朝早く起きて、狭いながらも楽しい我が家のお掃除をざっと済ませた。
小鳥と暮らしているせいで、だいたい毎日簡単にきれいにする習慣。
引っ越ししたばかりだし、そんなに隅から隅までの大掃除もまあ、と省略して今年のけじめ。
今朝も隣の部屋でララとすずがうれしそうに鳴いている。
この子たちのおかげもあって、毎日の彩りが賑やかになる。
横浜で友人と今日会う約束。朝、ふと思い立って和服で出かけることにした。
着物も袖を通してやらないと絹の命が生きないと聞いた。
年末だし、ちょっと華やかに、また八十年くらい前の長羽織りを着ていこう。
何十年も経った絹は、しんなりとたたみ筋が定まらず、手にやわらかい。
風車の模様が、黄菊散らしの時にカラフル。昔の和服はなんておしゃれなんだろう。
今のものも、もちろんすてきだけれど、こういう街着のセンスには眼をみはる。
ちょっとめずらしい意匠かもしれないので、アップします。
古い葛篭(つづら)から最初これを取り出したとき、防虫剤の藤沢樟脳か、それともこれを着ていたひとの匂い袋なのか、黴臭いようで香ばしい、つややかな昔の絹の匂いが残っていた。
昔の藤沢樟脳は取り扱いに手間がすこしかかるけれど、いまの化学製品とは違って、ほんとによい香り、芳香がする。
このブログの今年の記事はこれで終わります。
御訪問くださった方ありがとうございます。
昨日、『未来』の新年号が届いた。中で、昨年以来、ご近所ということもあって、親しくしている保田斐佐子さんのお歌を載せさせていただきます。
言葉遣いや物腰に気取りがなく、上品で、いつもお召し物のセンスが独得、そんなすてきな女性の雰囲気を。
荒波のこころにあらずふたたびの髪型ソヴァージュお洒落のつもり
みづみづしくかはゆき絵らは囲みゐる室のまなかのひとつ飯釜
さまざま、とりどりの心を託して短歌はうたいつがれてゆく。
みなさん、よいお年をお迎えください