雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

首さらし夜ごとうち臥す凪といふ無風のどこに我を収めむ

2008-05-29 22:26:52 | Weblog


 静かな夜。



 雨音が消えた。



 










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夜の縁をかざる押し花しのびかに祝ふ安息うすらかに雨

2008-05-29 20:35:34 | Weblog
 雨、雨、したたる……。


 それでも明日はやむらしい。


 呼吸する空気の密度が濃いようなきがする湿度。


 
 今日も、いまの自分にできることをつとめた……。



















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水滴のささやき滲むあさきゆめ見しまま有為の流れゆくかな

2008-05-29 17:56:39 | Weblog


 一週置いて、午後のお習字。


 雨の中バスを乗り継ぐ。


 うゐのおくやまけふこえて……


 前回に続き、かな文字を手習い。

 墨を磨りはじめるときから、もう心がひたひたする。


 和紙に細筆の先端が触れる。墨のしみてゆく快いてごたえと流れ。


 かすかにかすかに紙をすべる筆の音。


 心の迷いやぎこちなさが、てきめんに現れる書の表現。

 先生のお手本の、なにげない一本の線の充実、筆勢、気品に見とれる。


 「け」というひらがなのむつかしさ。

 
 線と線とのあいだの空間のふくよかを表現したいと、何度も何度もお稽古。

 きもちがぴたっと集中するこの時間、わたしのこころはしなやかで嘘がない。


 そういう筆線を書きたいと願う。


 今度は太筆で、と先生がおっしゃる。私以外の生徒さんは、みんな上級。ながい紙に、むつかしい大きな万葉仮名の歌を清書されている。

 わたしは数字から。「三、四、六……」

 これが楷書の基本とおっしゃる。


 先生はからだぜんたいを動かしながらお書きになる。リズムと勢い。流れ。


 その筆跡は、うなるよう、流れるよう、うつくしい。


 この時間、ほんとうに……。



 

 






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鼓膜つたふ雨音ほのか紫陽花をみつめて朝の手をひろげなむ

2008-05-29 08:53:43 | Weblog


 雨。


 肌寒く、そして湿度がたかい。もう梅雨入りの気配。



 あちこちの紫陽花が日ごとに色を深める。


 海岸通りには電柱ごとにその鉢が飾られる。


 
 紫陽花。七変化するふしぎな花いろ。







 
 
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