雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

しなやかに背骨保てりみづうみの割れたるときも薔薇のかがやく

2011-01-30 20:37:04 | Weblog



 夜に






















 静かな一日だった。








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あでやかな布ひらくごとふうわりと背(そびら)向けてよ春の朧夜

2011-01-29 21:10:38 | Weblog
 照りもせず曇りもはてぬ春の夜のおぼろ月夜に如(し)くものぞなき                                             

                             大江千里  新古今集 巻一









  もうじき如月。すこし早いけれど、こんな和歌が、もう脳裏をかすめる。鎌倉市外では季節を問わず、和服姿の女性が多い。あちこちの古刹でお茶席があるからだろう。


 通りすがりに、そんな女人たちを眺めるのはたのしい。ことに、後姿がうつくしいひとは。帯の締めかた。抜き衣紋、襟足のきれいさ、など。

 冬だから、みんなまだ被布をまとい、襟巻き、肩掛けに装っているけれど、あたたかくなれば、それぞれのお人の長着と帯の選びようなど、傍目にもたのしめる。

 紫式部も、その日記のなかで、宮仕え女房たちの衣装、重ねの色目など、こまかに描きこんでいる。


 そんなとつおいつ。

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檸檬光少女するりと注がれて春踏めば丘にうぶげも光る

2011-01-28 13:20:22 | Weblog


 春めいた午後の光りを見て。






 ルイス・キャロルなど思い出し……。
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君の保(も)つ体温のまま情景は押し花となるすみれのやうに

2011-01-27 17:26:23 | Weblog


 

 ふと























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ひそやかに風の過ぎゆく追憶のいつくしまれて水にきらめく

2011-01-27 17:25:03 | Weblog

 


 ゆうぐれに
































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茜空早春(はる)透きとほる天涯に戻らむ誰もつばさを待つか

2011-01-26 19:03:07 | Weblog

 早春の気配に





 


 今日の夕暮れは、とてもきれいだった。ゆったりと茜雲なびき、遠くの山並の稜線が雲と同じ彩りで、くきやかに空に浮かんでいた。



 ゆるやかに、春に向かう。星のならびも。その光りかたも。
















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髪のうら探るつめたさ首ながく横たへし夜は薔薇をむしれよ

2011-01-23 19:06:29 | Weblog

















 黒髪の乱れも知らずうちふせばまづかきやりし人ぞ恋しき                   和泉式部





 しらしらと我の寝顔にひかり射すかたへよ白き石の鳥立つ         葛原妙子
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去り際に横顔残す空白を埋めむ睫毛せめて頬まで

2011-01-22 19:26:31 | Weblog



 夜。



























 去りゆく冬に。
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月光の静かなるまま夕餉せむと水団煮れば透(とほ)るうたかた

2011-01-20 20:03:03 | Weblog


 夜空にくきやかな満月、お夕飯は水団、ただそれだけのことなんだけれど…。























 無事に勤め終えたことに、今日も感謝。












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春の月血いろ含みて白いこと少年のごと脚ながく寝む

2011-01-18 20:25:31 | Weblog




  早春の月光に































   かつて我捉へ得ざりし水仙の花より薄き月の光りを                  葛原妙子
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