8 中村奨吾 内野手 26歳 年俸3500万円
【2018年成績】 143試合 552打数 82得点 157安打 打率.284 30二塁打 3三塁打 8本塁打 57打点 39盗塁 82四死球 94三振 得点圏打率.244
井口監督が「自分に似ている」と慣れ親しんだセカンドへのコンバートでゴールデングラブ賞を獲得し、また全試合出場どころか全イニング出場は2010年の西岡以来ですからその分かりやすい激推しぶりに中村も応えてキャリアハイの.284はリーグ10位、39盗塁は2011年の岡田、伊志嶺以来の30盗塁オーバーですので大きく躍進をした一年でした。
やはり井口監督に「トリプルスリーに一番近い」と、そして自らの目標の3割30盗塁には届きませんでしたが、その足掛かりは掴めたのではないかと思います。
オールスター戦の初出場も果たしてここから来季にどう上積みをしていけるのか、年齢的にも脂が乗ってくるところですので大きな飛躍を期待したいです。
こと中村について言えば井上と同じく、金森打法のエッセンスがプラスに働いたのでしょう。
あれだけ外のボールを強引に引っ張り、かつドアスイングで詰まったゴロを量産していたものが手元までボールをしっかり見られるようになったことでコースに逆らわない素直なバッティングができるようになり、またそれが四球が大きく増えながらも三振はさほどに増えなかった理由だと思います。
そのコメントからしてもようやく右方向を意識しているのが一番の収穫、長打は物足りないですが今季は型作りと考えればそこはさして問題ではありません。
引っ張っても流してもボールを強く叩けていますので、ホームランラグーンでなくとも来季は二桁、どこか打撃フォームが似てきた今江超えぐらいはいけるはずです。
球団新記録の22死球は相手バッテリーも中村を強敵と見なしたからこそ、とにかく中村は外のボールの対処が課題と言い続けてきた身からすれば喜ばしいの一語に尽きます。
この打撃面での成長は昨年後半からの流れ、福浦や大村コーチからの指摘で顎を引いて目線を落とすことで低めの変化球を見極められるようになったのも大きいと思われ、そういう意味では大村コーチが一軍担当となり、福浦も二軍で打撃コーチの肩書きが付きましたので第二、第三の中村の誕生を待ちたいです。
一方で守備、走塁については立派な数字ではあるのですが物足りないところも目立ちましたので、評価は微妙と言いますか保留と言ったところでしょう。
鈴木をサードに追いやってのセカンドの守りは机上のUZRはリーグトップですし守備範囲もまずまず広く、難しいバウンドもグラブ捌きでこなしてはいるのですが、併殺プレーのときに捕ってから投げるまでにややもたつくことがあるのと、イメージをとにかく悪くしているのは飛球へのアプローチです。
藤岡と同じく積極的に捕りにいくのはいいのですが深追いかつ諦めが悪く、むしろ自分が追うのではなく司令塔として早めに指示を出すのが求められる役割ではないかと考えます。
こと外野との連携ではコンバートから間もない平沢と移籍をしてきたばかりの岡ですから中村が追えば任せてしまうのは当然、追うなら最後まで追わなければなりませんし地元であれば風を計算して誰が捕るべきかの判断を早めにしてもらいたく、あのギリギリまで追いながら突然に止めて平沢が慌てたシーンが象徴的でした。
このあたりは中村と言うよりはチームとしての課題ではあるのですが、チームリーダーとしての中村の変化を望みたいです。
またもう少しのところで西川にかっさらわれた盗塁のタイトルは成功率を上げなければ厳しく、リーグ最多の盗塁死15はとにかく走れという井口野球の負の側面ですので仕方のないところはあるもののこれを糧に次に活かせるか、足で勝負ができるタイプとは考えていなかっただけにせっかく手にしかけた武器を育てる来季であってもらいたいです。
