かたことの優しさくれる浮雲とちいさな犬をいつも見ている

だいぶベルらしく描けた。

これだけでは寂しい画面だから、もうすこしベルを楽しくしてあげようと思う。


感謝。

余白の日記

ほのぼのともろ手にありしぬいぐるみに魂ありや今はどこかな

数ヶ月前に亡くなった愛犬ベルを描き始めた。


じつはまだあの子が昇天した実感がなく、どこかそばにいる気がしている。






器量良しで、性格も良かった。


欠点のない子だった。


ベルに感謝。

揺りかへす遠鳴り聞こゆこの後に分かちあふことかつて知りにき

波音に。





今日のすべてに感謝。

手のひらに静けさ置いて風を見る聖堂はいつもひんやりと暗い

風の音に。






これは以前に描いたもの。


海の星サンタマリア。


ラファエルロ、大公の聖母子から。



感謝。

おさなごという手のなかに包まれる形のままでもう知っていた

レオナルド、１４８３年「岩窟の聖母」、１４７０年代「手の習作」から。


「おさなごというもの」







神に感謝。

はつ夏に声解くならばしなやかな手足のごとく空を渡らむ

初夏の光と風に。


さわやかな日だった。







今日はこんな感じ。


感謝。

膝のうへに渚ひろげて遊びあふ少女のまひるを神が見ている

今日はお休み。


感謝。

紫陽花よ未だ生まれぬ言の葉の移りゆくごと青きくれなゐ

紫陽花に。






前作に続き、レオナルドの「岩窟の聖母」から、幼子イエスを描き始めた。


静かな日だった。感謝。

もうひとつ秘密が欲しい天使にも隠れて微笑(わら)ふ指の先ある

１４８３年、レオナルド岩窟の聖母天使部分模写から。


「この子が欲しい」





感謝。