盆も正月も関係なし

 

さりげなく今日から中国の出張が始まり、人生三度目の海外での生活です。
一度目は十数年前にラスベガスとシリコンバレーでの一週間、二度目が先月に中国での二週間、そして今回は同じく中国で一月末までの二ヶ月弱となります。
少しずつ、しかし着実に期間が延びていることが気がかりではありますが、まあ気にしても仕方がありません。
自分の蒔いた種は自分で刈る、そう思って頑張っていきます。

短期間で同じ場所への出張なために、今回は全くと言っていいほど新鮮味がありません。
意味もなく空港で写真を撮りまくった前回が嘘のように黙々と目的地に向かうだけで、それではあまりにつまらないので機中から無理矢理に空の写真を撮ってみました。
鉄の塊が雲の上を飛んでいることが不思議と言ってしまえば笑われるのでしょうが、それが正直な感想です。
同様に緊張感も皆無であり、前回に北京空港での国内線の乗り換えで四苦八苦をしたのも今は昔、あっさりすぎて時間を持て余してしまいました。
出張の地である済南は今月あたりから最低気温の平均が氷点下になるとのことで衣料品などの荷物を増やしたのですが、そのためにJALには重量超過料金を徴収されてしまったので、さて山東航空ではどうやって支払の手続きを取ろうかと思ったのが唯一のイベントであり、しかし巧みな話術で見事に切り抜けたので肩すかしです。
早い話が担当者と言葉が通じないことで会話が成立せずに相手が根負けをしただけだと思われるのですが、ここで最低でも30分、下手をすると1時間以上はかかるだろうと踏んでいたのが数分で済んでしまったので、ここから乗り換えまでの5時間が異様に長かったです。
乗り継ぎが悪いことは分かっていましたし、むしろ前回はそれで救われたのですが、しかし何かイベントが無いと間が持ちません。
無事に済んだからこその余裕の発言ではありますが、念のためにノートパソコンに入れておいた三國志が大活躍でした。

15日間で13日も働いた前回とは違って今回は多少の休暇は取れるのではないかとは狸の皮算用ですが、長期出張では現地カレンダーでの勤務になるので現実は厳しいです。
天皇誕生日や成人の日はもちろんのこと、大晦日や三が日も中国では平日との恐ろしい噂があります。
幸いなことに来年は元旦が土曜日なために正月勤務の悪夢は避けられるのではないかとは思いつつも、普通に土曜出勤をすればそれも正夢になってしまうのですが、悲しいことに正月勤務は珍しくもないので割り切るしかありません。
そうなったらそうなったでスーパーに行くなどして時間を潰すのがせいぜいの日曜日になるだけだと訳知り顔でつぶやきながらも、それでも世界遺産である泰山に登るぞと意気込んでいる長期出張者の波に飲み込まれるべきかどうかを思案している、そんな中国での初日の夜です。