その中村は来季から中村奨、となれば広島に似た名前の選手がいるので「本家」を主張できるよう、一年だけだったと言われないよう頑張ってください。
【オリオン村査定】 3500万円 → 6000万円 (△71%)
中村の場合、3回ほどあったスーパーチョンボがクローズアップされやすいのですが、
随所に好プレーがありました。
賞は極めて順当。
鳥越コーチは「まだまだうまくなる」と見ており、
さらに良くなるでしょう。
盗塁はコツをつかんだでしょうし、
走られると見送るしかない後続打者の我慢もありました。
欲を言えば一発がほしい。
足があるから上位の打順は動かないでしょうが、
角中、井上、バルガス、安田で3~6番を組めますし(丸もか?)、
2番中村奨の構想はあるかも。
天理早稲田でも経験あり。
このタイプは気持ちよくプレーすれば力を
発揮すると思います。
3割15本は射程距離です。
盗塁を意識させたことが成長につながりました。盗塁には配球の読みが必要でそれが打撃にも生きる結果に繋がったでしょう。島田誠臨時コーチの指導の賜物かも。もちろん打撃コーチの指導も大きいでしょうが。
来年は長打力も発揮してほしいですね。20本打てる資質はありますよ。ただしラグーンに惑わされて長打狙いになると失敗するので慎重に・・・。
守備は致命的な失敗が印象に残ってしまう、盗塁失敗が目立つ日ハム西川は失格は3ですから、走れば良い訳ではない、ロッテの中ではたいへん良く頑張ったけど、来年どれだけ上積みがあるかが、進化が問われる。
昨シーズン後半から目覚めだしそれまでよく我慢しました我々ファンも。奨吾クラスの若い選手があと何人か出てくるといいんですがね。ドMな私はワクワクしてきます。
3番なら得点圏打率3割5分は欲しいよね。
4年20億ぐらいの選手にならないと。
どのポジションの内野手に怪我人が出ても対応出来るように、大地はスーパーサブなんでしょうか?。
直訴して、大地を追いやってまでセカンドに付いたのですから、もうひと伸びふた伸び欲しいです。
最低でも、二桁ホームランに三割、30盗塁を期待してます。
ただし、その伸びる方向には疑問が残ります。去年に比べて打率は若干上がりましたが、結局3割はキープできませんでした。ここは来年以降への課題。四死球が増えた結果出塁率は4分ぐらい伸びて、それは大変素晴らしいのですが、代わりに同じだけ長打率が下がってしまい、結局OPSは去年より1厘だけですが下がっています。チームの課題は得点力ですから、試合数、打席数は去年より大幅に増えたものの、これではチームへの質的な貢献としては進歩がなかったことになってしまう。前のバッターのチャンスの作り方に依存はするのですが、全試合出場の3番が打点57は浅村の半分以下で、まったく十分とは言えません。
中村はこれから3番を目指すのか1番を目指すのか。今年は3番を打ちながら1番の方向、つまり出塁して進塁する方向への進歩でした。これは本人の意識の問題でもありますが、首脳陣の役割の明確化の問題でもあります。荻野の復帰や藤原の伸び、あるいはバルガスや丸の動向、安田の伸びなど、いろいろなファクターが絡むので簡単ではありませんが、首脳陣はトリプルスリーという万能な目標ではなく、もう少し明確にしてあげた方が、本人のためにもチームのためにもいいと考えます。
バレルゾーンに打つと長打と打率は比例するはずなのですが、打率と長打が反比例しているところを見ると加藤や今江と同様なロッテ化が始まったような気がします。
来年はラグーンができ外野手が前に出て来るのでシングルヒットで2塁から生還する機会は予想しています。
もし中村が引きつけて飛距離を出さず、野手の間に打球を落とすバッティングに進むのならば、クリーンアップではなく、2番打者として中村を使いたいです。
クリーンアップにはバレルゾーンに打ち、かつ、スイングスピードが160km/hぐらいの打者になってもらいたいと願っていて、
中村にはそっちに進んでいってほしかったのですが・・・。