オリオン村(跡地)

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そして扉が閉ざされた

2018-02-05 00:00:08 | 読書録

そして扉が閉ざされた

講談社

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富豪の令嬢がスポーツカーで崖から転落して事故死をしてから三ヶ月、その令嬢の恋人、友人の男女四人が窓のない部屋で目が覚めるところから話は始まります。
そこは富豪の別荘にある地下核シェルター、娘の死を殺人と疑った母親に薬を盛られた上で閉じ込められたことによるもので、男女四人の疑心暗鬼、それぞれが心当たりがないままに事故だったのか殺人だったのか、殺人であれば誰が犯人なのか、脱出を試みながらも四人による謎解きが展開をされていきます。

ある意味で誘拐でもありますから、人さらいの岡嶋、らしい作品ではありました。
ただ密室の中でのストーリー展開ということもありますがどこか重苦しく、軽快なテンポながらも岡嶋二人らしさがあまり感じられなかったのも正直なところです。
それはさておき謎解きとしてはなかなかに秀逸、明かされてみればそこそこの種明かしの描写がされていますので掟破りでもありませんし、こじつけたような仕掛けもありません。
その伏線を拾い上げるために二度読みをするのもいいかもしれず、岡嶋ファンには多少の違和感があるかもしれませんが、ミステリーとしては一本を取られた推理劇でした。


2018年2月2日 読破 ★★★★☆(4点)



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