市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

逝きぬ藤の追憶かろくゆらゆらとゆめの女人は白磁に活(い)けむ

2008-05-08 21:56:53 | Weblog
 藤は終わってしまった。連休といっしょに。


 藤いろ。


 うすいろとも。





 追)たとえば、「女人平家」のヒロイン、佑子のような。


 


 










 
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若樹立(こだち)今日筆おろし一心にはしらす墨のさやか匂ひて

2008-05-08 19:10:52 | Weblog


 ずっとあこがれていたこと。


 書の道へ。


 新緑に囲まれた閑静なお稽古場。

 
 前回見学、実習は初めて。お道具ひととおりそろえていただく。


 むかしむかし、祖母に筆を持たされたのは遠い記憶。


 いろいろな書道具などは、実家を片づけるときに整理してしまった。いまさら惜しんでも、と大鉈ふるった。あとで母にずいぶんうらまれたが。


 あらためて、ああ、文箱のあれこれ、など思い出すが仕方がない。先生のおすすめのもの、初心者としていただく。


 先生は気さくな親しみやすい方。てきぱきと指導される。

 
 文鎮は、金色のお猿さんのをいただいた。いかにも中国ふうの。

 
 墨を磨る。


 先生のご好意で金色の「菊萬世」を使わせていただく。

 
 いいにおい。なつかしい。落ち着いた澄んだ墨の香りを呼吸すると、それだけで心が筆のなかに入ってしまいそう。


 先生の腕のうごき、からだの流れ、無駄なく、リズムに乗って、添削の朱筆をふるわれる。


 わたしはひらがなからはじめる。

 
 小さい頃のことなど、すこしたずねられる。祖母に習ったのは子供の頃で……あまり覚えていないんです、とおこたえしたけれど、先生はなにか納得された様子。


 午後の二時間半、あっというまに過ぎた。しあわせな時間。


 今日、歩き出したあたらしい道。一生続けたい。









 



 
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こゑなけれどしづかに訪(と)へる夏いろの風かげにありてまた水の貌(かほ)

2008-05-08 09:45:09 | Weblog

 朝……風が澄んでいる。



 今日もまた未来のひとこま。



 いまの自分にできること……誠意をつくすこと。



 植物がしづかに語りかける。


 そこにある、ということだけで。



コメント (2)
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