雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

人は皆旅する時計うつそみにめぐりあふならどこへも行くな

2019-08-30 21:36:36 | Weblog

モナリザの肖像画を描いている。

冗談ではなく、あまりの稚拙さに模写とも言えない。
レオナルドのスフマートなど到底出来ず、絵肌は荒く、ジョコンダの顔も幼ない。

晩年のレオナルドはイタリアからフランスへという流浪生活の中で、何年もかけてモナリザを描いたそうだ。

モデルは誰だろう?
レオナルド自身に似ているという話もある。
中年にはまだ早いが、若い女ではない。

が、私が描くと、どこかしら少女顔になる。困ったものだ。




レオナルドは当時宗教上の禁忌だった死体解剖を、破門火炙り覚悟?でひそかに行い、男女の人体の細部まで知悉していたから、モナリザの表情筋のニュアンスは微妙で素晴らしい。

この点、ラファエルロやボッティチェルリは、レオナルドのリアリズムに比肩できないと思う。レオナルドはモデルの頭蓋骨から顔の筋肉、血管まで想像しながら描いたのではないだろうか。

秘密解剖がばれたレオナルドは、異端審問を口八丁手八丁、ありったけのコネを使って切り抜けたそうだ。


それにしても、モデルはレオナルドに深く愛されていたに違いない。彼は生涯独身で、男色だったそうだ。それだからこそ、モナリザへの不思議な愛の逸話が知りたくなる。


今日も感謝。







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夜明けにはひとむらの夢しまひたり見ぬひとさへも近いうつそみ

2019-08-27 20:55:05 | Weblog

いとせめて恋しきときはむばたまの夜の衣をかへしてぞ着る

古今集 小野小町

待降節2 無原罪のお宿り。





先日の待降節その1の天使と併せて。






今月は8枚描いた。雑に仕上げているつもりはないが、技術的にはまだ拙劣と思う。実際、手探りで模索しながら進んでいく感じ。水彩画を始めた時もそうだった。

迷っていると、心の何処からか、「やりなさい、大丈夫、心配するな」というような後押しの感じが来る。

この言い方も幼いが、聴覚でも触覚でもない感じで、なんとも表しようがない。

ぐずぐずしていると、時間は過ぎて行くばかりだから、私は潔く、その力、声に従うことにしている。

この無原罪のお宿りのマリアの衣装も、何色にしようか迷っていたのだが、一晩明けたら、庭の茄子が真っ白になっていたので、啓示のように受けとめ、白くした。それまではクリスマスだから、やはり赤と黄色にしようかな、などと考えていたのだけれど。

とはいえ、天使の方が緑を基調にしたので、対になるマリアの背景には赤を入れた。

ともかく、生活と絵画制作などに誠実、謙虚であるかぎり、心の何処からか、後押ししてくれる力がもらえるだろう。

神に感謝。







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夏去りてあとはかはたれそこまでの隔たり消えて生きていること

2019-08-26 20:28:12 | Weblog

ゆく夏に。




先日仕上げた天使、待降節二対の一方、無原罪の聖母を描いている。極細の筆、0号を多用しても、細部は難しい。

今日はここまで。


神に感謝。
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夏まではメモに記しぬ海の言ふ戯言すべて愛なればとて

2019-08-24 22:03:57 | Weblog

拙宅の植木鉢に育てた茄子が突然変異。

その前日までは、普通の紫色に実っていたものが、23日朝真っ白に!




触ってみると、まるで陶器のようになめらかできれいな肌をしていた。

一日待って、これを糠味噌に漬けた。

食べたらたら息災に長生きできるかも。天からのプレゼント?





それも日頃の行い次第。さて、私はどうかな。純白の茄子をいただいだだけで嬉しい。

それから、昨日は油彩F0号を上げた。



私の油彩は、すでに水彩かドローイングのエスキースがあるものだから、割合に早く仕上げられる。これで25枚。

以前、油彩100枚目にノアの箱船を描く目標を立てた。
それで、今こんなことをまた通過点の目標にしようと思う。50枚目に、失楽園、アダムとイヴの楽園追放を描く。50号で描きたいが、アトリエが狭いから、どうかな。

人生の全てに喜びと感謝。














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羽音して秋の風立つそれぞれの水底映し空が動くよ

2019-08-22 20:38:32 | Weblog

秋の風に。


待降節 1 天使


油彩M4号。







神に感謝。




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草の音(ね)の一夜に殖ゆる何ごとも呟かぬまま秋は来にけり

2019-08-19 21:36:05 | Weblog

マリア・インノチェンツァ 油彩F4号



偶然だけど。




神に感謝。


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ぬばたまの深き淵より求めくる細きかひなを主は救ひなたまふ

2019-08-15 20:38:08 | Weblog

手の聖母子 油彩M8号







神に感謝。
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驟雨来て首飾りつと重くなる汝の回した指のはざまに

2019-08-12 20:50:24 | Weblog

薔薇の花束ふたつ。どちらもお世話いただいた方への贈品として描いた。これを眺めた時に、元気が出るような、そんな花束に、と。



油彩F6号。「希望」






F4号、「感謝」


さまざま感謝。






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ひぐらしの声包みくる何事もたひらかにして濃き油照り

2019-08-10 21:00:12 | Weblog

天使ミカエル。


油彩F6号。






立秋過ぎてから、いっそ真夏らしい。

源氏物語が夢浮橋巻で語りやめたのは、今頃。酷暑の夏を物語のとじめに紫式部は何故選んだのか。そんなことを考えながら、毎日つたない絵を描いている。

感謝。







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猫畑もふもふ探るそれだけであなたがいればなどなどをかし

2019-08-06 20:55:41 | Weblog

猫のマドレーヌ。 油彩F8号。










私にとって、猫と薔薇のくれる嬉しさは、質も量も同じくらいなので、ふたつを合わせて描いた。犬も大好きだが、薔薇とはやや違う。かわいい犬の嬉しさは洋菓子に似ているかもしれない。

今よりもっと緻密に、なめらかに、奥行き深く描きたい。こうして地味に、根気よく描き続けてゆけば、憧れの表現のどこかまでは行けると思う。

良きイマジナーレが良き未来を作る。

感謝。



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アルファポリス