雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

海に生(あ)れて猛き風間に手と足をその風のごと長く伸ばしつ

2017-02-27 22:23:05 | Weblog


少しずつボッティチェルリ。



彼は色彩と線描の繊細華麗が大きな魅力なので、ペンアレンジはなかなか工夫が要る。わたしは白抜きを使わない修正ナシで描いている。



ボッティチェルリの初期作品は、モデルの顔が個性的で可愛い。きっとお気に入りの少女がいたのだろうと考えながら描いている。


この絵のモデルは、1470年代の傑作群のほとんどに貢献した少女と思う。


唇と鼻のかたち、丸っこい顔の精悍で生き生きした感じは、きかん気な性格を感じさせる。

どんな娘だったのかな、画家とどんな会話をしたのかな、などと想像している。

「麦と葡萄の聖母子」は憂いを含んだ横顔だけれど、他の作品ではクリクリした少年ぽい美しさを見せる。





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春波のあららかに胸を打つことをそれだけ話して恋と知るらむ

2017-02-23 14:29:07 | Weblog


波音に


ボッティチェルリを描き始めた。「麦と葡萄の聖母子」1469年製作のテンペラ。


聖母子と天使が配された画面だが、この天使は成人した青年、しかもかなり個性のはっきりした若者の顔つきだ。


だいたいにおいて天使というと、少年と少女とのあわい、みずみずしくミステリアスな無垢の美貌なのに、規格外天使という感じがする。

眺めてみて、わたしはこの天使、もしかしたら画家本人ではないかしら、など想像した。

ボッティチェルリは、この絵を仕上げたころ24歳くらいだから、ちょうど相応している。

天使のデリケートで複雑、やや気難しい感じも、伝えられる画家の気質に合って見える。

外は春の嵐。海近いので、吹き荒れる高い波音が室内まで響く。





感謝。





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春の海に顔埋めたきゆふらりとひろやかに我も潮のごとく

2017-02-21 15:19:12 | Weblog



春に








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海はいまも碧きか眉に触れながらその時だけを見しことよ夏

2017-02-20 21:53:18 | Weblog



また、鎌倉の海に。



風がややおさまったよう。






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風荒(かぜあら)の渚に立ちぬ彫り深く我を刻みし海は轟く

2017-02-20 18:11:25 | Weblog


海に



今日この頃の全てに感謝


鎌倉の海が見たいなあ




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春の嵐猛く耳抜くけふまでの冬か神話は明日もここなり

2017-02-17 13:18:19 | Weblog


タイトルは、神話。


紀元前ギリシア彫刻女神像頭部から。


ペンドローイング。




楽しい時間に感謝。







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うつそみを削られしこともはなびらを圧して匂へる痛みもあらむ

2017-02-14 21:52:10 | Weblog


奇妙なものを描き始めた。


しばらく体調不良で停滞気味だったが、ようやく回復してきたようだ。


そうすると、改めてこの時期のニュアンスを客観できるゆとりが出来た。


モデルは紀元前のギリシャの女神像。


あどけない少女だが、ギリシャ古典美の神性らしい冷ややかさがある。そして、あちこち欠損している。




その欠け具合がまた魅力に見える、というとデカダンスなまなざしかも知れない。






穏やかな時間に感謝。

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空色は必ず君に必要な答へを返す時々の恋人

2017-02-13 20:59:04 | Weblog


久しぶりに東京へ行く。


少しウィンドーショッピングしたり、美味しいコーヒーを飲んだりして、いろいろ良い日だった。




神に感謝。







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さりげなくたたみし布をまた開き海を見よとて陽にひるがへし

2017-02-12 21:56:47 | Weblog


久しぶりに立原道造を朗読してみた。


春にパフォーマンスの機会をいただいたが、さて、声が出るかな、台詞回しはどうだろう、と気にしていたので。


しばらく体調が悪かったが、録音の地声は、割に潤っていた。



淡々と過ぎる時間。



様々な音や声は、その時間を彩る絵の具。







平和に感謝。
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薔薇を飾るピエタを許せよかなしみはやがて光の雫となるから

2017-02-11 19:35:51 | Weblog


Eja, Mater, fons, amoris

愛の泉なる聖母よ


ザルツブルクのマイスター、ヴェスバービルドの石灰岩彫刻アンテルプレット。1400年代初期。


背景の薔薇リースはルドゥーテ。



ピエタの静謐を薔薇で飾るのはどうかと思うが、光背のつもり。モデルは彫刻で光背は表現されていない。


静かな毎日に感謝。


出来事の全てに。






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アルファポリス