雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

新緑を抜けて空へとかけのぼる風の手足よ光りと遊べ

2011-04-24 13:51:45 | Weblog



 今日は復活祭。御ミサにあずかる。





 昨日の嵐去り、発夏を兆す陽光に欅の若葉ゆたかにまばゆい。




 いろんな物思いを経て日々は過ぎてゆく。


 
 迷ったり困ったり、どうしたらいいかな?と考えることたびたびあるけれど、今わたしの手で実現できることってなんだろうと思い返し、そうすると、とても身近なことから、もういちど始められる。









 季節はめぐる。









 





 
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きよらかな岬のやうに疲れたる介護の腕もしラファエルの的

2011-04-16 20:29:57 | Weblog



 いちにちを終えて。……的、という言葉。



   他界より眺めてあらばしづかなる的となるべし夕ぐれの水        

 
 葛原妙子さんの代表歌など思い出したり。





 ともかくできることは終えた。





 疲れたとしても、ひとつのけじめをつけたら、アタマを切り替えて次のことを始める体力配分もできるようになった。


 最初は無我夢中だったけれど。


















 ほっとして、またこの日に感謝






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やはらかに白磁の器揺らすごと告げぬ思慕また散らすはなびら

2011-04-15 19:17:01 | Weblog


 ふと。





 もうひとつ歌いたくなって。








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散りまがひ桜蕊ふる水の面に若草の前ひたす追憶

2011-04-15 19:02:37 | Weblog


 この界隈の街路樹の桜は、はやくも散り初め、ほの赤い葉桜の風情。




 はなびらといっしょに、すこしずつ桜蕊が降る。









 街路樹のならび添う水路には、はらはらとはなびらがきれいに散りながれる。



 やがて新緑。欅の萌黄はもう盛ん。過ぎてゆく季節、時間。





 
 いろいろなことを片付けながら、今日のおだやかに感謝。








 








 
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ゆらゆらと女人埋(うず)みの夢も見し枝揺するたび桜あふれて

2011-04-13 20:48:29 | Weblog



 満開の桜に。

 染井吉野に山桜……種類ごとに、桜色にも微妙な濃淡あるけれど、爛漫の風情は、このみじかいひととき。



 天辺の枝は、風の吹くままに、もうちらほらとはなびらを散らし初めて。



 坂口安吾の『桜の森の満開の下』や、源氏物語「若菜」上巻……やはり満開の桜のなかに、女三宮を垣間見る柏木……思い出した。




 歌舞伎の「桜姫東文章」などもとぎれとぎれに。記憶はいろんなコラージュをする。





 

    うはしろみさくら咲きをり曇る日の桜に銀の在処(ありか)思ほゆ        葛原妙子








 

 
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陽炎の揺らぎ毀(こぼ)ちし鍵盤のならぶ黒白(こくびゃく)春の花盛り

2011-04-12 20:42:10 | Weblog


 ふと。




 塚本邦雄さんの歌を眺めて。
































 
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ふっくらと陽だまりの土すくふごと被爆の汚染消すよしもがな

2011-04-12 20:32:53 | Weblog



 福島第一原子力発電所の事故レベルが、かつてのチェルノブイリ級の7になったと。




 昨夕から今日にかけて、強い余震が続く。このごろすこし落ち着いてきたかな、と思い始めていたのに。

 こちらでもかなり揺れた。


 午後2時の揺れのときには、ケア先にいたので、そっと利用者さんのうしろにくっついて、天井の蛍光灯の揺れ具合を測っていた。


 事故レベル7は最悪のクラスという。災害の影響はどこまで拡大してゆくんだろう。


 ゆきかえりの道すがら、いたるところ春の花盛り。せっせと早足で歩けば汗ばむほどの陽気。


 耕されたばかりの畑からは、陽光にぬくもった土の匂いがすこやかにたちのぼる。





 レベル7。最悪。どきんとする響きだ。

 今後、そんな数値が改められることもあるのかしら。

 
 汚染の歎き、現地のひとびとの流浪の苦痛、不安……これからの長い道のり。


 不本意によごされた大地や水だって、きっとかなしんでいるにちがいない。








 

 



 

 
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頬のうへに愛撫の翳り映さむと淡花桜(うすはなざくら)あなたにかざす

2011-04-10 21:13:14 | Weblog


   久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の…


 鎌倉八幡宮辺の桜並木は満開。


 御ミサのゆきかえり、市街は観光客でにぎやかだった。段かづらに枝差し交わし、そこを歩けば薄紅いろに頭上をはなびらが覆う。


 うらうらと陽光も暖かく風もなく、気持ちのよい花日和。

 
 数日前からしきりに心をよぎっていた『狭衣物語』を図書館から。


 借りてきてから、はっときづいた。これと同じ岩波の古典文学大系本を、持っていたっけ。

 引越しを重ねるうちに、ずいぶんと書籍は処分してしまったから…と思っていたけれどど、やはり本棚の隅に残っていた。



 ……少年の春は、惜しめどもとどまらぬものなりければ、弥生の二十日あまりにもなりぬ。


 晩春から初夏にさきがけての冒頭。





 源氏物語の成立から一時代を経て執筆とか。


 この物語は、主人公狭衣大将が、幼馴染の源氏の宮に藤と山吹の花を一枝ずつ贈る情景から始まる。


 『源氏物語』では、桜の花にいろどられた美少女若紫。

 それで、ことさら桜を避けたのか、作者は。


 季節も桜のあとから始まる。……執筆の時代もまた。



 たぶん、女主人公の源氏の宮も、十歳過ぎだった初登場の若紫よりはいくぶん年かさなんだろう。






 そんなことを、すこし考えた一日。





 





 







 

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御母よふるさと離(か)るる背中ごとに荷ふかなしみ慈しみたまへ

2011-04-09 20:31:01 | Weblog


 額(ぬか)づけば永遠に我よりうらわかき聖母のまつげに雨にうたれむ




 黙しつつ眸(まみ)揺らぐただ春雨を戻らぬ水をあなたに向けて



 
 なめらかに言葉覆ひぬ貝殻のうら虹色に光る愛ゆゑ












 


 時折、被災地のニュースなど聴きながら一日のあれこれを終える




 傷ついたひとたち……その試練に耐えることができますように。



 そんな祈りのメッセージが、ラジオからたくさん聴かれた。









 




 


 



 

 

  
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さかなの眼硝子曇りの空漠にひとの冒せる異分子泳ぐ

2011-04-07 20:55:53 | Weblog



 連日ながれる放射性物質の汚染ニュース。大気と海と……。




 人間が作り出してしまった奇怪な破壊力を思う。


 ……そんなつぶやき。




 放射能。


 眼にはみえないそれは、日常に直接触れてくることはないのだけれど。









 数日前に、『未来』四月号が届いた。その表紙は、オディロン・ルドンだった。



 石版画集『起源』から。「おそらく花の中に最初の視覚があったのだろう」

 画面に抉り出されたひとつぶの眼球。光線のような放射状の睫毛でするどく縁取りされて、それは「暗い太陽」のように…あるいは欠け始めた上弦の月のように見える。


 こちらがわを正視はしない。上目づかいに画布の「上空」を凝視している。視線を交わさないことによって、かきたてられる不安と危うさ。


 




 時代は異なるけれど、クラナッハの絵などからも、同じような戦慄を感じる。


 この世の向こう岸から、こちらの混迷をみつめるまなざし、というのは、かくもあろうか。




 感じるままのよしなしごとです。










 



















 



 










 
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アルファポリス