと考えるからです。
ホームランは試合数に出て率さえ残せれば、結果的に本数は稼げると思います。
とにかく試合に出してもらえる実績を積めたこと、これが今年の大松にとっての収穫だと思います。

その試合出場を阻むハードルになりそうなのが、やはり守備と走塁でしょう。
昨年よりは多少はましになりましたが、やはりレフトの守備には不安がいっぱいです。
記録に残るような失策はありませんが、守備が下手な選手にありがちな深い位置で守ることにより無駄なヒットやランナーの生還を許すケースが目立ちました。
ただ守備が下手なだけでなく足も遅いので、深く守ることで前の打球に追いつけない、内野を抜けたヒットを迅速に処理できないなどの弊害が目に付いた今年の守備でした。
外野手なので頭を越されることの不安が大きいからこそのポジション取りなのかもしれませんが、ポテンヒットほど投手が脱力するものはないと思いますので、来年はもう少し積極的な守備ができるように練習を積んで欲しいと思います。
また走塁ですが大松の場合は打球判断に大きな問題があるように思えます。
自分が足が遅いという意識が強すぎるのか、とにかく安全走塁を心がけ過ぎているように見えます。
好走と暴走は紙一重ではありますが、もう少し積極的な走塁をして欲しいと思います。
要は守備・走塁と苦手な分野について守りにはいるのではなく、逆に積極的なプレーを心がけて欲しいということです。

今年ぐらいの率を残せると、どうしても左腕でも使って欲しいと考えてしまいます。
実際に左腕からもヒットを打っていますし、使わないことには本当に左腕を苦手にしているかなどわからないはずです。
もしかすると左腕に相対することで体が開くなどのフォームの崩れを気にしているのかもしれませんが、大松にレギュラーを期待するのであれば来季はもう少し左腕でも起用して実戦で適性を見極めて欲しいと思います。
もっとも左腕には竹原がいるので、彼との激しいポジション争いがお互いのレベルアップに繋がってくれればと期待します。


【オリオン村査定】 1600万円 → 2400万円 (△50%)

 

コメント (7)    この記事についてブログを書く
« 2007年通信簿 9 福浦和也 | トップ | 藤田と吉井に戦力外通告! »

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お返事 (オリオン)
2007-10-28 15:05:31
確かに逆転タイムリーや決勝タイムリーなど、試合を決めたイメージはあまりないですね。
ホームランは割と効果的な場面で出ましたが、ヒットに関しては他の打者に乗っかって、という感じがありました。

ただ、私はそれでもいいと思っています。
もちろん勝負強い打撃をしてくれるにこしたことはありませんが、今はどんなヒットでも打てることが彼にとっての大きな財産であると思うからです。
そういう意味では彼の5番起用を主張したこともありますが、来季も下位で打たせた方が彼の成長のためにもよいかと思います。
気楽な場面であろうが、緊張する場面であろうが、あるいはシーズン終了間際に帳尻あわせと言われようが、どちらにせよ力がなければ結果は残せないわけですから、まずは結果を残すことが大松にとって最優先課題だと思っています。

守備に関してはおそらくロッテファンの全てが同じ思いでしょうね(笑)
あの守備がもう少しまともであれば出場機会も増えると思うだけに残念でもあります。
守備が巧いことで出場できる選手、今で言えば大塚などがそうですが、こういった選手はいますが、逆に下手なだけで出場機会を失う選手も多くいます。
昨年の竹原などは、あまりに酷い守備をしたら即2軍に落ちました。
ルーキーの年のTSUYOSHIも、打撃では結果を残しながらもセカンド守備で拙いプレーを連発した途端にあっさりと抹消されました。
打てばいいだろ、ということが通用しなくなってきているのが最近の野球ですので、大松にも守備向上を意識して欲しいですね。
返信する
チャンスでの打席 (HJM)
2007-10-28 11:42:09
『未来の4番』のスタイルから、『確実性』のスタイルに変化し、数字的には、向上したと判断します。

来期の課題として、私の主観ですが、得点圏打率.288のワリに『チャンスに弱い』イメージが強くあります。
結構『駄目押し』タイムリーは沢山見ましたが、『ココ一番』『1HITて逆転』のケースで、ことごとく凡退していたイメージが強くあります。
勿論『期待度』が大きいからこそ、そう映っているのかもしれませんが、来期は『試合を決めた一撃』を沢山見せてくれる選手になることを期待します。
(CS5戦目最終打席のタイムリーを糧に来期の変貌を期待したいです)

守備については不安いっぱいです。内容はオリオンさんご指摘、もっともであります。
特に球場の広いパ・リーグでは外野守備力も順位を決める大きなファクターであると常から考えています。
来期、打席数を増やす意味でも、打撃練習より守備練習に比重をおいてほしいです。

