愚者のエンドロール |
古典部シリーズの第二弾です。
二年生が学園祭で上映をするために撮影中だったビデオ映画が殺人のシーンを撮ったところで脚本担当の生徒が倒れてしまい、その脚本のトリックがどういったものかを古典部のメンバーが推理をしていく、かなり乱暴にまとめてしまえばそんなストーリーです。
殺人とは言っても映画の中の話ですし、学園内の小さな謎を解いていく舞台背景に変わりはありません。
省エネ主義な折木奉太郎が例によって千反田えるに引きずられるように探偵役になりますが、その裏にある女帝と呼ばれる生徒の思惑が徐々に明らかにされていきます。
前作ほどではありませんでしたが、これも一気に読み切るだけの面白さがありました。
珍しくも昼休みに読書をしてしまいましたし、暫く活字から離れていた欲求不満の解消にはもってこいの古典部シリーズです。
ただ謎解きをするだけではなく奉太郎の心境の変化が描かれていますし、意味深な登場人物に思わずニヤニヤとしてしまいました。
すんなりとはいかずに思い上がりと挫折、それを気遣う他の古典部のメンバーのコメント回しも絶妙で、やはり小説の中だけに置いておくにはもったいない作品だと思います。
ドラマではなくアニメ化がされているとのことですので、落ち着いたらそちらにも手を出してみます。
登場人物がどういった表情を見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。
2012年11月27日 読破 ★★★★☆(4点)
演出が若干過剰&原作よりキャラクターを可愛く描きすぎている部分はあると思いますが、
原作に忠実な部分は忠実に、それ以外の映像化するには不向きな部分も上手く補完されています。
最近のアニメ特有のキャラクターデザインに抵抗がないのであればお勧めだと思います。
アニメの絵柄はかなりきれいですね、好きなタイプです。
世間でも評判になったのでしょうか。
YouTubeにアップされているものを見たら「わたし、気になります」がネタにされているようで、ちょっと笑っちゃいました。
こういった笑いが前面に押し出されすぎているとちょっとあれですが、まだ5巻までしか発売になっていない(全11巻?)ようですので、揃ったころにTSUTAYAに通うことにします。
>マツドマリンズさん
アニメの評価が高いですね。
22話とかなり長丁場ですから、視聴率も高かったのでしょうか。
地方テレビ局の深夜枠は侮れませんね。
今は三作目を読み始めたところで、しかしまだ謎は登場していません。
ジリジリしています(笑)