雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

引き潮は今君の匂いする膝の裏ポケットのように流す笹舟

2011-06-29 18:58:27 | Weblog



 もうひとつ、とりとめなく。




 







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追憶って海辺の砂にしゃがむようにインド木綿のスカートを穿く

2011-06-29 18:51:43 | Weblog


 いちにちのつとめを終えて。









 無事に感謝。とても素朴な感想を、日々抱く、帰り道。





 梅雨明けさながらの今日も猛暑。陽射しは六月の今が、いちばん強いはず。


 



 還ったら、郵便が届いていた。ピアニストの友人Naokoさんがギャラリーのレセプションでセッションをなさるそう。


 彼女は2月に、フランスのプジョー文化センターでコンサート。「大成功!」という便りをいただいだ。今年、来年と、また渡仏とか。

 今回は、ピエール・ルイスの「ビリティスの歌」に挑戦。

 彼女の作るオリジナルピアノ曲は、センシティブで美しい旋律。


 御本人も、デリケートな、ビスクドールめいた美貌。

 

 しばらく会っていないけれど、DMに映る彼女は以前と変わらない「美少女」だなあ…。


 「あなたが愛しくて・ビリティスの歌~マルセル・ベアリュ、ピエール・ルイスに捧ぐ」

  7月15日(金) 夕方17:00より受付、1000円(1drink)

  問い合わせinfo@ifaa.cc


 わたしは行けそうもないけれど、このちいさなブログをおたずねくださる方、御興味湧きましたら、どうぞ。


 ギャラリー詳細はこちらhttp://www.span-art.co.jp/main/fset_2/fs_e.html


 


 

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夕ぐれの風帆満たして恋びとよ指にあふれる汝(なれ)はきよきか

2011-06-28 17:14:03 | Weblog


 もうひとつ、見たままに。


   肩羽根の伸びる夏空いちめんに瞳かげらず風はうたうよ




 ケアのかえり道、まなつの光が夕翳を濃くしていた。


 南九州、沖縄ではもう梅雨明けと聴いた。

 こちらもなんだかそのような気配。朝はすこし湿っていたのに、まひるにはかんかん晴れ。みんな帽子や日傘。


 学校帰りのこどもたちは、焦げ茶いろに肌をひからせていた。



 わたしの恋歌は漠然とした、時間や空間への「呼びかけ」のようなものだから、実際に対象があるわけではない。



 だから、たとえば万葉集の大伯皇女、佐野茅弟上娘子の歌など読むと、うらやましくもあり、単純に胸が熱くなる。


  

   我が背子を大和に遣ると小夜更けてあかとき露に我が立ち濡れし    大伯皇女



   君が行く道の長手を繰りたたね焼きほろぼさむ天の火もがも    佐野茅弟上娘子






 真夏になる、もう。






 

  
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鮎を焼くテーブルひろくすがすがと夏野に雨の光(て)りていきおふ

2011-06-28 08:55:58 | Weblog

 



   鮎に。






















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おひさまの水晶体も濡れているこころのままに傘をひらいた

2011-06-27 14:27:52 | Weblog



  お天気雨に。


























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横顔を肩からはずし上品な陶器のように揺する さようなら

2011-06-26 17:19:49 | Weblog


 散歩から帰ってのつぶやき。































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やわらかにかなしみながら砂を崩す絃のうらにも寄せる潮騒

2011-06-26 15:54:41 | Weblog


 かたづけものをして、ふっとひさびさにチェロを奏でた。



 忙しくて数ヶ月弾いていなかった上に梅雨の湿度。


 でも、四弦ともあまり狂いもなく、調律できた。




 たどたどしく、スケール、それから二つばかりの小品。



 さすがに音がこもるなあ……。でも、ほっとする。


 こころの揺れ、ゆびの加減、みんなわかってしまう自分の音を聴いた。




 ゆっくり奏でて、ケースに戻す。





 くもりぞら。静かな午後。






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沙羅の花に夢昇らせむ海よりの風城たちて去る白き街

2011-06-26 12:15:26 | Weblog



 夏椿(沙羅)に。





 冬から春にかけて咲く寒椿、藪椿とはまたちがい、わたしはこの花がとても好き。



 ひと日のいのちで、咲き散り、あくる日はまた、夢のように淡く薄紅の添うた白いはなびらをひらく。





 繊細な、気品ある花と思い。












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紫陽花の別れをいつも用意する癖のない髪をして少女が触れる

2011-06-25 18:18:30 | Weblog



 雨のけはい。



 この暑さ、すこしおさまるかしら。


 梅雨といっしょに紫陽花はさかりを過ぎる。


 もうすこし、この花の七変化を楽しんでいたい。長い夏になりそう。














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音色からあなたが消えてこの世にはメダカのように恋が残った

2011-06-25 12:50:53 | Weblog


 『ひとさらい』が届いた。







 日記帳のようにシンプルな装丁の歌集。


 いろんなふうに読む……笹井さんの歌の音色を聞こうと、頁をひらいたり。







   野菜売るおばさんが「意味いらんかねぇ いらんよねえ」と畑へ帰る       笹井さん






 今日も暑い。陽炎がゆらめいていそうな戸外。
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アルファポリス