カモメの祭典、散る

 

観客動員が実数発表となった2005年以降の最多記録を更新した東京ドームでの主催試合、興行的には大成功でしょう。
QVCマリンのキャパを大幅に超える集客は物珍しさが理由なのか、東京都民、あるいは職場が都内にあるロッテファンの多さを表したものなのか、来年以降の定番にもなりそうです。
そんな大観衆に緊張をしたわけでもないでしょうが日本ハムに続いてソフトバンクにも完敗、上位のチームには手も足も出ません。
そうなれば下位に取りこぼしをすることなく上位が躓くのを待つ、消極的かつ地味な作戦ではありますが、弱いなら弱いなりにできることをただやるだけです。

涌井はいきなり先頭打者アーチを浴び、また追加点を簡単に与えるなど点の取られ方が悪かったですが、それでも7回3失点、最低限の仕事はしてくれました。
もちろんエースなのですから打線の援護があるまで耐えて欲しかったものの、かなり無理なフィルダースチョイスをやらかすなど涌井も状況を把握してのプレーでしたから、その悔しさを一番に感じているのは涌井本人ではないかと、また涌井らしからぬ104球での交代にベンチの迷いも見て取れます。
何にせよ打線が3安打零封ではどうにもならず、初回二死満塁のフルカウントからボール球に手を出したナバーロ、終わってみればここで試合が決まってしまいました。
武田のストレートが適当に荒れていたために的を絞りきれず、効果的な緩いカーブにタイミングを崩されて、前回に攻略をしたのが夢幻のようです。
円陣を組んだ直後も手を出すのはストレート、カーブ、高め、低め、内寄り、外寄りとてんでんばらばらで、その指示が機能をしていたようにも見えませんでした。
意外ですが4連敗は今季初とのこと、チーム状態は札幌でかなり狂ってしまっていますので、明日は中止でオールスター休みでの再調整でいいようにも思えてしまいます。
村田とは違ってまるで文化人のようだった小宮山にもちょっとガッカリ、仕方がないですが来場ポイントも付与されず、ロケーションが違うだけで試合中のビジョンやイベントは何も変わらず、札幌と同じく最前列が見やすいわけではないことを思い知らされ、そんなもやもやしたものが山積みのカモメの祭典でした。

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1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 安 失 ソフトバンク 1 0 0 1 0 0 1 1 0 4 9 0 千葉ロッテ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 1

◆7月12日（火）　千葉ロッテ−ソフトバンク15回戦（ソフトバンク10勝4敗1分、18時32分、東京ドーム、44,411人）
▽勝　武田　16試合9勝3敗
▽敗　涌井　16試合7勝4敗
▽本塁打　松田19号（涌井）

▽バッテリー
千葉ロッテ　涌井、東條、松永、大嶺祐—田村
ソフトバンク　武田、スアレス、五十嵐—細川