鉄筋コンクリートで再建がされた名古屋城の天守閣が老朽化で耐震に問題があるとのことで、その対策で紛糾をしているようです。
河村市長が木造での再建を押し進めている一方で、そのコストが財政に与える影響に鑑みて耐震工事でよいとする反対意見も根強く、その方向性が定まっていません。
いずれにせよ震度6強程度で倒壊の可能性があるとなれば各地で地震が多発をしていることからして結論を急ぐ必要があるのではないかと、その議論の行方が気がかりです。
名古屋城天守閣「大地震で倒壊恐れ」 看板設置に戸惑い (11/18 朝日新聞)
名古屋城を管理する名古屋市が18日、「天守閣は耐震性能が不足」「大規模地震で倒壊する危険性が高い」と警告する看板を天守閣周辺3カ所に設置した。
ただ、天守閣への入場自体は規制しない。
危機感をあおる看板を、観光客は戸惑った様子で見ていた。
18日朝、天守閣前で看板を見た神奈川県藤沢市の大学生松葉唯さん(21)は「地震だと気をつけようがないのでは……」と困惑した表情。
戦国武将に扮した「名古屋おもてなし武将隊」が目的といい、天守閣に上るか迷っていた。
看板設置を指示したのは、天守閣の木造化の旗を振る河村たかし市長。
天守閣は震度6強で倒壊の恐れがあるとして、「一刻も早く入場禁止にする」との意向を示していたが、天守閣は名古屋観光の目玉。
足元の市当局が入場規制に消極的で、看板の設置がやっとだった。
天守閣には外国人観光客も多く訪れるとして、河村氏の指示で英語の警告文も添えた。
今後、中国語も追加する。
ただ、警告文を読んでも天守閣に上る人は多かった。
家族4人で訪れた千葉県佐倉市の会社員北出真司さん(36)は「小さい子どもがいるから危ないという気持ちもあったが、せっかくの旅行なのでもったいないという気持ちも半々で上りました」と苦笑した。
とりあえず「倒壊の可能性がある」との注意喚起をしたとのことですが、さすがにこれは無責任のような気がします。
何かあったら自己責任だよ、とでも言いたいのか、しかし実際に事が起きたらその言い逃れは厳しいでしょう。
いっそのこと立ち入り禁止にして観光への影響を現実のものとするのが議論を決着させる早道ではないかと、そうすれば悠長な言い争いをしている暇はなくなります。
何はともあれ河村市長の腹づもりどおりに2020年に木造での再建が成れば城フリークとしては嬉しいのですが、それはそれとして今の天守閣のうちにもう一度は行っておかないと、東海地方は東京オリンピックで注目がそちらに集まっているときにこっそりのつもりでしたが、来夏に予定をしている北陸地方との入れ替えも検討することにします。
オリンピックの移転、豊洲問題もいいかもしれないけど、周りもちょっと考えてみたいかな。
今朝もグラッと揺れましたし、また大きいのがありそうな不安が。
先日の博多駅前は地下鉄工事が誘引をしたにしても大規模陥没、戦後復興期の建築物、特にインフラ系が心配でもあります。