オリオン村(跡地)

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アトム・バルモア

2012-01-09 03:16:55 | 映画

柄にもなく涙腺は弱い方で、「さらば宇宙戦艦ヤマト」では涙が止まらなかったですし、最近でも「びんちょうタン」の最終話にウルウルとしてしまった自分がいます。
そんなこんなで泣き映画との売り文句の「リアル・スティール」に久しぶりの涙を期待したのですが、これが看板に偽りありの期待はずれに終わりました。
親と子の絆をテーマにした感動ストーリーかと思いきや、確かにそういった側面がありながらも結局はアメリカンドリームな予定調和であり、しかしそれも悪くはありません。
涙は流れなかったもののテンポの良さに引き込まれてしまい、ちょっと別の意味での感動を覚えた作品です。

リアル・スティール

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かつてはボクサーとして輝いた時期がありながらも今はロボットに格闘技の場を奪われてどん底を這い回る主人公と、母を失い数年ぶりに父との再会を果たした息子とのぎこちない、しかし徐々に打ち解け合っていくストーリーは額面どおりに考えれば泣き映画に充分たる背景ではありました。
しかしそういったところを強く意識をさせるような場面はほとんどなく、これは興行サイドの勇み足、あるいは確信犯的なミスリードと言ってもよいでしょう。
そんな手練手管を使わずとも正攻法で攻めても充分に楽しめる作品だっただけに、そこは残念な気がしてなりません。
かなり目線を上手く使った言葉で表せない感情の表現が見事でしたし、むしろ安っぽいお涙頂戴が無かったことが好印象でした。

ぽっと出のロボットが世界王者に挑戦できるようになるところの話の持っていきようも無理がありませんでしたし、そのリングでの戦いぶりや決着など、どこかロッキーに似ているように感じたのは思い過ごしかもしれませんが、これも一つの王道なのでしょう。
関係者に日本人がいるのかと思えるようなボディに漢字が並んだロボットや、あるいはカタカナでロボットと書いてあるTシャツを着てみたり、お前は伊東美咲かと突っ込みたくなるような女優、さらにはXbox720という笑える広告もありましたし、そういった小技も見所だったりもします。
かなりシンプルでベタなところがこの映画の最も良いところではないかと、そう感じた今日のナイトショーでした。


2012年1月8日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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