雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

ひそやかに散りしドラセナあらたまの年の緑の結びあたらし

2010-12-31 13:43:41 | Weblog


 風邪籠もりのさなかに、ドラセナの葉っぱを拭こうとして気がついた。



 花のあとのうてなから、ちっちゃな実がついている。



 ドラセナさんといっしょにくらして十数年、花はほぼ毎年のように咲かせてくれていたけれど、こんな緑の玉は初めて

 なにこれ?……もしかして、ドラセナの実かしら?


 今は小指の先くらいのちいちゃな実りが5、6つぶ。


 種がとれるかも。




 ゆっくりふくらんでゆくのか、朝顔のように内側から実ってゆくのか。


 
 


 すこしはやいけれど、新年のご挨拶を。





 みなさん、おだやかなお正月でありますように。くれぐれも体調に気をつけて。










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長襦袢脱ぎすべすごと雪のけはひ仄絹めいてあなた覆ふと

2010-12-30 20:24:05 | Weblog


 大晦日、大雪の予報と。


 こちらもそれなら初雪かしら。




 三日こもって、ようやく風邪は落ち着いたよう。明日、除夜には甘酒を飲みたいな…。

 近所のお宮さんに初詣。そこで振舞われる大釜でぐらぐら煮立てた甘酒は、こっくりとして、おいしい


 
 絹の重さは人肌の重さ、と聞いた。なぜなら、蚕の吐く糸は蛋白質だから。



 空はまだうっすらと雲勝ちだけれど、どこかから、街の雑音をくるみこむような静寂が押し寄せてくる、雪のけはい?


 

 降雪を感覚的に楽しんでいられるのは、ここが湘南だから。

 あちらこちらで、大雪の被害がなければ、と願う。









 

 

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宵蒼く漂ふばかり汝の影の呼吸(いき)のみ消えてひかるぬばたま

2010-12-29 17:19:20 | Weblog

 夜に。




 風邪はなおぬけきらない。



 迷ったあげく、今日もお休みした。穴をあけてしまってと思うけれど、ふらふらしながらお仕事したときの、アクシデントもまた心配。





 横になっていると呼吸はらくで、鼻水も咳もとまるのだから、ほんとに安静がいちばん、と実感。お薬を飲んでいたって、動き回っていると、ぐずぐずと失調は続く。

 数日来の北風がやんで、今日はおだやかな陽射しだった様子。















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あらざれば微熱ざはめき昇るらむ夕凪あまく汝の手ひたして

2010-12-28 16:31:40 | Weblog


 かるく風邪気味。一日、のぉっと過ごす。


 インフルエンザではないから安心だけれど、体の芯に力が入らない。


 鼻水、くしゃみ。声づまり。



 ここ一週間くらい、急速に乾いて冷えた気候の変化のせいと思う。




 あっというまに除夜近く、今日は新年の飾りつけなど、簡素に済ませた。


 夕方になると、すこし体温があがるみたい。

 しんしんと大気がひえてくるから、そんなふうに感じるのかも…。


 『未来』の新年号、おととい届き、めずらかにうれしいことがあった。





 来年は、どんなふうにうたってゆくのだろう。


 言葉と心が調和した、日常さまざまな感慨を新鮮に表現できたら、と思う。


 いろんな紆余は多々あったけれど、生々しい感情から一歩はなれ、うたうことで、自分の姿を静かに客観することができた。幻想にしても、何にしても。


 


 日々のつぶやきに、すこしづつ虚構をまじえて……。





 



 





 





 
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北よりの風の音耳に揺すりつつ埃清めて送るこの年

2010-12-26 17:48:55 | Weblog


 終日在宅。





 あれこれの節目に、すこしずつ部屋調度など片付けて。



 乾いて冷たい風が、ひねもすかたかた……ベランダの何かを鳴らす。




 そろそろお正月の用意を、といっても簡単に。



 待降節は、新年まで続くけれど、街の風景は、はやくも門松、鏡餅、正月飾り。



 

 部屋の隅、そこかしこ、知らず知らずにうっすらと積もった埃は、過ぎ去った時間の堆積かな。




 あるがままのつぶやき。










 
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野水仙すらりと水に移したり後ろ姿は冬こそ美(は)しく

2010-12-25 16:51:43 | Weblog

 野水仙に寄せて。









 訪問してくださる読者のみなさん、それぞれによいクリスマス、年末でありますように














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はたらきは惜しまず両手の煖かな灯(ともしび)のごとあなたに添へよ

2010-12-23 16:52:15 | Weblog

 
 つとめおえて。






 いろいろな意味で楽な仕事ではないけれど、こうした職域でなければ知りえなかったさまざま。

 それは、具体的な出来事としては表現しにくいし、たとえば、認知の方とのコミュニケーションや対話など、理性的な文脈では語れない。

 守秘義務はもちろん。


 


 昨日も、今日も、ずいぶん忙しかったけれど、利用者さんに労わられた。その記憶がやさしい。



 

 そんな感慨。クリスマスシーズン、街には聖夜の灯がきらめく。


 
 





 感謝。




 





 


 
 
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こゑ伏せて夜は偲びぬこころから頬を濡らすも雨の降るまま

2010-12-21 19:39:41 | Weblog

 雨の気配に。









 あだなりとあだにはいかが定むらん人の心を人は知るやは          大中臣能宣

                                        拾遺和歌集 巻十九











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指のさきいたみ庇ひつやはらかに支へむとしてケアの手荒れぬ

2010-12-20 15:54:41 | Weblog


 昼のつとめ、一段落して。


 せわしなく次から次へと、時間を測ってつとめる。


 ああも、こうも、声もかけたい、と思いながら、次々に仕事を片付けてゆかなくてはならない現場。


 どなたもどなたも身体にどこかしら病苦を抱える。

 さまざまに介助しつつ、それをかばおうとしても、まったく無痛のケアができることは、まだ、あまりないかもしれない。


 あとでいくばくか、悔やむことたびたび。でもしかたがない、とも思う。



 さぼったわけではなくて、ほとんど隙間なくつとめて、こうだったのだから、と。





 手あれの季節。文字通り、手仕事の場にいて、さりげなく想うままの。







 


 
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母それぞれ聖夜となしてみどりごは瑠璃保つ宇宙の孤独旅せり

2010-12-19 20:21:32 | Weblog

 クリスマス。



 ……聖母は水色、青、藍色の衣をまとっていることが多い。



 それはかなしみの色、だろうか。御子イエスの運命を待つかなしみ。



 あるいはいつくしみの色かもしれない。かぎりない受容と永遠。決意の。




 幼児虐待の記事に胸がいたむ。そうしてこの季節、聖母子を眺めると、ことにその思いは深くなる。


 

 藍色の夜のイルミネーションなども。



 光きらめくあわいに、明滅するそれぞれの想い、を。







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アルファポリス