毎年、怪我での登録抹消があるので、身体のケアもしっかりと行ってほしいです。
(やっぱり立花コーチではダメですね)
返信する
お返事 (オリオン)
2007-10-27 18:05:10
>ロッテ狂さん
課題を持って取り組んで、そして見事に結果を出したのですから才能も力もあるのでしょう。
同じ努力で守備や走塁も克服して欲しいですね。

そう言えば序盤に故障で離脱しましたね。
無事是名馬でもないですが、やはり故障する選手が今年は多すぎましたね。

>富山マリンさん
実は昨年同様に終盤に失速するのではとヒヤヒヤしながら見ていたのですが、むしろ終盤に向けて調子を上げてきましたので来季に期待してしまいます。
本人が今年の成績で満足していないこと、これが来季への鍵になると思います。

>HIROさん
やはり守備ですね。
ライン寄りの打球にしてもそうですが、前方面の打球に思いっきり前進するわけでもなく、何だか恐る恐る前進しているように見えます。
これは捕球後の送球をイメージして、バウンドを合わせるタイミングをはかっているのではないかと思うのですが、それにしても動きが緩慢に見えます。
このあたりの守備勘は失敗を繰り返すことで覚えていくしかありませんので、やはり積極的なプレーが望まれます。

>だーびっつさん
確かに打点が少ないような気がしますね。
これはホームランが少ないのも理由かもしれませんが、里崎が掃除してしまうというのも関係あるような気がします。

竹原との競争でベンチは仕方がないかもしれませんが、ベニーが守って自分はDHというのを恥だと思うところから始めて欲しいと思います。
返信する
Unknown (だーびっつ)
2007-10-27 17:54:47
得点圏打率がそれなりにあるのに、その割に打点が少ない気がします。
もちろん外角への対応など、成長した部分もあるのですけどね。来年は勝負になると思いますので、20本くらい打てるようになって欲しいですね。
守備&代走を使われることが多いという事は、やはり課題があると思われているんでしょうね。
若いうちから指名打者専用なんてもったいないですし、なによりあれほどの打力を持つのに交代させられるのは惜しいです。フルイニングで出場するくらいの目標を立てて、そのために守備&走塁に取り組んで欲しいですね。
返信する
課題は守備 (HIRO)
2007-10-27 17:14:39
第2S最終戦、9回の打席は、賞賛されるものの、逆に、勝負の行方を決めてしまった、その前の打席の雑さ。これが、彼を象徴しているところですね。大松君だけの責任ではないのですが、今年、何度となく気になったのは、ピッチャーがピンチをやっとこさ切り抜けた次の回に、5・6・7番の打者が、速攻で打ち上げて即交代。ピッチャーが、一息ついたり、気持ちの整理をしたりという間を与えず、次の回に大ピンチというのが間々ありました。そういうところの見えない貢献をどれだけできるか。
さらになんといっても、守備ですね。肩が強くない、足も速くはない、というところで、改善できるのは、打球に対する動きだしでしょう。とにかく、遅い。特に、三塁後ろのライン際の緩いフライ。単なる凡打が二塁打、2アウトなら、走者一掃になってしまうとこをなんとかできればというところです。竹原や青野との定位置獲得競争のポイントはそこでしょう。
返信する
成長株 (富山マリン)
2007-10-27 16:39:41
大松の成長は頼もしい限りです。

今季は四球こそ少なかったものの、CSの最終打席に見せたような打席内でよく粘れるようになりましたね。

2ストライクに追い込まれた状況からの打率が.299ですから、それを物語っています。

逆に言えば打者有利なカウントからは仕留め切れてないわけですから、課題といえば課題です。

左投手に対しても打数は少ないものの全く打てない感じでもないので積極的に使ってもらいたいですね。

守備に関しては今は普通に守ってくれれば‥走塁の積極性は本人の意識次第ですので、改善出来ると思いますが‥

査定としては怪我でフルに働けてないので、妥当だと思います。
返信する
先ずは打撃向上 (ロッテ狂)
2007-10-27 15:34:58
昨季前半、ブレイクした大松が後半、大失速した原因をシッカリ分析出来たからこその今年の成長に繋がったと思います。

昨季は前半、内角を良く打ったため、各チームの投手陣に内角をより厳しく攻めらたことで気にするあまり外角は勿論、得意の内角も打てなくなり失速しました。

今季の大松は開幕前から外角を踏み込んで逆らわずに強い打球をレフト方向へ打つという課題を挙げてましたがある程度今季は出来ていたんじゃないでしょうか。

後は怪我せず1年間フルに活躍する事と守備、走塁面ですね。

個人的には先ず打撃力の更なる向上を望みます。
返信する